芸能界で最も働き者にして、国民的アイドルとしての地位を築き上げたアイドルグループ「AKB48」。今や音楽業界のみならず、プロモーションやイベントなども彼女たちの存在なくして成り立たないほ ど。そうした働きに対して、どのくらいの年収を受け取っているのか?今年も取材を基にして、メンバーの年収ランキングを独自に試算した。
■1位は前田さん
2005年12月に東京・秋葉原で、たった7人だけのステージから産声をあげたグループは今や、巨大なアイドル軍団に成長。芸能界のいたるところにその存在感を示すようになっている。ゆかしメディアは昨年、2010年分のメンバー年収ランキングを作成したが、今回は引き続き2011年分を、取材を基にして独自試 算した。
結論から言えば、上位5人の顔ぶれはまったく同じで、その中で順位に多少の変動がある程度だった。やはり選抜メンバーたちの強さを改めて印象付けられた感じだ。
◆AKB48推定年収ランキング
(氏名、年齢、年収、所属)
★1位 前田敦子(20) 4000万円(前年2000万円)太田プロダクション
★2位 篠田麻里子(26) 3800万円(同 2000万円)サムデイ
★3位 板野友美(20) 3500万円(同 1600万円)ホリプロ
★4位 大島優子(23) 3000万円(同 1800万円)太田プロダクション
★5位 小嶋陽菜(24) 3000万円(同 1800万円)プロダクション尾木
※取材を基に、ゆかしメディアが独自作成、敬称略
今回は皆さんの予想と比べてどうだっただろうか。1位は昨年に続いて前田さん。TBC、GU、丸美屋食品工業 などのテレビCMがあり、前年より倍増となった。2位は最年長にしてファッションリーダーでもある篠田さんだった。
■単価は横ばい、本数UP
AKB全体の分配構造としては、グループ以外のソロの仕事をいかに増やすことができるかにかかっている。上位メンバーは増えているが、特に前田さんはCM、テレビ、映画ともに増えており、倍増も頷ける。
仕事の単価だが、テレビ出演料に関しては「全体的には横ばいで、AKBと言えどもアップは難しく、数十万円レベルでは?」(キー局制作マン)というところ。CMに関しては「単体では1500万円~2000万円未満でしょうか」(中堅芸能プロ幹部)など、証言の範囲では金額はこのあたりに落ち着く。
前田さんの主な仕事だが、連続ドラマがフジテレビ系「花ざかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」「マジすか学園2」。映画は「もしドラ~もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら~」。テレビCMは前述したとおりだ。
2位の「上からマリコ」で初センターを経験した篠田さんは、アイドル以外のカテゴリーの仕事もこなせる強みを発揮し、ドラマ、バラエティーなど多方面で大活躍した。
また、成人式で「親に家を買ってあげたい」と親孝行なコメントをした、3位の板野友美さんはサマンサタバサ、イーモバイルなど前田さんと並ぶCMクイーンぶりを発揮している。
■やり尽くした感?
昨年2011年の活躍ぶりは「業界は東日本大震災の影響を受けましたが、ひと段落したらまたフル回転 で、他の女性タレントの入り込む余地がなくなっていた」(芸能プロ関係者)だという。
そうした状況をとらえて「アイドルとしては、ある程度の仕事をやり尽くした感があるのでは」との声も、芸能プロ関係者からは出ているのだ。時間に限りがある以上はスケジュールに制約が出てくるのは当然で、これ以上の仕事を消化するのは、もはや無理に等しいところまで来ている。
そんな時、前田敦子さんが今年3月25日のさいたまSA公演で卒業を宣言。さらには第4回選抜総選挙にも立候補しないことを明言した。業界的には、アイドル年齢の適齢期は、「制服」を着用しても無理がない年齢だとされる。
前田さんは二十歳。14歳から走り続け、今はアイドルとしては十分に頂点を極めた、とも言えるだろう。しかし、そうしたピークにいる状態を体験できる人は、ほんの一握りでもあり、それは年収では測ることができないとてつもなく大きなものである。