十一.面倒な奴(3) | のあのあlife

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『雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)』に史上最強にどハマリしてしまい♡2017年も自分の勉強兼ねて原作小説を翻訳しつつ、パク・ボゴム君とキム・ユジョンちゃんのボユカップル、密かに熱烈に応援中です~♡(笑)
2021年4月、またこのブログ再開します☆

どれぐらいたっただろうか?前を歩いていたソン内官が、小さな木門の前で、ぴたりと足を止めた。どういうつもりか、ラオンの方を振り返る彼の口元が、見たくないように変わっていた。

「ここがお前が今日働くところだ。」

ソン内官が木門を開けた。予想外の光景が、ラオンの目の前に広がった。

「あっ・・・・・!」

ラオンは、変な声を出してしまった。低い草山に、正体不明の鳥数百羽が餌を食べる光景が繰り広げられていたのだ。

「これは皆、何ですか?」

「見てわからないのか?鶏ではないか。」

「しかし、あんなにも飛んでいますが?」

分からないのではなく・・。姿形はまさに鶏のようなものが、木へと舞い上がっていた。もちろん、鳥のように飛んでいるのではなく、忙しく羽を振りながら木と木の間を行き来する程度ではあったが、それでも驚きの光景だった。それだけか?走るのも普通の鶏のようにトッテットッテではなく、ダダダダーと走った。

「山鶏(サンダク)というものだ。普通の家で飼うものとは違って、山に放して育てるのだ。野生で育っている奴を捕まえて汁物を作ると、その歯ごたえのこりこりとしたのが普通の鶏とは比べられるものではない。」

「そうなのですか?では、私はここで何をすればよいのでしょうか?」

「捕まえなければ。」

「はい?」

「今日の宴会に来られた来賓たちに参鶏湯を振る舞うらしい。だから、お前がその食材を用意せねばならないようなのだ。」

言い換えると、自分を鳥だと勘違いしているあれらの鶏たちを捕まえると言うことだ。

「何羽ですか?」

ラオンが不安な表情で聞いた。

「たくさんではないが・・・。」

ソン内官が、指を一本見せた。

「一羽だけ捕まえればいいということですか?」

「いいや。」

「では、十羽?」

「今日来られている来賓の数いるのに、その程度になるのか?」

「まさか、百羽と言うのではないでしょう?」

「なぜないのだ?もう少しとは言わない、きっちりと、百羽だけ、捕まえなさい。」

大したことでないように言うと、ソン内官は、手のひらほどの大きさの、鶏を殺す刀一本をラオンへと投げた。うっかりそれを受け取ったラオンは、もしや何か間違えたかともう一度、尋ねた。

「本当に百羽捕まえるのですか?」

「そうだが。」

「私一人でですか?」

「では、ここに他に誰がいる?」

肩をすぼめて見せたソン内官は、気味悪い笑みを口元へと浮かべたまま踵を返した。

「あぁ、料理する時間が、ニ時間は優にかかるのだそうだ。なので、一時間のうちには、材料の準備を終えなければならないな。」

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飛びまくる山鶏を捕まえる無茶ぶりシーン来ました♪♪

このシーン、ドラマでは、空からラオンがユンソンの元へと舞い降りて(落ちて(笑))来る、大好きな場面に繋がりますが・・・

 

本編では、これまた、だいぶ、違います☆

が、残しててほしかったな~!!とも思うシーンです!

 

ドラマとはやはり原作は違うんですが、両方ほんとにおもしろい♪( ´艸`)

 

春休みに入り・・毎日また怒涛の日々です(笑)ちまちま。また不定期更新になったらすみません(*ノω・*)テヘ