十五.彼らが生きる世界(6) | のあのあlife

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『雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)』に史上最強にどハマリしてしまい♡2017年も自分の勉強兼ねて原作小説を翻訳しつつ、パク・ボゴム君とキム・ユジョンちゃんのボユカップル、密かに熱烈に応援中です~♡(笑)
2021年4月、またこのブログ再開します☆

ラオンは一糸乱れず動く尚宮(サングン)たちと内官(ネグァン)たちを呆然と見つめた。

「何をそんなにぼうっとしているのだ?急いで頭を下げることもせず。」

その時、ハン尚宮が低い声で怒鳴りつけた。気を付けてみると、処世術の達人チャン内官を含む、全ての者が床にひざまずいたまま、頭を下げていた。ラオンは急いでチャン内官の隣へ座って頭を下げた。

ほどなく、がらりと扉が開かれて、朝の風が寝所の中へと流れて来た。音のない足音と共に、虚空にさらさらと絹の裾の擦れる音が聞こえた。たちまち、白い足袋姿(ポソンパル:足袋跣)がラオンを通り過ぎて、寝所の中へと消えて行った。

「これはここにあったのだな。」

息の音一つ聞こえない寝所に、冷たい声だけが広がった。世子邸下は忘れ物を取りに戻って来たようだった。やがて、再び部屋を横切る音が聞こえてきた。

もう行ったかしら?

依然として頭を上げられないラオンが、横目で様子を窺った時だった。サッサッ。音のない足音が、また部屋へと戻って来た。

何をまたお忘れになったの?

瞳をくるくると動かしていたラオンの前に、白い足袋姿が止まった。

 

 

***

 

 

絶対に頭を持ち上げられないラオンの鼻先で、爽やかな夏の花の香りが充満した。やがて、心を揺さぶるかすかな香りの間に、世子の声が聞こえてきた。

「その文箱、左側へ外れたな。」

世子の鋭い指摘に、ラオンの顔色が真っ青になった。追及するような質問は続いた。

「知らずにそのようにしたわけはなく、どうしてそうしたのだ?」

首筋に落ちる冷ややかな声に(霜柱のような声に)、ラオンはまともな精神状況ではいられなかった。そのため、自分の口からどのような言葉が出るのか、全く考えることもできなかった。

「この部屋へ入った瞬間、あらゆる物が最も合理的な位置に置かれておりました。当然、あるべき場所にあるようにとしたことでございます。」

「あるべき場所?では、今もそこがその文は固のあるべき場所だと言うのだな?」

「そのように存じ上げております。」

世子の声が一瞬、途切れた。

「・・・・・・。」

死んだ。その物事の道理と調和を念頭に置いた行動が、どうしても高貴であられる方の機嫌を悪くしたのは間違いがなかった。宮殿に入った初日、東宮殿で外に叩きつけられたソン内官の姿が、ラオンの脳裏をかすめて通り過ぎた。

そんな風に投げ出されたらすごく痛いでしょうね?

緊張感で、心臓が暴れ馬のように暴れた。ラオンは目をつぶって、すぐに落ちるであろう雷に備えた。しかし・・・・白い足袋姿は、ラオンの前でしばらくうろついたが、寝所の外へと消えて行ってしまった。

うん?これで終わったの?何?聞いていたような方じゃないみたいだけど?

ラオンはふと、世子が出て行った居所の外を見つめて、首を傾げた。

それにしても、さっきお話になられた世子邸下の声・・・・なんとなく、聞き覚えのある声のようなんだけど・・・一体誰だったかしら?

 

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ここからようやく皆の行動が絡まって来るので(ようやくです(笑))翻訳も楽しくなります(笑)

しかし、読む・・と違って訳してみると、まだまだ先なんだな・・^^;あの方・・。

ゆっくり待っていてくださいね(笑)

マイペースに自分の勉強がてら頑張ります(笑)

・・・が、読みは最終話も終えて、次、チョン・ウングォル作家の本をついに購入しようかめっちゃくちゃ迷い中です(*ノω・*)テヘ

時間もないのにあれこれやりたいことばかり増えて困ります・°・(ノД`)・°・ここすら停滞しないよう・・・しないよう・・・頑張りますが・・^^;本当にボゴム君も出てこなくて、新しいドラマは次々始まっちゃうしで、精神力が必要ですね~~(iДi)