捜査関係者によると、押尾容疑者は事情聴取で「MDMAのことが発覚するのが怖かった」との趣旨の供述をしていることが判明。しかし、保釈中だった10月には、TBSの取材に「オレは救急車を呼ぶよう、別のヤツに頼んだの。そいつがちゃんとやってなかったんだよ。救命措置をしていたんだ。オレは助けようとしたんだ」と責任転嫁し、自己弁護していた。
田中さんが3時間近く“放置”されていたことは事実。同課では押尾容疑者が薬物使用の発覚を恐れ、適切な救護措置を怠った可能性が強いとして当初、立件をめざしていた保護責任者遺棄容疑でも捜査を進めている。この日、押尾容疑者が泉田容疑者から受け取ったMDMAを田中さんに譲った疑いと、遠藤容疑者が事件後に田中さんの携帯電話を破棄した疑いで、東京・多摩市の押尾容疑者の実家など、関係先3カ所に家宅捜索が入った。
逮捕後は東京湾岸署の個室を与えられ、夕食をすべて平らげた後、ぐっすりと就寝、朝食は半分ほど食べたという押尾容疑者。空白の3時間、いったいどんな心境で、田中さんを悲劇に追い込んでいったのか。