今はキヤノンEOSがメインの私ですが、今月のアタマにフジのミラーレス、X-T1を購入しました。

直接購入のきっかけになったのはカメラを一台水死させて予備が必要になったからなのですが(←予備がないと不安な人)、前々からMFするときにピント位置を拡大できるミラーレスに興味を持っていました。

今までの自分のスタイルとして、あまり絞りを開けない(背景をボカさない)っていうのがあったんですけど。ボケた写真ばかりなのが好きじゃないというのに加え、絞り開放でピントをちゃんと合わせる自信も無かったというのも少しありました。
撮った写真が全部絞り開けてる写真とかは今でも好きではないんですけど、一連の写真の中にボケを生かした写真がアクセントとして入ってくるのは良いかなと思ってます。そういうボケを生かした写真をもっとしっかり撮れるようにするのに、MFがしやすいカメラを使う、というのもひとつの方法かな、とうっすら考えていたんですね。道具に頼るというのも少し情けない気がしますが自分に足りないものを補うための道具選びというのもスキルなのかなと。
今回ミラーレスを手に入れたことでそういう写真も撮るようにしていけたらな、と思ってます。目指すのはなんていうか、理屈じゃなくて感覚で撮ったような、ふわっとした感じの写真。そんな感覚が自分に備わっているのかはわかりませんが。


候補として考えていたのは

・ソニーα7R2
・オリンパスE-M5mark2とE-M10
・フジX-T1とT10

検討時にいいと思った点・微妙に思った点

ソニーのメリットはなんといってもフルサイズであること。デメリットはダブルマウントのサブ機で使うにはレンズが重すぎる。ただ、マウントアダプターでキヤノンのレンズをつけてもAFが早いということでキヤノンとのダブルマウントならさほど問題ではないかも…? ただ個人的には電化製品感が強いのが少し違和感。あと、本体もレンズもとてもお高い。これにするならこっちをメイン機にする覚悟でいかなければならないけどEVFと自分の目の相性もはっきりしないうちからそんなに投資してしまって良いのかという疑問も。

オリンパスはマイクロフォーサーズだけあってやはりコンパクトなのが一番のメリット。画質とサイズのバランスなら最高なのでは。メーカー純正の防水ハウジングがあるのも気になる点。ハイレゾショット機能はまだ発展途上に感じ現行機種では使い勝手悪そうだけど、比較明合成をRAWで行えるライブコンポジット機能にはちょっと興味。フィルムの頃に使っていたOM-2にE-M5mark2の見た目が似てるのも実用とはまったく関係ないけどちょっと好感。

フジは昔S5proを使っていた頃から色が好き。また、ユーザーの意見を積極的に取り入れてファームアップでの機能強化を長いこと面倒見てくれる印象もあります。デメリットはボディ内手ブレ補正が無いこと。ブレに関しては自信があるほうではないのでこれは割と大きい。また、レンズの評判は良いけど評判の良いレンズはAPS-Cのレンズにしては高く、さほどコンパクトでないものも多い…とは言ってもフルサイズじゃないのでソニーほどではないですが。ただ、サイズも価格もソニーとオリンパスの中間でどうしても中途半端な感じはする。なお、六本木のサービスセンターで本体やレンズのレンタルサービスをしているのでいろいろ試せます。

とまあこんな感じで最初はどれも捨てがたいけどやっぱりオリンパスがいいかな…と思ってたんですがなんでX-T1にしたかというと。

店頭で手にしたときに一番手にしっくりきたんですよ。

自分の手との相性というかなんというか。
今回は上述のように感覚を大事にしたいのでこの手に感じたものを最優先することにしました。
MFを重視したいというのもあり持ったとき親指が自然とFOCUS ASSISTボタンに添えられるのもなんかいいなと思いまして(まあフジは操作系の評判はあまり良くないんですがとFOCUS ASSISTボタンの位置は個人的に好きです。操作系についてもユーザーの意見を取り入れながらファームアップで少しづつ改善されていますし)
αやOMもしばらく使ってればたぶん馴染むとは思うんですけどね。でもいつまでも悩んでてもしょうがないですし。

