牛骨の看板と牛頭蓋骨のオブジェ、刺激的なラーメン店の名前は『一条流がんこラーメン総本家』。流派の総本家を名乗るだけあって、がんこ系と呼ばれる一大グループを形成しております。ちなみに、家元のお名前は一条安雪氏、好好爺といった感じで、いわゆる頑固親父といった雰囲気ではない。きっとラーメンには頑固に向き合ってるのでしょう。オススメを聞く客がいれば、小指を立てて「それはこっちと一緒。みんな違うから争いは起きないんだ。」だなんて笑います。ウィットに富んだ真理を語る姿は、人生を達観した仙人のようにも見えてきます。
初訪問で必ずつまづくのが注文方法。
メニューには、上品、下品、悪魔、100などとあるそうですが、さっぱり何かはわからない。
前述のように難しい頑固親父ではないので、「初めてです!」と家元に伝えましょう。
そうすると、鍋に2つのスープをすくってそれぞれの香りを確認させてくれます。ざっくり表現するなら、”さっぱり”と”こってり”というところで、これが「上品」と「下品」のメニューの由来だそうです。悪魔は下品のタレ多いめ、100は下品のタレ抜きだそうです。また、タレの醤油と塩は選べるので、こちらはお好みで。ちなみに、醤油を頼むときは「むらさき」とお伝えしましょう。長崎の夜はむらさき、、、この暗号の答えは直接家元にご確認ください。笑
スープは、決してさっぱりではない。牛骨出汁に魚介出汁、これらの旨味を際まで引き出すかのように強烈な塩分を効かせております。圧倒的な塩気で塩っぱいのだけど塩っぱくない、そんな不思議な感覚。いや、塩っぱいんだけど不快じゃないと言うべきか。天ぷらやとんかつに塩をふるような感覚に近いのかも。これで上品なのだから、下品はどのレベルまでいくのか、なかなか想像するのは難しい。笑 麺もスープを味わうための装置として機能しているようであり、適度な食感がスープを楽しませる時間を与えてくれます。
本当にラーメンが大好きな方
どうぞお入りください。
入り口にある張り紙が一条流の最も大切な教えでしょう。ラーメン好きを唸らさせるオリジナリティーあふれるラーメンでございました。ご馳走様です。