■パーキンソン病は作業の意味を聴取することで心身機能に影響する可能性
最近、私はあるパーキンソン病のクライアントを担当しました。
クライアントは、非常に明るく誰からも好かれるような社交的な方に感じました。クライアントと話をしていると魅了され、つい聴き入ってしまうような方でした。
そんな方が、作業の意味をどのように持っているのでしょうか?
まず上がったの作業が、旅行です。
旅行では世界各国に旅にでることを好きな方でした。
次に挙がったのが、車の運転です。
その意味は「夢の世界に連れてってくれるもの」を価値として認識されておりました。その他多くの作業やその意味について語りました。
彼女は、私が作業の意味に焦点を当てて面接を進めていると、あることを話しました。
「あなたが、私の話を聞いてくれた74年間で三人目です」と語ったのです。
あんなに話し好きな人が、三人目とはどういうことかと思いましたが、クライアント曰く、自分の話を真摯に聞いてくれる人はいなかったということを話しました。
「あなたは私の話を理解してくれる」と言いました。
「話を聞いてくれるのならば、誰でもできるけど、あなたはしっかり理解してくれるんです」と言うのです。
私は、 呆気を取られたような表情で驚いてしまいました。
そして、クライアントはそこから更に多くの語りを話しました。
彼女はそれ以降、以前にも増して、生き生きとし、身体及び言語機能が向上したのです。
一番驚いていたのが、担当していた理学療法士さんと言語聴覚士さんでした。
以前、「パーキンソン病に対する作業療法介入のエビデンス。」を紹介させてもらいました。 しかし一概に、身体機能や言語機能のトレーニングをすると上がるということでもどうやらなさそうです。
ちなみに彼女は、他のスタッフからなぜここまで回復したのかを逆に問われたそうです。しかし、理解してくれないと思い、詳細は語らなかったそうです。
「本当はここでの効果なのにね」と彼女は嬉しそうに微笑んで語ってくれたのが、本当に印象的でした。
もしかしたら、パーキンソン病に対して、作業の意味の語りが心身機能回復に影響するかもしれないということを実感しました。
一人でも、作業療法士が、クライアントの作業の意味を聴取される方が増え、クライアントが健康になりますように。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
第20回作業科学セミナー
今回齋藤ゼミからは、私と金野達也さん(目白大学)が発表しました。
沢山の方からご意見やご感想をいただき本当に幸せでした。
ある方から、私のブログで作業科学セミナーを知り、そしてポスター発表を聞きに来てくださったと話され、お声をかけていただき、ありがとうございました。
この場を借りて、御礼申し上げます。
一人でもお役に立てればと思い、発表しましたが、思いが出過ぎと私の努力不足な部分もあり、聞きづらい部分があったともいますが、来ていただきありがとうございました。
今後も、研究や臨床での気づきを載せていこうと思いますので、よろしくおねがいいたします。