結局感覚で決めましたwww

ブレに関してはどうせ被写体が動けばブレるんだしシャッター早くするなり、ブレないタイミングを見る目を養うなり、自分がなんとかすればいい。がんばる。

ちなみにX-T1はボタンの出っ張りが少なく押しづらいというレビューをよく見ますが、改善されたらしく自分の買ったものは押しやすくなってました(店頭のものと比較すると押しやすさがぜんぜん違う)





キヤノンもニコンも



先日書いたCactus V6について、テストしてみて分かったことなどの追加です

まず接触について。
X-T1に装着時にうまく連動しないことがあって何故かと思いましたがいろいろ試した結果ホットシューに取り付ける時に奥まで差し込むだけじゃなくそこか らさらに押し込むようにして取り付けると問題なく連動しました。Cactus系の接点とフジ系のシューとの相性なのか、個体差なのか、新品ゆえこなれてな いからなのかは分かりませんがこの組み合わせはしばらくのあいだ接触に少し気をつけたほうが良さそうです。

また、電源を入れる順番によってうまく作動しないことがあります。ニコンのストロボSB-900を先に電源を入れてからV6の電源を入れると1/128を指定しているのにも関わらず強く発光。キヤノンの600EX-RTではそのような現象は起きず。これはどうやらSB-900は電源ONになったときにカメラを認識できないとTTLモードではなく外光オート(Aモード)で起動するため、のようです。600EXは外光オートのような機能自体が無いため先に電源を入れてもTTLとして動作するので問題ない模様。原理がわかってしまえば納得ですね。ちゃんとメーカー指定の順番で電源を入れれば問題ありません。

参考までに、発光の正確さ?がどの程度か一応確認してみようと
V6に取り付けたストロボの2m先に単体露出計を置き、明るさを計測してみました。
時間の関係でフル発光・1/2発光・最小発光の3種類のみテスト。
光軸を目視であわせて直射・環境光若干あり、試行回数各1~2回なので誤差はそれなりにあると思います。露出計の設定はISO200。


SB-900(GN 22/17° 34/35° 56/200°)
送信機設定1/1 →f22
送信機設定1/2 →f16コンマ2(約16)
送信機設定1/128→f2.0コンマ8(約2.8)

600EX-RT(GN 36/35° 60/200°)
送信機設定1/1 →f22半
送信機設定1/2 →f16半
送信機設定1/128 →f2.8

600EXのほうが若干強いのはGNも配光特性も違うので当たり前ですが、それぞれ1/2ごとにちゃんと明るさも1段減っているようでひと安心。最小発光は若干怪しいので気が向いたらまたテストするかもしれませんが、まあだいたい数字通りにちゃんと発光してくれてるってのがわかったので自分的には十分かな…。

ちなみにSB-900のデフォルト照射角でのGNが22/ISO100・mなので露出計の値が2mでf22/ISO200なのはちゃんと計算合いますね。…合ってますよね?(不安)
機材そのものの話題はそんなに好きではないのですが、これはどちらかというと活用法の話に近いのでありかなって。

先日のプール撮影のときにケースへの浸水でEOSを片方水没させてしまい、同じ日、そのへんに置いておいたキャノンのワイヤレスストロボ送信機ST-E3-RTを紛失(盗難とは考えたくない…)してしまったので、これを機にサブ機にフジのミラーレス(X-T1後期型)を購入し、キヤノンでもフジでもストロボを使えるように汎用ストロボ送受信機のcactus v6を3つ購入してみました。

cactus v6、よく電波法の話題になったときにこいつだけは合法だぜって話になるあれです。
導入の際、最初だけちょっと使い方に戸惑ったのでそのレポートなどを少々。

ミラーレスについてのレポはまた別の機会に。
なお轟沈したEOSとレンズは完全死亡。キヤノン2台体制からキヤノン+フジ1台づつに変更です。もともとEVFのカメラ使ってみたかったから丁度いい機会でした。ええ(涙目)
X-T1

cactus v6は電波式の「ストロボに取り付ける受信機」兼「カメラに取り付ける送信機」です。
1台は送信機としてカメラに取り付け、残りはストロボに受信機として取り付けます。
つまり最低2台必要。今回は3台買ってみました。
少し試してみた感触としては、「単三電池が余分に必要になるし初期設定が少しだけ面倒だけど、そんなことどうでも良くなるくらい操作体系が使いやすい!」という感想。

