昨夜はある外資運用会社のファンドマネージャーのお話を伺いました。
彼は日本株担当でアナリストから上がってくる銘柄がどのくらいの割合でポートフォリオに組むのか、またロングとショートの割合を決めたりする専門家です。
いわゆるボトムアップ戦略のアクティブ運用なので、5名のチームそれぞれが200社を担当し年間1000社の会社訪問をしているそうです。
ご自身は理系出身なのですが、日本が今後生き残っていくための技術力のある会社を選ぶためには理系の知識が必要とのことで、リチウムイオン電池のこととがいろいろおっしゃっていましたが、確かにそうだろうな~と思ってしまいました。
ファンドに組み入れる銘柄を考えるポイントは
1、需要の動向
2、供給先
3、シェア
4、価格動向
5、変動費
の5つ
日本がこれからも世界の市場で戦っていける強い企業にスポットライトを当てることに情熱を注いでいることが伝わってくるような良いお話でした。
ただ、ロングとショートの組み入れ割合によってリスクを下げるというあたりは、σやなんやらお名前も知らない数式が並びチンプンカンプンでしたが・・・
私は一般の方より、運用サイドの方と接するチャンスが多い方だと思うのですが、常に思うのは素人が立ち向かえる世界じゃないだろうなということ。
彼らのリサーチ力、技術、ツールどれをもってしても素人が間違っても株式投資で利益を上げ続けられるもんではないよね・・・と思ってしまうのです。
確かに私も優待をもらったり配当をもらったり、ちょっと値があがって利益確保して喜んだりしていますが、それでも資産運用のコアとして自分自身で株の売買することを長期で続けることは難しいと思っています。
だって、全然視点が違いますもん
ただ、優れたファンドマネージャー=ファイナンシャルプランナーではないことは確か^^
彼らは運用技法そのものに興味があるけれど、それをもとに資産形成をしていこうとは思っていません。
いかに目標利益を達成するのかのみ
でもFPは違います。それらの金融商品をいかにお客様の人生に組み込んでより良い結果を出すかに視点を置いています。
ファンドマネージャーがそれぞれの思いで運用しているそれらのファンドをお客様に合わせてカスタマイズするような感じかな
お客様にご提案するにあたり、やはりファンドの哲学を知ることは大切。
そのためこのようなファンドマネージャのお話を聞く機会があれば、ちょこちょこ参加したりするわけです。
ETFの出現で、コストパフォーマンスもよく世界中の指標に投資ができる環境が整ってきました。
インデックス型のファンドをあえて購入するよりETFで世界分散を実施した方が絶対有利でしょう。
でもやっぱり捨てがたいのがアクティブ運用。今どき少数派とはいえ多少ポートフォリオを組みこんでおくと面白いのでは・・・と期待しています。
アクティブファンドでよいものを探すのは確かに至難の業ですが、それでもいい商品はパフォーマンスいいですものね。
やれ世の中がシステムトレードだ、テクニカル分析だと数字だけのサインで売った、買ったをするより、ものづくりをする人々の情熱に対して投資をしようというボトムアップアクティブ運用、魅力を感じるのは私だけでしょうか?
夫も義理の父もものづくりに携わっている家庭だけに、上っ面の数字の変化を見てお金を右から左に移し利益を出して喜ぶだけのトレードには、なんとなく違和感を覚えます。
だってねぇ、血を吐く思いでみんな頑張っているんでしょ。コスト削減ひとつにしても工夫を重ねて努力を続けているんでしょ。リストラだって、やりたくてする社長さんはいないでしょ!
それをね、割安だとかなんとかで株価で踊らされちゃたまらないでしょ・・・なんて思ったりしてね
何を間違ったか金融サイドの仕事についちゃったけど、思いはやっぱり日々努力をしている人たちなんですよね。
資産運用って、何も競い合うことではないはずですから、地道にがんばっている人・企業を応援するスタンスをもっと大事にできたらなんて思います。