プレリタイア、という記事を読んだ。
 
これは、リモートワーク(テレワーク)だからこそ実現できる新しい概念なのかもしれない。
満員電車を忘れて、静かなリゾート地で自分のペースで働く。

つまりリタイアの予行演習のようなものだ。

 

 

でも、リモートでなくても、できるのかもしれない。
つまり、どこで頑張らないか、どこでなりたい自分になるか、という考え方の問題かと。
もちろん、それができる会社とそうでない会社はあるかもしれないが、、。
これは転職する大きな理由になり得る。
(私は40代最後の会社は、本社移転で通勤距離が長くなり自転車通勤できなくなったので転職した。最後4社は全て自転車通勤。満員電車は絶対に頑張りたくないポイントだったから。)
 
筆者は「引退したら○○をするつもりだ」という言葉が嫌いだという。
私もこれには同意する。
 
引退した今やっていることは、仕事をしていた時とそれほど変わらない。
引退しなくてもできることは、引退前からやるべきだし、引退したとて、急に何かが変わるわけでもない。
 
現在、2拠点で夏場は長野に3ヶ月ほど滞在しているが、これは、コロナ以降、前々職から同じ生活をしてきた。引退してから始めたわけではない。
 
朝6時半から湖でSUPをして、8時からコーヒーを飲んで、9時から仕事を始めていた生活から、
SUPの後、8時からゆっくり朝食を食べて、お昼前に帰宅するか、図書館に向かうという生活に変わっただけだ。
 
引退して旅行は長期で行けるようになったが、旅行の回数は仕事をしていた時の方が多いかもしれない。都合をつけて、ひとりでも毎月どこかに旅行していた。
 
つまり、やりたい事はやっていたので、「引退したら何かをするつもり」という考えが私にはあまりなかった。
強いていうなら、2ヶ月の世界一周旅行に行くことくらいだろうか。
働いていても、いなくても、やりたいことはやれるのだ。
そういう意味ではフルfireはさほど意味がないのかもしれない。仕事が楽しいという前提だが。
 
FIREという概念でいちばん気になるのは、やりたい事より資産形成優先という点かもしれない。
やりたいことを我慢して、出費を抑えてFIREするというのは短期的なら良いが、ある程度の資産ができたら、さらに我慢して資産を増やし続けるより、そこから先はお金に働いてもらいつつ、自分のペースで仕事をしながら、定年までプレリタイア生活を送るというのもなかなか良いと思う。
 
例えば35歳までは頑張って節約しながら働く。
そこまで積み上げた資産で「コーストFIRE」(これ最近知った言葉。老後の資金を確保したら、
そこから先は、定年まで稼いだ分を有意義に全部使い切る生活をすること)、もしくは「プレリタイア」生活に入る。
これが理想ではないだろうか。
 
私は30代から保有した米国個別株のおかげで、54歳でフルリタイアできたが、これは宝くじ並みの確率だと思っている。
一方でこのコーストFIREもしくは、プレリタイアというのは比較的ハードルが低いのかなと。
そして、本当に引退した後は、燃え尽きることなく、ちょっと時間に余裕がある程度で、同じ生活を楽しみ続ける。
もし私が今30代なら、そんな感じを目指すかな。

実際は、30代の頃は、仕事も遊びも楽しくて、夜中まで働いて、仮眠してそのまま海外旅行なんて生活を繰り返していた。手持ちの現金は全部使っていたから、ある意味コーストFIREだったかも。
 当時は株の価値もたいしたことなかったから老後資産もなかったけど、意図せず株が化けたので、気づかずに老後に備えられていた。


引退後に「引退後にやりたかったこと」をやるのではなく、現役のうちに、プレリタイア生活をして、引退後も引き続きできることを探す。
 
先日も似たようなことを書いたのでこちらもご覧ください。