cactusについて詳しいことはこちら
http://www.imagevision.jp/products/cactusv6.html


他に電波で連動する合法のワイヤレスストロボとしては俺も使ってるキヤノン純正のRTシリーズがありますが、キヤノンのカメラでしか使えません。
cactus v6の場合はホットシューさえあればメーカー問わず使えるのが強み。
光の強さは手動で設定する必要がありますが、それを手元の送信機側で出来るというのもポイントです。
(ただ単に電波を経由して離れたストロボを光らせるだけの送受信機はいろんな怪しげな会社から出ていますが、受信側で操作しなければならないものが多く離れたところに置いたストロボを調節したい時には不便です)
(cactus v6だとハイスピードシンクロは基本できませんがそもそもフジはハイスピードシンクロ非対応ですし、ハイスピードシンクロが必要な状況は基本的に屋外での日中シンクロくらいかな?と思うのでそのときは3台持ってる600EX-RTとメインカメラのEOSでなんとかすればいいかなと)


使い方としては、

(1)v6自体の電源は単三電池2本。あらかじめ使うストロボの機種を設定しておく(後述)

(2)受信機にするv6のシューにストロボを付け、カメラのシューに送信機にするv6を付けレバーで固定する
(このレバーがふにゃっとしてて若干頼りないけど固定はしっかりされてる様子)

(3)送信機の電源をTX(??)側に入れ、受信機の電源をRX(レシーブ?)側に入れる
 送信機の液晶は4グループそれぞれの光量の設定が表示され、受信機の液晶は機種名表示になる
(他に送信機受信機とも電池残量とチャンネルも表示される。チャンネルは簡単に言うと混信を避けるために変更するもの)
 通信ができてると電源を入れた時に最弱発光(?)する。(受信側を先に電源入れると光らないので状況によって使い分けられそう)

(4)受信機側でABCDのボタンを押すとその受信機が押したボタンのグループに属するものとして扱われる

(5)送信機のダイヤルを回すと4グループの光量設定すべてを相対的に1/3段単位で増減できる(OKボタンを押してから操作すると1段単位で増減可能)。ABCDのボタンを押しながら回すとグループごとの設定を増減できる。ボタンを押すだけだとボタンが消灯して、そのグループは無発光になる。もう一度押すと点灯。送信機のダイヤルを回すと同時に受信機の受信ランプが点滅するので通信できてるか確認できる。

(6)あとはシャッターを切れば通常のストロボ同様に発光する。なお、送信機のシューにさらにストロボを取り付けることができ、このストロボに関しては純正品であれば通常の純正ストロボとして動作する(TTLパススルー)。

という流れになります。



cactus v6 button


この操作体系が本当に使いやすいです。キヤノン純正でマニュアル発光しようとする場合は、発光する強さの設定を変える時に「ボタンを押してダイヤルでグループを選んでまたボタンを押してからダイヤルを回して光量を増減」みたいな面倒な操作なんですよ。まあ基本TTLオートのほうで使う前提で作られてるってのはあるんでしょうけれども。

まだ実戦投入をしていないので使用感などについては改めてになりますが、なんで今まで使わなかったんだろう、と後悔するレベルで操作感が良いです。



↓ここで、それぞれのタイプのメリットとデメリットをまとめてみましたがどれも一長一短ですね。

・キヤノンのRTシリーズのストロボ(電波通信タイプ)
メリット…物陰に置いても連動する、TTLオートで調光できる、ストロボ本体が受信機を兼ねている
デメリット…水中には電波は届かない、キヤノンでしか使えない、高価

・他の「メーカー純正」やメーカー互換のストロボ(光通信タイプ)
メリット…TTLオートで調光できる、水中でも光が届けば連動する、ストロボ本体が受信機を兼ねている
デメリット…物陰等で連動しないことがある、そのメーカーでしか使えない

・発光スレーブ(メーカー互換を謳わない他社ストロボなど。有名なヒカル小町もこのタイプ)
メリット…メーカー関係なく連動、水中でも光が届けば連動する、ストロボ本体が受信機を兼ねている
デメリット…他人のストロボにも反応してしまう、物陰等で連動しないことがある、オート調光はできない、光の強さを変えたい時はストロボのところまで行って調整しなければならない

