確定拠出年金の導入コンサルや教育に携わっているので、それにまつわることをいろいろ聞きます


最近は資産の目減りに対する不平・不満というか、不安をよく耳にします


やっぱり、確定拠出年金ってダメだよね、みたいな(笑)



確定拠出年金とは、たとえば企業にお勤めの方なら、会社が毎月数千円から数万円の拠出(積立金)を給与の際に上乗せで支給されて、社員はそのお金を老後のための特別な仕組み「確定拠出年金」の中で運用する


その特別な仕組み「確定拠出年金」は、定期預金をはじめとしたいくつかの金融商品があらかじめ用意されていて加入者はその中から好きな商品が選べる


積立をしている間は、税金がいろいろ免除になったりと「節税」効果が高い「とってもお得な」制度




と、いいこといっぱいの制度なのですが、いかんせん「金融商品を自分で選ぶ」といわれると、私たちのほとんどが



えっ、どうやって?



となり


選んだ金融商品によっては、値段があがったり下がったり、損をすることもあるよ、となると



やだぁ


となり



ちゃんとやろうと思うとそれなりに情報収集やら勉強やらしなくちゃいけないので、そのうち



めんどくさっ


となり、結果ほったらかし・・・ という場合が多い(とのこと)




ひっさびさに自分の残高みたら、資産が目減りしてんじゃん、どーしてくれんのよぉ



となって、結局のところこんな大変な制度を導入した会社が悪い、国が悪いとなる(こともあるらしい)






思うんですけど、資産が目減りしたのは確定拠出年金が悪いのではなく、マーケットが悪いわけです


もっといえば、昨年ずーっと円高が進んだ時に、海外のファンドを買い続けたのは、どういう理由だったんですか?ということ


いずれは、円安になるだろうし、将来的に海外マーケットの方が伸びるだろうからという思いで買い続けたんじゃないの?だっていやなら、スイッチングすればよかったんだし(確定拠出年金だと、手数料もかからないあるいはやすいし・・・)



なんて、私はおもうんですよねぇ



公的年金は、社会の支えあいの制度、保険料はいわば社会の貯金なわけですよね


いろいろ問題はあるけれど、社会の一員としては、そこはやっぱり義務を果たすべきところ


っで、それだけではダメなので、自助努力ができる力のある人、簡単に言ってしまえば自分で稼げる人は自分のための貯金をしていく


そのために節税という「おまけ」がついているのが確定拠出年金制度なわけであって、そもそもそれが悪の根源みたいな責任転嫁はおかしいと思うのですけど・・・




誰でも年をとるのになぁ


誰でも今より「弱い」自分になる可能性があるのになぁ


だったら「今」将来の自分のために何かすることを真剣に考えなくちゃいけないんじゃないかなぁ



って、いつも思います



なんで、後回しにするんだろう




日本の社会保障、厳しいですよね


でも、病気で働けない人、年をとって働けない人など、支えあう制度をギブしちゃいけないと思う


だから現役の人たちは、自分のために働き、将来の自分のために働き、そして社会のために働くって思っていなくちゃ




マーケットが悪いのを確定拠出年金のせいにしちゃいけないって




今おなかがすいてどうしようもなくても、やっぱり来年のために種を植えなくちゃいけないでしょ


今どうしようもなく疲れていても、やっぱり田を耕さなくちゃいけないでしょ


今ものすごく大変でも、やっぱり未来のためになにかを残さなくちゃいけないでしょ


同じ努力なら、より効率の良いもの、成功の可能性が高いものを考えようよっていうのは当たり前のことだと思うんだけどなぁ



だれかのせいにするのって簡単だけど、そこからなにも生まれない


確定拠出年金だったそうだよね、歳をとった自分を支えてくれるひとつの手段として、自分なりに真剣に取り組まないと



雨乞いしてたってなかなか雨は降らないよぉ


のどが乾いたら、水を探しに行こうよ


だってまだ動けるんでしょ




ねっ、悪者捜しをしている時間があったら、自分のために何か行動を起こした方がいいと思います!