以前、7年間同棲した末別れた事があった。
お互い感傷に浸る事もなく淡々と荷造りを済ませ、最後の挨拶を残すのみ
俺も我儘に疲れた事もあるが・・・まぁお互い様か。7年もなると涙のお別れとは程遠く、結構アッサリとしたもんやと思った。
最後にズッと気なってた事を聞こうと思った。
どんなに土砂降りの雨の中でもペットボトルのコーヒーが切れてるからと買いに行ったり
二人で遅い時間の帰り際もコーヒーが切れてるからとコンビニ寄ったり・・・
まぁ俺もコーヒー好きやからエエかと渋々付いて行ったが
ホンマにコーヒーの好きな女やなと思った。
『お前、そー言えばコーヒー好きやったよな!切らしたコトないモンな。』というと
屈託のない笑顔であいつは答えた
『ナニ言うてんの?・・・あんたが言うてんで』
『???』俺が?いつ?なんて言った???
『同棲し始めた時にコーヒーだけは切らさんといてなってwww』
『!!!』
本人でさえ覚えてない、さりげない言葉を7年間も守ってきたんや・・・
なんやろ・・・嬉しい?感謝?謝罪?自己嫌悪・・・こんなに良い奴やったと最後に気付いた自分が腹立たしく情けなかった。
なんて言えば良い?何か言わな!言葉がみつからへん・・・
黙って見つめるしかない俺に、あいつは最高の笑顔で言った
『こんな我儘な私と一緒にいてくれて、ありがとうね。長い間・・・お疲れ様でした』
トドメやった・・・
泣くつもりもなかったのに・・・
涙が止まらんかった。
『もう・・・行くわな』
最後の言葉にも返事が出来ず、ただうなづくのが精一杯やった
KOKIAやったかなぁ・・・ありがとうっていう歌を聞くと思い出してまうなぁ
やり直したいとか未練じゃないねんな
だから今のそいつではなく、あの時のあいつに届いたら・・・
叶う事なら・・・
伝えたい・・・
俺の方こそ・・・
『ありがとう』