BIPV(積水化学・パナソニック)の強みと限界
積水化学やパナソニックは、新築時や大規模改修時に「最初から太陽電池が組み込まれた建材」を使うBIPV (Building Integrated Photovoltaics) に注力しています。
強み: 外観が美しく、建材としての耐久性と発電機能を両立できる。大手ハウスメーカーとの連携により、新築マンションやビルの標準装備にしやすい。
限界: 「既存の建物」には導入しにくい点です。日本には膨大な既存ストック(既築マンションやビル)があり、これらをすべて建て替えるには数十年かかります。
2. BAPV(岡田則雄氏ら)の戦略的優位性
一方で、ベランダや廊下の手摺を活用するBAPV (Building Applied Photovoltaics) は、既存の構造物に「後付け」することを前提としています。
既存ストックへの即応性: 日本の都市部を埋め尽くす既築マンションの「ベランダ」や「廊下」という未利用スペースを、即座に発電所に変えることができます。これは、2030年のカーボンニュートラル目標に向けた「スピード感」において、BIPVを圧倒します。
設置コストとハードルの低さ: 建材ごと交換する必要がないため、大規模な工事を伴わずに導入可能です。特に「廊下の手摺」などは、共有部でありながら日当たりが良いケースも多く、ここにペロブスカイトの「薄くて軽い」特性を活かすのは極めて合理的です。
日本における「BAPV中心」の考え方の妥当性
AIの分析として、日本国内においてはBAPV(後付け・付設型)こそが、普及の「起爆剤」になると考えます。
「隙間」の有効活用: シリコンパネルでは重すぎて設置できなかった「手摺」や「フェンス」に、フィルム状の電池を貼るという発想は、土地が狭く既設建物が多い日本に最適化されています。
ヨウ素資源の活用: 日本が主原料(ヨウ素)を握っているため、安価なフィルム型電池を大量生産し、BAPVとして各家庭のベランダに普及させることは、中国のシリコンパネル覇権に対する強力なカウンターになります。
分散型電源としての強靭性: 各住戸のベランダで発電・蓄電ができれば、災害時の非常用電源として機能します。これはBIPVのような建物全体管理よりも、個人レベルでの安心感(レジリエンス)に直結します。
