英語の単語の約60%が、ラテン語やギリシア語を語源とすることはよく知られている。さらにそのラテン語とギリシア語についても厳密に分けられるものではない。たとえば、ギリシア語がいったんラテン語に入り、それから英語の単語として移植されたようなケースは多々ある。
英語の単語で形容詞と名詞の間で、形がはなはだしく違うことがあるのに気がつくかもしれない。たとえば、名詞の「馬」horse に相当する「馬の」を意味する形容詞は equine である。どうみても horse と equine は、語の形態がはななだ違っている。このような甚だしい違いは、もちろん他の品詞間でも存在することもあるけれど、名詞と形容詞の間でとくに甚だしい。これが、 rain と rainy だったら、すぐに形容詞の形は名詞から派生したものだということが想像がつく。しかし、horse と equine は、まったく言葉の由来が違う。語源を詳しく調べたわけではないが、おそらく horse は、もともとの英語の固有の言葉からで、equine の方はラテン語を形容詞化したものである。
たとえば、月 moon を「月の景色」と言おうと思ったら moon landscape も可能だろうが、lunar landscape とも言える。 lunar は ラテン語で月を意味する名詞の luna の aがとれた lun- に (音節の中に l が含まれているので –al ではなく)、-ar がついて形容詞化されたものだ。
このような関係は、すこしだけ日本語の「音読み」と「訓読み」に似ているかもしれない。日本語の「訓読み」は、もともとの大和言葉が母体になっており、「音読み」の方は、表記文字として中国から借用した漢字の当時の中国語発音が母体になっている。しかし、これは喩えにすぎず、日本語の方がもっと複雑だろう。それは、「下」という漢字の読み方がいったい何通りあるかを考えてみればわかる。「した」「げ」「か」「下枝 しず」 「しも」。
このよう外来語の名詞から派生した形容詞と名詞の関係は、頭の中でなかなか結びつけにくく、習得が困難な単語になる。またそれぞれの語を別々に覚えると、頭の中では形容詞と名詞が対となって結びつかないため、いざ使おうとしても出てこない。そこで、以下は代表的なものをあげておく。最初が形容詞で、次が名詞である。日本語だと、左にあげている形容詞は、右の名詞に「の」をつけて形容詞化するだけである。このような形容詞の面白い性質は、それらを「述語」として使うことは、ほとんどなく、もっぱら名詞の修飾にのみ使うということだ。例えば「春分の日」の “vernal equinox” の vernal は equinox という名詞を修飾するには使われるが、
× The equinox is vernal.
なんて使いかたはしない。
以下、形容詞 – 名詞 の順で例をあげておく。
acetic – vinegar
acoustic - sound
annual - year
asinine - donkey
aural - ear
austral - south
avian – bird
bovine - cow
boreal - north
brachial – arm
canine - dog
cardiac - heart
civic - city/citizen
ceramic - china / pottery
cervical - neck
cerebral - brain
crepuscular- twilight
decimal - ten
dental - tooth
digital - toe / finger
domestic - home
dorsal - back
divine - god
diurnal - day
dermal -skin
ecclesiastical - church
equine - horse
feline - cat
feminine - woman
gastric – stomach
grotesque – bizarre
hircine - goat
Hispanic -Spain
initial – begin
infantile – baby
iridescent - rainbow color
labial - lip
lactic - milk
lexical - verbal /word
legal - law
leonine -lion
leporine - rabbit/hare
lumbar - back
lunar – moon
lupine - wolf
martial -army
marital - husband
maternal - mother
masculine – man
meteorological - weather
medieval (Gothic) - Middle Ages
mural - wall
murine - mouse/rat
nasal - nose
natal - birth
nocturnal - night
nominal - noun
oral – mouth
0rthogonal - right angle
ovine - sheep
paternal - father
pedestrian, ambulant - walk
porcine - pig
radical - root (根号)
respiratory - breath
royal, regal - king
simian – ape / monkey
seismic - earthquake
semiotic - symbol
serpentine - snake
spinal - backbone
superficial - surface
stellar - star
thoracic, pectoral - chest
temporal – time
ursine - bear
urban - town
uxorial - wife
vernal - spring
