うちには、天使がいます。

うちには、天使がいます。

ピアノ弾き語り落ちこぼれシンガー・うたうやまねこと、そのパートナーゆかさん、そして寄り目のみけねこメイさんの、命の記録です。

 


・登場人物
<ゆかさん>
やまねこの奥さん。2020年9月、卵巣がんにより永眠。
2018年4月初めに腫瘍が見つかり、月末にはトルソー症候群による脳梗塞を発症。
手足や会話に障害が出ながら、摘出手術を経て、
2018年9月には全6回の抗がん剤治療も完遂。
諸事情により、ふだんは実家で母と暮らしながら、歩行のリハビリを中心に、
手足のしびれや難聴、高次脳機能障害など、脳梗塞の後遺症や抗がん剤の副作用と闘いつつ、
週末はやまねことうちで過ごす、という生活をしていましたが、
2019年11月12日、ついに新居でやまねことの生活がスタートしたのもつかの間、
12月11日にはがんの再発を宣告されてしまいます。
腹膜炎を併発から腹水がたまり、
2020年8月31にはKM-CART施術のためK病院に転院したのですが、
翌日早朝に吐血し、昼前に心停止、やがて死亡が確認されました。
<やまねこ>
ゆかさんの夫。
落ち着きがなく要領が悪く、おまけにコミュ障。
いまいち頼りないだんなさまですが、
たまにライブハウスでピアノを弾いて歌をうたっていたりします。
<メイさん>
17年前にへその緒つきで捨てられていたところをやまねこと出会い、
それからずっといっしょに暮していた、寄り目のみけねこ。
2018年12月29日、突然猫てんかんの発作を起こし
翌2019年1月9日早朝、病との闘いの末、永眠。
<たま>
多摩川の河っぺりにいた、白黒模様の野良猫。
いつもきょとんとした表情の、ツンデレの猫。
2020年11月22日、やまねこの家に迎えられました。


(なお、病院関係者のかたがたほかの名前は、すべて仮名です)


それから、4年と8か月の月日が流れました。

コロナ禍が落ち着くのを待って、やまねこは音楽活動を再開し、
現在も地道にLIVEを続けています。

たまは日に日にうちになじみ、
いまではすっかりうちの一部になりましたが、
想像していたのをはるかに超えるクラッシャーで、
戸棚と言う戸棚は開けまくるわ、開かないようになにかで抑えるとひっかいて塗装をはがしてしまうわ、
畳も爪を研いでぼろぼろにしてしまうわ、とにかくたいへんです。
少しでもましになるように、と爪を切ろうとしたら本気で噛まれて、
やまねこが病院に行くはめになったので、爪は動物病院に行ったときに切ってもらっています。

そして不思議なことに、うちにお迎えして以来、
いちどもひざに乗ってこないのです。
あの日、2020年の11月8日、屋外でいちどだけやまねこのひざに乗ってきたのは、
「この子といっしょにいるのは運命なんだ」と感じたのは、いったいなんだったのか、
うーん、うまくだまされたような気もします(^^ゞ
ひょっとして、釣った魚には餌をやらないタイプか?

4年と8か月いう月日は、ねこにとっては大きなもので、
保護した時、推定5歳だったたまも、もう9歳ということになります。
エイズが治ることはないのですが、変わらず元気で、あいかわらずツンデレですが、
甘えたいときには脇にきて「にゃ゛ー」と、あまりかわいくない声で鳴きます。
それでもなでてあげると、ちいさくごろごろいいながら体を預けてきます。
やまねこにとっては、
メイさんの代わりでもなく、
もちろんゆかさんの代わりでもなく、
かけがえのないねこなのです。


ゆかさんが亡くなってから、もうすぐ5年という月日。
望み通りになっていたとすれば、ゆかさんはがん摘出後5年を迎えて、
めでたく寛解、ということになり、そこでこのblog.も完結するはずでした。

そうなるまでに、時系列に追いつくはずでしたが、逆にどんどん離されていき、
ようやく、最終話ということになりました。
なにか間違いがあったのか、
思えば、選択を迫られるたびに少しずつ間違った部分もあったのでしょう。
それでもがんの発見→脳梗塞を発症→緊急手術、を乗り越えたときに、
脳梗塞のために手術に時間的な制限があり、リンパ節を切除できなかった、ということが、
再発につながってしまったのではないか、との可能性も否定はできません。
でも、手術中の脳梗塞再発のリスクとどちらを取るか、と考えた場合、
脳梗塞のリスクを選べなかった時点で「詰んで」いたのかもしれない、とも今になっては思えるのです。
今になっては、ですが。

いずれにせよ、がんが再発した時点で、
ゆかさんが今日まで生き続けられた可能性はかなり低いものだったでしょう。
でも、ゆかさんは最後まで生きようともがきつづけました。
やまねこももがき続けて、、
今でも精神科と、抗うつ剤とと縁が切れていません。

そしてその5年近くの間にも、ゆかさんの実兄を含めて何人かの友人知人を見送りました。
それでもやまねこは生きています。
薬指と小指におそろいのリングをはめて。
仕事にも行けていますし、最近は旅行に出かけたりもできるようになりました。
今でも毎朝毎晩、ゆかさんとメイさんの遺影に手を合わせて、
「おはよう」と「ただいま」を言います。
そして、たまにも。


