酷暑と外国人まみれの東京から約3時間とわずかな予算で(1万5000円程の料金:往復料金)中央アルプスの絶景に出会えます。山に興味があってもなかなか足を踏み出す勇気がない方にはこの中央アルプス千畳敷カール、木曽駒ヶ岳がオススメです。
「テントを背負って、満天の星空の下でコーヒーを飲もう!〜木曽駒ヶ岳編〜」2025年8月27、28日
東京からのアクセスに「駒ヶ岳千畳敷カールきっぷ」を使いました。この切符は往復高速バス料金、路線バス、ロープウェイ料金が含まれていて「11500円」。上高地片道高速バス料金が「12000円」と比べたら格安です。ただし、事前に新宿バスターミナルの伊那バスの窓口で購入する必要があります。インターネットでは購入できません。この切符は行きの高速バス切符、帰りの高速バス切符、千畳敷カール切符の3枚からなります。高速バスは新宿バスタ発、駒ヶ根車庫行のバスに乗りますが、しらび平行きの路線バスは駒ヶ根インター前か駒ヶ根バスターミナル、どちらかの停留所で乗り換えます。新宿を出発する時間により、停車する停留所が異なりますので、注意してください。
私は新宿バスタ6:45に乗車しました。駒ヶ根バスターミナルで10:15到着予定が途中工事渋滞で、30分遅れて、10:45到着。ここから駒ヶ岳ロープウェイ線「駒ヶ岳ロープウェイ駅」行きの路線バスに乗り換えです。一番近いバス停が歩いて2分の「すずらん通り」ですが、一つ手前の始発の「駒ヶ根駅」も歩いて5分ぐらいですから、待ち時間に余裕があれば、「駒ヶ根駅」方が良いでしょう。私はそんなに近いとはわからず、「すずらん通り」から乗車しました。11:02発です。「千畳敷カール切符」を運転手さんに提示し、乗車です。途中、「菅の台バスセンター」で乗用車組が大勢乗車して来ます。大きなザックを抱えても、満席になりますから、ザックは予め膝の上に抱えていた方が良いでしょう。路線バスの終点「しらび平」に11:45到着。ロープウェイに乗り換えますが、ロープウェイは30分おきに朝の7時から夕方5時まで運行されてます。切符販売の窓口で「千畳敷カール切符」を渡して「往復ロープウェイ切符」と「帰りの路線バス切符」を受け取ります。ロープウェイ乗車口で「往復ロープウェイ切符」を提示して、12時発のロープウェイに乗車。12:07に千畳敷駅に到着です。標高2615メートル。日本一標高の高い駅です。
車で行かれる方は中央高速駒ヶ根インターで下りて、菅の台バスセンターの駐車場に車を駐車して、しらび平行きの路線バスに乗り換えです。しらび平でロープウェイに乗り、千畳敷駅です。
ここ千畳敷駅で売店とカフェテラスがありますので、昼食を取る方はここで。私はテント場で食べる予定でしたので、トイレを済ませて、呼吸を整えて12:30 左回りコースでスタート。登山届より30分遅れです。実は初日はガスがかかっていて絶景は見れませんでした。
通路は1人通れるくらいの道幅ですので、登り組と下り組で譲り合いながら進みます。私みたいにテントを背負った大型のザックを背負った方は見かけません。家族連れ、中高生の団体客がほとんどで、皆さん軽装です。さすがに8月下旬なので、私みたいな半ズボンの方はいません。最高気温19℃、最低気温10℃の世界なので、皆さん、長袖、長ズボンです。ここはもう秋です。アキアカネが飛んでます。高山植物の見頃も7月中旬から8月中旬までで、今は見れず、ナナカマドの赤い実がキレイです。右回りコースとの合流地点から、登山口になります。高度差240mを登ります。ロープウェイで1000mを7分で登っての、急勾配を登って行くのですから、自分の体と相談しながら、途中で休憩を挟みながら登っていきます。軽装の10代の女の子が走って登って行きます。結局はまた、私に途中で抜かれるのですが。登山は変な競争意識持ったら、ダメですね。絶えず自分のコンディションを把握しながら、進まないと息が切れます。でも、後を振り返ると絶景です。絶えず前を走るランニングとは違います。体力のある方には道を譲って先に行ってもらいます。
30分くらいで急登は終わり、乗越浄土に到着です。一面ガスっていて視界は5〜6mという感じでしょうか。風が吹き、寒いので、上だけヤッケを着ました。どっちに進めば良いのかわからないので、標識で確認します。
ふむ、「駒ヶ岳」だから、左に進めだな。右手には宝剣山荘があり、中学生の団体登山客が班ごとに列を作り、座って先生のお話を聞いていました。
「霧がかかって何も見えない。こういう日もある。でも、君たちはこうして皆と頂上まで登ったのは事実である。」
せっかくの青春の思い出が天候に恵まれなかったのは残念だね。と心の中でつぶやく。前回の涸沢と同じく、自分も残念だなと思いながら、進むと、変な鳴き声が聞こえてきます。