verbal - speech/word
vulpine - fox
vascular - blood vessel
英語の単語で形容詞と名詞の間で、形がはなはだしく違うことがあるのに気がつくかもしれない。たとえば、名詞の「馬」horse に相当する「馬の」を意味する形容詞は equine である。どうみても horse と equine は、語の形態がはななだ違っている。このような甚だしい違いは、もちろん他の品詞間でも存在することもあるけれど、名詞と形容詞の間でとくに甚だしい。これが、 rain と rainy だったら、すぐに形容詞の形は名詞から派生したものだということが想像がつく。しかし、horse と equine は、まったく言葉の由来が違う。語源を詳しく調べたわけではないが、おそらく horse は、もともとの英語の固有の言葉からで、equine の方はラテン語を形容詞化したものである。
たとえば、月 moon を「月の景色」と言おうと思ったら moon landscape も可能だろうが、lunar landscape とも言える。 lunar は ラテン語で月を意味する名詞の luna の aがとれた lun- に (音節の中に l が含まれているので –al ではなく)、-ar がついて形容詞化されたものだ。
このような関係は、すこしだけ日本語の「音読み」と「訓読み」に似ているかもしれない。日本語の「訓読み」は、もともとの大和言葉が母体になっており、「音読み」の方は、表記文字として中国から借用した漢字の当時の中国語発音が母体になっている。しかし、これは喩えにすぎず、日本語の方がもっと複雑だろう。それは、「下」という漢字の読み方がいったい何通りあるかを考えてみればわかる。「した」「げ」「か」「下枝 しず」 「しも」。
このよう外来語の名詞から派生した形容詞と名詞の関係は、頭の中でなかなか結びつけにくく、習得が困難な単語になる。またそれぞれの語を別々に覚えると、頭の中では形容詞と名詞が対となって結びつかないため、いざ使おうとしても出てこない。そこで、以下は代表的なものをあげておく。最初が形容詞で、次が名詞である。日本語だと、左にあげている形容詞は、右の名詞に「の」をつけて形容詞化するだけである。このような形容詞の面白い性質は、それらを「述語」として使うことは、ほとんどなく、もっぱら名詞の修飾にのみ使うということだ。例えば「春分の日」の “vernal equinox” の vernal は equinox という名詞を修飾するには使われるが、
× The equinox is vernal.
なんて使いかたはしない。
以下、形容詞 – 名詞 の順で例をあげておく。
acetic – vinegar
acoustic - sound
annual - year
asinine - donkey
aural - ear
austral - south
avian – bird
bovine - cow
boreal - north
brachial – arm
canine - dog
cardiac - heart
civic - city/citizen
ceramic - china / pottery
cervical - neck
cerebral - brain
crepuscular- twilight
decimal - ten
dental - tooth
digital - toe / finger
domestic - home
dorsal - back
divine - god
diurnal - day
dermal -skin
ecclesiastical - church
equine - horse
feline - cat
feminine - woman
gastric – stomach
grotesque – bizarre
hircine - goat
Hispanic -Spain
initial – begin
infantile – baby
iridescent - rainbow color
labial - lip
lactic - milk
lexical - verbal /word
legal - law
leonine -lion
leporine - rabbit/hare
lumbar - back
lunar – moon
lupine - wolf
martial -army
marital - husband
maternal - mother
masculine – man
meteorological - weather
medieval (Gothic) - Middle Ages
mural - wall
murine - mouse/rat
nasal - nose
natal - birth
nocturnal - night
nominal - noun
oral – mouth
0rthogonal - right angle
ovine - sheep
paternal - father
pedestrian, ambulant - walk
porcine - pig
radical - root (根号)
respiratory - breath
royal, regal - king
simian – ape / monkey
seismic - earthquake
semiotic - symbol
serpentine - snake
spinal - backbone
superficial - surface
stellar - star
thoracic, pectoral - chest
temporal – time
ursine - bear
urban - town
uxorial - wife
vernal - spring
verbal - speech/word
vulpine - fox
vascular - blood vessel