最寄駅は横浜線の鴨居駅ながら、歩けば20分を超える道のり。そんなハードルを軽く乗り越え、曜日を問わず日々行列を作っております。オープンしたのは2018年と比較的若いが、すでにグルメサイトなどでは軒並み高評価。ちなみに、店主は新宿の人気ラーメン店「麺屋 翔」のご出身。修行先と同様に、塩ベースのラーメンが一番人気になっております。
「特製塩らぁ麺」
スープは透明で美しい黄金色。若干のとろみを感じるが、これが鶏の旨味と直結しているようです。魚介の旨味もここに参加しており、味の奥行きを作っております。
塩気はとても品がよく、塩っぱいといったジャンクなものではなく、鶏の旨味を引き出す装置として優しく機能しているような印象。麺はぱっつん系の食感で、品のいい塩スープがこれをすっかり包み込みます。咀嚼の先には小麦粉の風味が広がっていきます。
トッピングもそれぞれに存在価値があり、白葱、青葱、ほうれん草、アーリーレッドなどが薬味のような働きを。その中にあって一番の影響力を見せるのはチャーシュー。ベーコンのように薄切りのバラチャーシューは薫製香を、鶏チャーシューは柚子の香りをスープに与えております。醤油の風味の染みたレアな味玉など、トッピングのレベルはすこぶる高い。海老の旨味がギュッと詰まったトロトロ生地のワンタンも同様です。
炙り焼豚丼もいただきましたが、これは甘いタレの焦げた風味が最大の調味料。ややもすると飽きを誘発しやすい焼豚丼だが、様々な部位を散りばめることで毎回新鮮な味わいを届けてくれます。
主役の麺やスープ以外のレベルの高さ、きっとこれも人気の秘訣なのでしょう。ご馳走様でした!