かつて、『千里眼の死角』を読んで以来、松岡圭祐作品の多くを読んできた私。

 ここ数年は歴史小説が多く、最初の『黄砂の籠城』は購入したものの読み切ることができず、それ以降、松岡作品からは遠ざかっていた。


 9/22、何かの記事をみたのだろうか、既に記憶がないが、『マジシャン』『イリュージョン』の『最終版』なる作品が発売されるという情報を得る。
 しかも、その日(9/22)が発売だと。

 かつて角川で『完全版』を出していた頃、作者本人の「「完全版」というからには、もうそれ以後の改稿はありません」というコメントをどこかで見たような気がするが、気のせいか。


 久々に興味が出てきた。早速、大きめの書店へ向かい、2冊を購入。
 先程、2冊とも読み終えた。


 

 

 


 『マジシャン 最終版』は、角川の『完全版』と大枠は変わらない。

 『イリュージョン』は、角川版が発売されていないからか、ストーリー自体あまり記憶になく、かなり書き換えられているような印象があったのだが、小学館単行本を引っ張り出してパラパラめくったところ、それほど大きくは変わっていない。私の記憶が無いだけだった。それゆえ、新作と同じように読むことができた。


 海外映画化のための再出版なのだと思うが、これで未発表作のマジシャンシリーズ最終作『フィナーレ』を発表する環境が整った、と期待している。