さて、今回はオヤジのこごとみたいなものですのでもし興味があったらお付き合いください。
 バンコクの日本料理屋さんや美容院などで「ウドンタニ駐在です」という話をすると、よく「そこ住めるの?」 的な反応が帰ってきます。 仕事上で日本人と話す機会があると、まず「単身ですか?」と聞かれ「家族帯同です」と答えると「じゃあご家族はバンコクで?」 これもいつもの流れですね。 
 
 タイに詳しい方やシラチャ・バンコクに駐在されている方ほどこの問答をする事が多いのは気のせいでしょうか? その理由は、日本にしか住めない人でも住めるくらいのバンコクの状況にあるのではないかと思います。
 
それはそれでいいのですが、これでは駐在の醍醐味なんて全く無いのでは? と思ったりもします。 実際、ただ単にバンコクでセレブな生活を堪能して「バンコク駐在は最高だった」という人を沢山見ます。 手当の付いた高い給与で安い賃金の人達をコキ使っていい生活を楽しむことを私は否定しませんし、駐在員と帯同家族の正当な権利だと思っています。でもそんな生活を「海外生活の醍醐味」と思ってらっしゃるなら随分低レベルな話です。 
 
  実際他の国の駐在を経験されているバンコク駐在の方は、中心部に住む事を嫌がって郊外に住んで子供もインターナショナルスクールに行かせるという方が多いのも事実です。 人の家の方針にケチつける気は全く無いですが、バンコクの中心部に住んで日本人学校に通わせて国際的な価値観を持った子供が育つとは確かに思えませし、語学に関しては言うまでもありません。 それなら高いお給料を日本に還流して日本でもっと質の良い教育を受けさせればいいのにと思います。
 
 教育だけではありません、仕事をしてる駐在員自身もそうですね。 通訳付き運転手付きで後は食生活も何も全て日本と同じかそれ以上の環境で仕事をする、それが駐在員と思ったら次に行く国は無いですよ?? 
 しかも多くの会社が日本に無くなってしまった低価格高品質の労働力を追ってタイに進出してるのですから、タイの生活水準が日本と同じになりつつあるという事は、もう「タイは長くない」と言うことです。 「不幸にも」バンコクが最初の駐在になってしまった人たちには是非その辺を考えながら自分のキャリアと家族のフォローのあり方を考えて欲しいなと思ったりしますね。
 ちなみに、今のバンコク中心部のような状況を他の国にも作っていけばいいのでは? という意見もたまに聞こえなくも無いですが、個人的にはやめた方がいいかなと思います。 理由は2つあって一つはタイ親日国でタイ人と日本人の相性がとても良いという条件無しに今のバンコクの状況は無かっただろうなと言うこと、もう一つは仮にできたとしてそういう方々は世界中に日本街を作るつもりなんでしょうけど、○○街を世界中に作れた国は一つしか無くって、その国は世界中で鼻つまみものにされてますよ? どこの国とは言いませんが(笑)。 

 いずれにしてもせっかく海外で暮らすのならちゃんと国際人を目指した方がいいと思いますね。