昨年購入した本です。 日本では販売されておらず紀伊国屋オンラインで注文しドイツから取り寄せてもらいました。

 

朝6時から始まり、翌々日の朝5時までの48時間、谷川俊太郎が書いた詩をJürg Halterがドイツ語に訳し、次の1時間後の詩はJürg Halterのドイツ語の詩を谷川俊太郎が日本語に訳して載せています。

 

 

表紙や挿絵はちょっと強烈ですが、それもまた素敵です。

 

 

どの詩も独特の趣がありますが、特に好きな詩を紹介します。

07:00

Im Flugzeug über demo Pazifischen Ozean

tickt ihm seine Uhr zu:

» Bist ein Morgen - order Abendgesicht?≪

 

太平洋上を飛ぶ飛行機の中

腕時計がチクタク 男に問いかける

「君は朝の顔? それとも夜の顔?」

 

もう一つは一番最後の詩です。

 

05:00

Ein Blatt tanzt bedingungslos im Wind,

kaum hörbar der Brunnen rauscht -

an einem Tag wie heute sollte es leicht sein,

den ersten Schritt zu machen - order?

 

紙切れが一枚 吹かれるままに風の中を舞う

聞こえるか聞こえないかに噴水がさざめく

今日のような一日ならばきっと

最初の一歩を踏み出せるはず - でしょ?

 

Jürg Halterと谷川俊太郎は『Sprechendes Wasser(話す水)』と言う本も出しているのですが、これは取り寄せ不可と言う事で入手できませんでした。

 

 

『話す水』ってタイトルも素敵だと思います。