先日読んだ『白い人たち』の訳者が違うヴァージョンですが、短篇が収められているという事で読んでみました。
こちらは<<大人の本棚>>と言うシリーズのようで、訳し方の目線(?)が大人になった主人公の回想的な感じで随分年月が経ってから昔の自分を振り返っている雰囲気に訳されていました。先に読んだ『白い人たち』は少し大人にはなったけれど、まだ主人公は若い女性のままで......どちらかと言うと私は前に読んだ砂川宏訳の方が好きです。
他に収められていた短篇は『わたしのコマドリくん』、『気位の高い麦粒の話』、『庭にて』でした。コマドリの話とお庭の話は『秘密の花園』に関係しているお話でした。
後書きにバーネットの自叙伝からの言葉が引用されており、翻訳されているものを全て読み終えたら翻訳されていない物も読んでみたいと思ってしまいました。まだまだしばらくはバーネットにはまりそうです。
『白い人びと ほか短篇とエッセー』
フランシス・バーネット著
中村妙子訳、みすず書房、2013年