高校1年生でうつ病と診断された息子が回復するまで〜唯一効果があったのは意外なことでした〜 -4ページ目

治療その6 やっと光が見えてきた入院

5年間いろいろな治療を試してきましたが、ほとんど改善は見られませんでした。

もう打つ手がほとんど残っていないと焦りを感じていました。

そんな頃、副交感神経異常の治療をしてくれる先生を知りました。

 

診察を受けた息子は、「診察と検査の結果、あなたはうつ病ではなく頚性神経筋症候群で、首の治療をすれば良くなります。治りますよ。」と診断されました。

精神うつとは違って、首の筋肉の異常が副交感神経失調を起こし、 全身の身体症状と 精神症状を発生させる原因となっているとのことでした。

毎日全身が重くて座っていることもできない。不安感があり、将来に希望も持てず、自分は生きている価値がないのではなどと考えてしまう…。

そんな息子に、初めて希望の持てる言葉をいただきました。

長い間見ていなかった息子の嬉しそうな顔は今でも忘れられません。

 

息子は3ヶ月の予定で入院することになりました。

治療はとにかく首を使わない…つまりひたすら寝ていることでした。

本を読んだりパソコンやスマホを使うのは基本NGです。

ただでさえ退屈な入院生活ではかなり辛いことでした。

そこで、スマホやiPadを持たずに寝ながら見れるようスタンドを購入して、少しでも快適に入院生活を送れるよう色々と工夫しました。

毎日首に電気を当てる治療も行っていました。

 

入院して確か3日目くらいに先生から「抗うつ薬の服用をやめてみましょう」と言われました。

それまで効果は感じられないけど、飲むのをやめたら具合が悪くなって飲むのをやめられないでいた抗うつ薬があったのですが、入院して病院にいるという安心感からか飲むのをやめてみました。

不思議と体調が崩れることなくやめれたそうです。

その日から何年も経ちますが、抗うつ薬などは一切飲んでいません。

 

息子はみるみる元気になり、たまに面会しても本当に元気で信じられないほどでした。

退院したらあれをしたい、これをしたいと話す息子は希望に満ち溢れていました。

そして結局4ヶ月となった入院生活が終わり、退院することができました。