「パパ!!」
振り返ると、子どもたちの笑顔があったり、
よその子で、頭をポリポリ掻いたり。
近所の奥さんたちと話をしていても、
私の名前はいつも「パパ」だった。
妻に子どもたちを連れ去られた後も
この「パパ!!」に
つい反応してしまい、
寂しい想いをしたものだった。
子どもたちと引き離されて
かれこれ一年が経とうとしている。
面会もままならず、
今では、よその子の声さえ
悲しく感じる。
こんなことさえなければ、感じることもなかった悲しさ、寂しさ、辛さ。
喜びなんて感情は、もうとっくに忘れてしまったよ。