パートなどの非正規労働者に対して、正社員は見下すような態度をとってしまいがちです。
非正規は「『社員さん』はいつもデスクに座ってスマホをいじって、定時になるとさっさと帰っていく。なんで私たちだけ低い賃金で大変な思いをするのか」みたいな文句を言い、それに対して正社員は「何かあった時、責任を取るのは正社員。責任の度合いが違う」ということで威張ります。
しかし、トラブルになりやすいのは非正規社員です。
正社員だと、今の自分の安定した立場を失いたくないため、多少の不条理でも、損得勘定で折れてくれます。
非正規だと、愛社精神とかいうものとは無縁。「お金の関係」ですから、融通は利きません。どんなに上席の者が「君、今回は折れてくれ」みたいなことをいっても通用せず、「労基署に言いますよ」といって逆に脅されるのがオチです。
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そういう意見をちゃんと吸い上げて、真摯に対応していけば、コンプライアンスの面でもプラスの影響をもたらすでしょう。
正社員だと、コンプライアンス上問題のあることも、本人に折れてもらってスルーしてしまい、違法状態がまかりとおってしまうかもしれません。
非正規に対してこそ、慎重に、丁寧に、対応するべきかもしれません。
それが企業としての法令順守レベルを向上させるのかも。