本当は昨日、８月中に読み終えたかったのですが、夫と息子のコロナ騒動(!?)で時間が取れませんでした。でも月の初めがTrevorで始まると言うのも良い事かもしれませんね(笑)

これはトレヴァーが編集したアイルランドの短篇が収められています。当然本人の作品も収められておりここには"Death in Jerusalem"が入っていました。作品の順番は発表が古い物からで一番初めは作者不明の口承伝説でした。扱われる内容は死に関するものが多かったです。

最初の方は昔話なので面白く、次第に......になってきます。単語も？？？と言うものが多かった所に作者が生まれた年代が1900年代になると判り易くなり、更にTrevorの時代になると内容も興味深かったです。

英語で書かれているので内容をきちんと把握できているかどうかは判らない（知らない単語は辞書で調べていないので💦）のですが、面白いと思ったのはJohn Montagueの"An Occasion of Sin"でした。ネットで調べると「詩人」に分類されており、翻訳が読めるのは『現代アイルランド詩集』に載っている物だけでした💦

トレヴァーがこのアンソロジーに選んだ自分の作品は家を出てアメリカで成功した聖職者の兄と母親とアイルランドに残った弟がエルサレムに旅する話です。トレヴァーの作品はがっつり宗教色が現れてはいませんし、カトリックとプロテスタントどちらに肩入れする雰囲気もなく、こちらも宗教者を讃えているわけでもないと言う印象を受けました。粗筋は結末が判ると面白くないのでまた省略します(笑)

Trevor, William(ed.)

The Oxford Book of Irish Short Stories

Oxford University Press,

New York: 2010. Print.

Irish Short Stories - William Trevor(編)