前の項で触れたが、編入試の最大のメリットは複数の大学を受験できることにあると思う。
そのメリットを最大限に活かすためにも、時間的、金銭的、体力的余裕のある人や、物理や化学の基礎がある受験生には物理/化学/数学にも積極的に取り組むことをお勧めする。
個人的には、そんなこととは無関係にお勧めしたいのだが。
まあ、その理由はここでは触れないことにする。

私の場合、物理/化学/数学を学習することで、例えば、浜松や滋賀、そして新潟といった大学への挑戦権が得られた。
知名度の高い大学であってもそのような科目の知識を必要とせずに合格できる大学はある(千葉、神戸、金沢 etc.)。
しかし、編入試で合格の確率をあげるための効果的な方法はより多くの大学を受験することである。
また、受験日前半校(浜松、TMDU、滋賀、富山)で合格を勝ち取っておけば、安心感と後半校への挑戦に向けた良い集中力を得られる。
私自身がまさにそうだった。
浜松での合格を勝ち取ったことで、受験後半へのモチベーションを維持でき、本命の一つであった神戸に合格できた。
浜松に合格できたのは、紛れもなく、物理/化学をしっかりと学習しておいたからだった。
浜松&神戸に合格できたのは本当に良かったけれど、そうでなければ物理/化学の必要性はますます高まっていた。
新潟でも必要だったし、北海道でも物理の出題が予想された(実際にそうであった)。
受験は長丁場になればなるほどしんどい。
不合格ばかりが続けばなおさらしんどい。
本命の大学に落ちればもう立ち直る気力も失われかねない。
そういったリスクを少しでも和らげるという意味でも受験校の幅を広げることは効果的だ。
そのためにも、物理/化学/数学への取り組みをお勧めしたい。

それと、物理/化学/数学とはいっても、それぞれの科目について、学習範囲をどこまで広げるかによって受験校の幅も変わってくる。
私の場合、TMDUを標的とした学習にしたことで、浜松、新潟には完璧に対応できると思っていた。
滋賀については、少し学習範囲を広げれば対応できる状態だった。
大阪を受けるにはまた別の分野の学習をそれ相応に強化する必要があった。
つまり、すべての分野を学習しなくても、数校の受験校を増やすことは可能なのである。
問題のレベルからしても同レベルの大学は複数ある。

したがって、合格の可能性を少しでも広げるという目的のために、物理/化学/数学への取り組みをお勧めする。