「クックックッ」
ネズミのような、ヒマラヤ周辺で見たマーモットのような、思わず、下山して来る40代くらいの夫婦に聞いてみました。
「あれがライチョウの鳴き声だそうですよ」
ほう、鳥らしくない声だなと思いつつ、
「そこら辺に5羽くらいますよ」
鳴き声のする方に目を向けると、霧の中に見え隠れする鳥らしい物体をチラッと拝見できました。
さらに進むと、中岳山頂の標識が見えました。
頂上山荘のテントが霧の合間から見えてきました。
ここから、急な岩場を下ります。ここで登ってくる
40代くらい女性と挨拶を交わします。
「あいにくの天気ですね」と声をかけると、同じ状況を体験してる共有体験で、心が打ち解けるのでしょうね。本音がポロっと出ます。
「母と来てるのですが、遅いから先に来てしまいました」とチラッと下にいらっしゃる母様をご覧になります。
涸沢では、老夫婦が疲れて動けない奥様が動けるまで、じっと何も言わずに待っていた方とは正反対だなと思いながら、苦笑い。それとも、夫婦と親子では違うのかな。登山では色々な人生模様が交錯してます。
こういう岩場はトレッキングポールよりは手を使った方が安全と思い、ザックにしまい、手を使いながら下ります。
さあ、今日、テントを張る頂上山荘に到着です。
14:20 ちょっとゆっくり目です。
なんか霧が晴れたみたいです。山の天気は変わりやすい。
山荘に入る手前で、同年代の男性の方が声をかけてきました。
「修学旅行生が多くて、大変でしたでしょう」
都会では知らない人から声をかけられることはまずないので、新鮮です。
「テント場の近くにも、ライチョウが沢山来ますよ」
穏やかな笑顔で尾張訛りで話されます。だと思っていたら、後で聞いたら、山口県から来られてる方でした。
山荘に入ると、山焼けしたおば様が受付にいらっしゃいました。テント代2000円を払うと、レシートは出ないらしく、領収書を書いてくださいました。
昼食もやってるらしく、聞いてみると終了していました。
頂上山荘のランチタイムは10時から14時までだそうです。
トイレは昼間は山荘口から、夜は夜間口から入ります。
ここは涸沢カールのようにテントに幕営札を付けることなく、そのままテント設営です。
私はトイレからは遠いのですが、風があたらず、景色の良い、一番下に陣取りました。
テントの撤収時間は翌朝7時です。8時から7時に変更になったようです。
テントを設営して、山荘から水をもらってきて、昼食です。自宅で作って冷凍してきたカレーが溶けて良い感じです。ご飯は1合白米を持ってきました。今日はメスティンを使ってはんごう炊飯です。水がもったいないなと思って、米を研がずに火にかけました。10分くらいして、湯もこぼれたから、これで良いだろうと思ったら、熱くて蓋が外れない。腹が減ったので冷凍カレーをお湯で温めて、ご飯にかけて、一口。
「なんだこれは。研いでない米はこんなに不味いのか」
粉っぽくて、食べれない。思わず、アルファ米にお湯を注ぐ。不味いご飯もゴミで持ち帰るのも荷物になる。仕方なく全部食べました。せっかくの絶景のおかずを前に不味いご飯を無理やり腹に押し込めるなど。残念。これも経験か。この年になってやってないことがまだまだある。失敗を恐れて行動しないことの何という愚かさ。
という間に、空模様が激変。大雨が降ってきました。
「テントを張り終ってから良かった」
雨音を聞きながら、横になって、テントの天井を仰ぐ。天候に恵まれないな。30分くらい降り続いたろうか。雨が止みました。薄っすらと晴れ間がのぞいています。16時30分。
まだテント場の皆さんは様子を窺ってるよう。ガスはまだ西から東に流れている。風も止んではない。
「このチャンスを逃すまい。山頂に上がろう」
1人だけ、木曽駒ヶ岳の山頂を一目散に駆け上がりました。誰も上がってきません。山頂は霧が晴れています。ガスはものすごい勢いで流れています。
「やった!山頂1人じめだ」
山頂の木曽側の祠で、祝詞を奏上。西空から真っ赤な太陽が顔を覗かせます。御嶽山がくっきりと見えます。最高の瞬間です。
霧が晴れたら、こんなに素晴らしい絶景を見せていただけるんだ!感無量です。日が落ちると足元が危ないので、下山します。やっと日没を見るために、2、3人が登って来ました。降りながら、日没を拝ませていただきたいなと思っていると、宝剣岳の下の通路から日出を眺めているの人影が見えます。私も日が落ちるまでそこにいました。
テントに戻り、夕飯とコーヒータイムです。
満天の星空の下、エチオピアのコーヒードロップ。
念願が叶いました。テントを背負ってコーヒーを飲みに行こう!木曽駒ヶ岳編でした。






















