被災地の女子高生からの手紙


福島県南相馬市の女子高生から送られてきた悲痛なメールが飯山一郎氏のブログにアップされています。

彼女は国に怒っています。


私達は・・・見捨てられました。おそらく福島は隔離されます。完全に見捨てられます。国に殺されます。

私達、被災地の人間はこの先ずっと被災者を見捨てた国を許さないし恨み続けます。

彼女は政治家に怒っています。

政治家はお給料でも貯金でも叩いて助けて下さい。彼らの贅沢をやめて被災者を生きさせて下さい。

命令ばかりしないで安全な場所から見てないで現地で身体をはって助けてください。

彼女はマスコミに怒っています。

テレビでは原発のことが放送されなくなりつつあります。同じ津波の映像やマスコミの心ないインタビュー。

口先だけの哀悼の意。被災を『天罰』と言った政治家(注:石原慎太郎都知事)。

彼女は我々に訴えています。

そしてその人を今よりもっと大切にして下さい。今、青春時代をすごす学校が遺体安置所になってます。

体育や部活をやった体育館にはもう二度と動かない人達が横たわってます。

どうしたら真実を一人でも多くの人に伝えられるのか・・・。一人でも見て貰えれば幸いです。考えた末、勝手ながら

この場をお借りしました。ごめんなさい、そしてありがとうございます。


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(転載開始)


■ 被災地の女子高生からの手紙

2011/04/20 飯山一郎のLittle HP

http://grnba.com/iiyama/index.html#ws1121

■ 真実

助けてください

福島県南相馬市の

女子高校生です

わたしは友達を津波で

なくしました

私の友達は

両親をなくしました

私の無二の大親友は

南相馬でガソリンが

ないため避難できずにいます

電話やメールでしか

励ますことしかできません

親友は今も放射能の恐怖と

戦ってます

だけどもう、諦めてました

まだ16なのに

死を覚悟してるんです

じわじわと死を感じててるんです

もし助かったとしても

この先放射能の恐怖と

隣り合せなんです

政治家も国家も

マスコミも専門家も

原発上層部も全てが敵です

嘘つきです

テレビでは原発のことが

放送されなくなりつつあります

同じ津波の映像や

マスコミの心ない

インタビュー

口先だけの哀悼の意

被災を『天罰』と言った政治家

政治家はお給料でも

貯金でも叩いて助けて下さい

彼らの贅沢をやめて

被災者を生きさせて下さい

命令ばかりしないで、

安全な場所から見てないで、

現地で身体をはって助けてください

私達は・・・見捨てられました

おそらく福島は隔離されます

完全に見捨てられます

国に殺されます

私達、被災地の人間は

この先ずっと

被災者を見捨てた国を、

許さないし恨み続けます

これを見てくれた人に

伝えたいです

いつ自分の大切な人が

いなくなるかわからないです

今隣で笑ってる人が

急にいなくなることを

考えてみてください

そしてその人を

今よりもっと大切にして下さい

今、青春時代をすごす

学校が遺体安置所になってます

体育や部活をやった

体育館にはもう二度と

動かない人達が横たわってます

どうしたら真実を

一人でも多くの人に

伝えられるのか・・・

一人でも見て貰えれば幸いです

考えた末、勝手ながら

この場をお借りしました

ごめんなさい、そして

ありがとうございます

(終わり)


「原子力からシフトを」

自然エネルギー、50年までに100%に

 環境エネ研・飯田哲也所長が提案


(朝日新聞 2011年4月13日)


http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201104130114.html



 「エネルギーシフト」という提言に注目が集まっている。代替エネルギー研究で知られる環境エネルギー政策研究所の飯田哲也(てつなり)所長(52)が提案した。注目の背景には「エネルギーを原子力に頼っていてよいか」という問題意識の高まりがある。