・cactus v6を使った場合
メリット…メーカーにあまり関係なく連動、手元の送信機側で光の強さをマニュアル指定できる、物陰に置いても連動する
デメリット…オート調光はできない、水中には電波は届かない、余分に単三電池を使う

・他のラジオスレーブ
メリット…メーカー関係なく連動、物陰に置いても連動する、ボタン電池等で作動、安い
デメリット…法律に触れる、オート調光はできない、光の強さを変えたい時はストロボのところまで行って調整しなければならない、水中には電波は届かない

(モード切り替えなどで他の挙動ができるものがあったりもしますが簡略化のため省略してます
 また、最近ストロボメーカーからも電波式のものが出たみたいですが把握できてません)




cactus v6が送信機側で光の強さを変えられるのはどんな仕組みなんだろう、と思ってましたが、
受信機がTTL調光対応カメラのフリをしてストロボに発光の強さを指示してるみたいですね
(そのため受信機に取り付けるストロボはTTLモードにしておく必要が有る)

TTL調光のフリで発光をコントロールしている(多分)関係で、受信機につけるストロボは対応している機種が決まっていますが、
キャノンニコンの主要なストロボは対応してます。自分の持ってるストロボだとSB-900も600EX-RTも対応していますね。
受信機に取り付ける時にどのストロボを付けたのかを設定してやる必要があるのがほんのちょっとだけ手間です。
(受信機のメニューボタンを押す→ダイヤルを回して「choose profile」を選ぶ→メーカー名を選択→機種名を選択)
まだ試せていませんがメニュー画面を見た感じ、今書いた使い方のほかにも普通にスレーブ発光させたりとかもできそう。
もう一点惜しいのが日本語の公式?サイトから得られる情報が分かりにくいってところですかね。
プロファイルをアップデートして新しいストロボに対応させたりできるようなのですがアップデート履歴を見てもバグフィックス情報とかと並べてあって、最新のプロファイルを入れることでどのストロボが使えるようになるのか、とかが良く分からない…;

ほんと一度これを触ってしまうとST-E3-RTのあの使いにくさはなんだったんだろう…ってなってしまいます。
きっとv6は普段から多灯撮影している人が設計したんだろうな…という印象です。耐久性に関してはしばらく使ってみないとわかりませんが。
ストロボ多灯はマニュアル発光しかしないよ、って人なら迷う必要なくv6かと!

※基本的な使い方はこちらを参考にさせていただきました。


また活用したいけどまたすぐ使わなくなりそうだな…

せっかくなのでこのあいだ経験した小話。

職場に記録用のデジカメがあるんだけど何を撮っても全部同じ方向にブレるようになってしまったんですよね。
カメラ背面のプレビュー再生程度では分からないんですけどPCに取り込んで見てみるとなんか写りが異様に柔らかくて、あれ?と思って拡大していくとけっこう盛大にブレてる感じ。

高速シャッターでもブレるからシャッターの押し方が悪くてブレてるわけではないし、そもそも全部の写真が全く同じ方向にブレるのはおかしい。
じゃあ何が原因だろう?と思っていろいろ試してみた結果、手ブレ補正をオフにしたらおさまることが判明。

てことは手ブレ補正ユニットの故障…かな? 
ストロボ炊いてもその光源反射がブレていたので手ブレ補正ユニットが原因だとしたらかなり高速で動いてるってことなのかなー。

これ、会社のカメラだったから良かったけど(←良くない)、コス撮影とかの人物撮影で手ブレ補正が故障してたらわりと大惨事かもしれない。
撮るたび等倍表示チェックしてたら枚数とれないし、撮影直前のテストだけだと撮影途中で壊れたら終わるまで気づかない恐れがあるからなー…。予備機材は用意してるとはいえ故障そのものに気づかず使い続けてたら意味ないですからね。

ちょっ と怖いから自分の機材も手ブレ補正は切って使用したほうが良いのかな…と思ったのでした。故障率がたいしたことないのなら「飛行機は落ちるのが怖いから乗 らない」ってのと似たようなものかもしれないですが、検索してみるとけっこう似たような事象はあるみたいなんですよね。

基本オフにしといてブレが心配なときだけオンとオフで両方撮っておく…ってのが理想なのかな。