最近、一人しか存在しないはずの人物の固有名詞に関係代名詞の制限用法を使っているのをみて、ああ関係代名詞の制限用法と非制限用法の区別はやはり難しいのだなと思った。もっともカンマのあるなしなんかあまり大した問題ではないという考え方もあるし、実際の英文で非制限用法だからといってカンマを付けないものもあるにはある。しかし、実際にカンマをつけるつけないにかかわらず「制限用法」の概念は存在するし、巷の解説に書かれているような晦渋な説明は不要だと思う。


関係代名詞の「制限用法」とは、名詞の「数」がもとの「数」から制限されるという意味である。「数」が変わらないものは「非制限用法」である。これだけの話しである。


「壊れていた自転車」


自転車が10台あったとして、その内、2台が壊れていたとすると、自転車の数は10台から2台に「制限」されたのだから「制限用法」である。


the bicycles that are broken


もし、10台の自転車が全部壊れていたとしたら「壊れた」と形容したところで10台は10台のままである。したがって、「非制限用法」にしないといけない。


the bicycles, which are broken



「丸い地球」


は、地球に四角い地球や、長い地球はない。もともと1つしかないのだから、地球にかかる「丸い」は「非制限」用法である。。



the earth, which is round



先行詞が不可算の場合は上記の場合に準じて考えればよい。