 ――飯田さんは持続可能なエネルギーの研究や政策提言を仕事にしていますが、以前は原子力関係の技術者だったのですね。

 鉄鋼メーカーで1992年まで、放射性物質関係の研究・開発をしていました。福島第一原発にある使用済み核燃料の乾式貯蔵施設の設計も手がけました。


 ――なぜお辞めになったのですか。

 電力会社と原発メーカーと中央省庁などが作る「原子力ムラ」に貢献し続ける人生が、むなしくなったからです。


 ――今のエネルギー論議をどう見ますか。

 世の中の人々は「原子力は避けたい」と思っているが、「やはり必要」という刷り込みに影響されている。原子力関係者は「原子力は継続するが、ほとぼりが冷めるまでは石炭火力と天然ガスでつなぐ」というシナリオを書いている。


――「戦略的エネルギーシフト」とは何ですか。

 原子力に電力の約3割を依存する従来の体制から、自然エネルギーなどへ比重を移し、エネルギーの全体バランスを漸進的に変えていこうという案です(http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110404.pdf)。

 現行では10%程度である自然エネルギーの割合を2020年までに30%、50年には100%に上げることを目標に掲げています。自然エネルギーの内訳は水力や太陽光、風力、バイオマス、地熱発電などです。

 ドイツは、電力に占める自然エネルギーの割合を過去10年で6%から16%に高めた。今後10年で35%に伸ばす目標も持っている。政府が政策的にテコ入れをすれば投資や技術開発が進み、市場が広がっていくという見本です。

加えて、原発に象徴される大規模なシステムに依存し、電力会社が市場を独占し国家が一元的に管理するという現状を改め、「小規模・分散型」のエネルギーシステムへ移行すること。それも必要なシフトです。


 ――なぜ「脱原発」でなく「シフト」と?

 反原発も脱原発も、バックミラーを見るイメージがあるからです。(後方に去っていく)原子力だけに着目する語感がある。エネルギー論議には全体的な視点が欠かせないはずです。


 ――事故後の世論調査では、原発の将来について「増設」「廃止」「現状維持」に三分されています。

 「新増設せず現状を維持する」という選択は、実際には、原子力を減らす未来を選んでいることになります。日本は、老朽化による原発の廃炉が進む時期に突入したからです。事故を起こした福島第一原発も、ちょうど40年でした。


 ――夏には大停電の危機が訪れると言われますが。

 私の試算では、計画停電などをせずとも乗り切れます。電力会社が企業などの大口需要者と結ぶ「需給調整契約」を活用し、それを政府が後押しすれば、十分に需要を減らせる。


――「便利な生活を原発に支えられていながら原発削減を訴えるのは矛盾だ」との批判もあります。

 私の考えでは、便利な生活と原発削減は矛盾しません。それに、もし矛盾を抱えていたとしても、より良い方向へ変える努力を続けることは必要でしょう。

(聞き手・塩倉裕)


リビアのカギ握る部族集団

アリ・シバニ(Ali Chibani) ジャーナリスト

訳:土田修

http://www.diplo.jp/articles11/1103-2.html


 2011年2月15日の夕刻、リビア第二の都市ベンガジの市民は集結した、要求は、弁護士フェトヒ・タルベルの釈放だ。1996年にトリポリのアブ・サリム監獄で起きた銃撃で犠牲になった受刑者家族の代理人を務めてきたタルベルが、「監獄が炎上しているというテマを流した」という名目で逮捕されたからだ。彼は釈放されたが、事態は収まらず、2日後に「怒りの日」と銘打って集まろうという呼びかけが、ベンガジの街を駆けめぐった。17日当日には、アラブ各地で見られたのと同様、数千人のデモ参加者が街頭に溢れ出た。


 参加者の逮捕も、実弾の発射も、空軍機による爆撃も、沈静化にはつながらなかった。カダフィ大佐は2月22日にテレビ出演し、事態が沈静化しなければ内戦になると脅したが、デモ参加者はますます決意を固くした。


