【がんめいころう】
頑固で視野が狭く、道理をわきまえないさま。また、自分の考えに固執して柔軟でなく、正しい判断ができないさま。頭が古くかたくななさま。

◇  ◇  ◇

吉本新喜劇でチンピラと言えば、中條健一氏。名前だけではわからなくても、緑の人と聞けばピンとくるのではないだろうか。

緑の装いはいささか特別ではあるが、「チンピラ」と言えば彼のような派手なスーツやシャツ、金の首輪、セカンドバッグ、サングラスなどをイメージする。

一般的にはどうなのだろうと、Googleでイメージ検索をしてみたところ、私の感覚は、それほど世間ズレしていないということが分かった。

さておき、先日、会社の人々と昼食に出かけた時の話。

よく利用する中華料理屋に入ったところ、私のことを猛烈に毛嫌いしている人事担当役員に出くわした。こちらからは特に意識するワケでもなく「こんにちは」と何のわだかまりも無く挨拶したのだが、彼は少し苦い顔をしていた。ややこしい人間やな……とは思ったが、別にカラみようも無いので、こちらはこちらでワンタン麺などを食していた。

しばらく後、その役員が食事を終えて席を立ち、何ゆえかこちらに近づいてきた。何だろうと思ったその瞬間、私が着ていたパーカーのフードを引っ張るという暴力を働き、「オマエ!その格好エエ加減にせーよ!!」「チンピラに見えるんじゃ!!」と吐き捨てて去っていった……。

その時の私の服装は、紺色のパーカーの上にグレーのジャケットを着、パーカーのフードをジャケットの上に出していた。その是非はともかく、その格好に対して“チンピラ”ってアナタ、語彙が恐ろしく乏しいのか、はたまた感覚が大幅にズレているのか……。

ともあれ、社員数が4桁に達しようかという会社の人事権を握る役員が、何ヶ月かぶりに会った一社員に対して、例え何かの誤りがこちらにあろうとも、暴力に強談とはどういう了見なのだろうか。周りで見ていた他のお客さんは、彼の方がよほど“チンピラ”に見えたに違いない。一社員として恥ずべき深刻な事件である。

お歳暮に緑のスーツでも贈ったら、そんな事実に気がついてくれるだろうか。


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