まっちんが、
また帰ってきた。

休みの日は、
ちゃんと休むように言ったけど

おじいちゃんのことが
心配だからと。

まっちんを駅に迎えに行ってから、
実家に寄り
父の病院へ

父は目覚めていて
代わる代わる挨拶すると
うんうんと
答えてくれた。

布団から出ていた右手が冷たくて
気になる。

熱いタオルで
あたためてあげようかと
洗面器にお湯を溜めているところで

お風呂の準備をしますねと
看護師が来てくださった。

そうか、
もう入浴の日が巡ってきたのだ。
最近、ぼんやりして
頭からすっかりぬけていた。

母と二人で
父の入浴を見に行く。

酸素マスクをつけたまま
お湯に浸かって
頭を洗ってもらうときが、
父は特に気持ちよさそうな顔をする。

前回は、
痛みがあって
あまり入浴が楽しめない父だったが、

今日は気持ち良さそうで
良かったよ。

背中を洗ってもらうときは
どうしても
横向きにしてもらうので
それだけがつらそうだけどね。

でも、温かいお湯の中で
バブルが出て
寝てばかりいる父には
いい時間だと思う。

前の病院でできていた踵の褥蒼が
破れていたのだけれど
自分の剥けた皮膚で覆って
保護してもらっていた部分は、
かなり綺麗に治ってきている。

酷くならずに良かった!  

ただ、
お風呂を出たあと
両爪先にチアノーゼが……

これは、
あまり良くない傾向。

ずっとマッサージしていたが
そのときは戻ってもすぐに赤紫色に。

足元に
電気マットを入れてもらって
保温しているんだけどね。

手の指先は、大丈夫。

尿も出ているけど、
少し減ってきているようだ。

薬は効いて
落ち着いているけれど、
身体は少しずつ弱って来ているんだね。

今日は、まっちんと母と3人で
病室で冷やし麺を食べた。
もう、冷たい麺類が美味しい時期に
なってきたんだね。


帰りがけには、
足のチアノーゼもなくなってきた。

お風呂の後、
疲れて寝ていた父も起きていたので、
帰りの挨拶をして、
父のうんうんを聞くと
私たちも安心して帰る。


母も毎日で
身体中が痛くなってきているので、
また、明日も来るのだから
身体を休めるように言って
実家まで送っていったよ。