 運動が広がるにつれ、一部の兵士は反政府側に転じた。離反には二つの理由があった。部族による呼びかけ、それに軍隊内の外国人傭兵の存在だ。


 北アフリカのあらゆる国と同様、リビアでも伝統文化の保存や独立闘争において、部族制度が中心的な役割を果たしてきた。「だが、イドリス1世(1951~69年)の治世下では、部族は政治的な力をまったく持てなかった。部族主義を否定する王に対して自己主張するために、社会は組合や団体を結成した。部族を政治に組み入れたのが、他ならぬカダフィだった」と、リビアの作家で人権活動家のアブデル・モンシフ・アル・ブリは言う(1) 。歴史家のピエール・ヴェルムランは次のように語る。「カダフィが全リビア人の最高指導者を名乗るために、部族の存在感を薄めようとしたのは事実だ。だが、他のマグレブ諸国では既に部族制度が消滅していた中で、彼は体制の内側でも外側でも部族制度を維持した。カダフィ自身もシルト地方の部族出身で、サヌーシー教団の長でもあった王を倒した部族(カダファ族)の一員だとされてきた。彼はいつも部族制度を手段に使ってきた。たった600万人ほどでしかないのに、フランスの3倍の広さの国土に散らばって住んでいる国民の支配を容易にする、役に立つ制度だからだ」


 革命指導者として躍り出た1969年9月1日のクーデター以後、カダフィは権力保持の後ろ盾として、諸々の部族と同盟を結んだ。アル・ブリはこう指摘する。「カダフィは自分の体制に最も忠実な者たちを革命委員会に据えたが、彼らは最も無能な政策運営者でもあったかもしれない」。カダフィは、分断により支配を強化するために、一部の部族を取り立て、他は冷遇した。また、複数の国にまたがるトゥブ族(2) のような反抗的な部族を抑え付けるために、アラビア語、ベルベル語、トゥブ語といった言語の違いも利用した。リビア救国トゥブ戦線を率いるイサ・アトゥバウィは、トゥブ族の置かれた状況のひどさを訴える。「われわれの子供には学校に通う権利も、病院に行く権利もない。われわれの妻は家族手帳も出生証明書も持てない」


 カダフィは複数の部族に金を払ってきた。政党や組合その他の反対勢力を無力化し、ジャマヒリヤなる自分のユートピアを実現するためだ。それは、一種の大衆民主主義で、国家も政府も政党も存在しない政体であるとされる。1970年代に学生が反乱を起こした際には、これらの部族が鎮圧に使われた。「あらゆる表現手段が検閲されていることで、部族の政治的役割を強まる。民衆は不平不満を伝える窓口として部族を使い、部族が当局と民衆の仲介者となるからだ」とアル・ブリは説明する。


 2月の終わり、リビアの諸部族は前面に出て、民衆を支持せよと軍人に呼びかけた。東部の石油の基幹パイプライン沿いに住むズワイヤ族の賢人会議は、弾圧を続けるならば欧州への原油輸送を遮断すると脅した。有力部族のひとつで、伝統的に政権と手を結んできたワルファラ族は、カダフィに出国要請を突き付けた。トゥアレグ族は早期からデモに加わっている。


 ある情報提供者は(匿名を条件に)、軍人が民衆側に合流しているのは部族への忠誠心からであり、「自分の兄弟や子供が死ぬのを目撃した」ためだと語る。彼はさらにこう付け加えた。「同じ国民だという感情も働いている。外国人傭兵がリビア人を射殺するのを見て、部隊の指揮官たちはデモ隊を守ろうと決意したのだ」

  • (1) アブデル・モンシフ・アル・ブリ「リビアにおける部族主義、地域主義、および政治の実行の将来」、http://www.libya-nclo.com (アラビア語)。
  • (2) 「ティベスティに住む者」とも呼ばれるトゥブ族は、サハラ南部を居住地とする。約300万人を数え、チャド、ナイジェリア、エジプト、リビア南部に分布する。リビアの人口の18%を占めている。

(ル・モンド・ディプロマティーク日本語・電子版2011年3月号)