長い間おつきあいいただき、ありがとうございました。
少しお休みをいただいて、別のお話でお会いできたらと思います。

またそのとき、お会いできますように。





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木曜日にLIVEがあります。。

2025.7.09(Wed.)at 祖師ヶ谷大蔵エクレルシ
「夕凪に揺れる音の糸」
OPEN18:30/START19:00/CHARGE\3,000+1D
☆やまねこの出演は3組め、20:10の予定です
 配信視聴はこちらから(投げ銭制)→
 https://www.ecllive2.com/live-schedule

今後のLIVE告知は、Xなどでおこなっていこうと思うので、
よろしければフォローいただけるとうれしいです。
 https://x.com/utauyamaneko

それでは、また。

 

 


・登場人物
<ゆかさん>
やまねこの奥さん。2020年9月、卵巣がんにより永眠。
2018年4月初めに腫瘍が見つかり、月末にはトルソー症候群による脳梗塞を発症。
手足や会話に障害が出ながら、摘出手術を経て、
2018年9月には全6回の抗がん剤治療も完遂。
諸事情により、ふだんは実家で母と暮らしながら、歩行のリハビリを中心に、
手足のしびれや難聴、高次脳機能障害など、脳梗塞の後遺症や抗がん剤の副作用と闘いつつ、
週末はやまねことうちで過ごす、という生活をしていましたが、
2019年11月12日、ついに新居でやまねことの生活がスタートしたのもつかの間、
12月11日にはがんの再発を宣告されてしまいます。
腹膜炎を併発から腹水がたまり、
2020年8月31にはKM-CART施術のためK病院に転院したのですが、
翌日早朝に吐血し、昼前に心停止、やがて死亡が確認されました。
<やまねこ>
ゆかさんの夫。
落ち着きがなく要領が悪く、おまけにコミュ障。
いまいち頼りないだんなさまですが、
たまにライブハウスでピアノを弾いて歌をうたっていたりします。
<メイさん>
17年前にへその緒つきで捨てられていたところをやまねこと出会い、
それからずっといっしょに暮していた、寄り目のみけねこ。
2018年12月29日、突然猫てんかんの発作を起こし
翌2019年1月9日早朝、病との闘いの末、永眠。
<たま>
多摩川の河っぺりにいる、白黒模様の野良猫。
いつもきょとんとした表情の、ツンデレの猫。
やまねこが家に迎えることを計画中。


(なお、病院関係者のかたがたほかの名前は、すべて仮名です)


2020年11月22日、まだ朝の9時前、
無事にたまは保護され、やまねこはその足でまっすぐ動物病院へ向かいました。
かつてメイさんも通っていた、なつかしい病院です。

受付で過去にもかかったことがあるか訊かれ、
メイさんの名前を出すとカルテを検索してくれました。
「この子は今朝保護して、今日からうちの子になります」と説明します。
待合室でも、ずっとたまはキャリーの中でにゃーにゃー鳴き続けていました。
そのせいで、何人かから話しかけられます。

診察室に呼ばれて、あらためて今朝の経緯を説明し、
キャリーから出して体重を見ると、4.5kgありました。
メイさんがだいたい3kgだったので、ずいぶん大きいです。
「野良だったのに、栄養状態いいんですね。それに、おとなしいね」
先生はやさしく言ってくれました。
「野良だったのなら、まず虫下ししたほうがいいです(塗り薬です)
2,3日して回虫がたくさん出るようなら、1か月後くらいにまた来てください。
そうでなくても、検便はいちどしたほうがいいですね。
あと、耳がかなり汚れているので掃除しましょう」
たしかに、かなりべっとりと汚れが取れました。そこはやはり野良です。
「血液検査もしたほうがいいですか?今朝はごはんも抜いてますが」と訊いてみました。
「そうですね。すぐできる検査と外注に出す検査がありますけど、
外注に出すほうが項目も多くて安上がりなのですが、どうしますか」
「では外注でお願いします」
採血の間も、たまはおとなしくしていました。

11時には、うちに帰ってきました。
「たま、今日からここがきみのおうちになるんだよ」
まず、ゆかさんの遺影にあいさつしてもらって、ケージの中に移し、
ごはんと水も置いてあげました。
たまは1時間ほどにゃーにゃー鳴き続けていましたが、やがて静かになりました。
それでも緊張のせいかしばらくじっとしていて、
ごはんに口をつけてくれたのは17時くらいになってからでした。
そして少しくつろいだのか、毛づくろいを始めました。

保護猫の会の向田さんに無事うちに着いたことを報告し、
その晩はまだトイレを使ってくれた様子はなかったので、ケージを閉めたまま、
やまねこも休むことにしました。
先日処方してもらった睡眠薬のおかげで、すぐ眠ってしまったのですが、
夜中にたまはいっそう激しく鳴くようになって、目を覚ましてしまいました。
トイレを見ると、ひとかたまり用を足した形跡があったので、
(トイレを憶えたらケージから出してあげてよい、と)
外に出してあげることにしました。

出してあげたら夜鳴きがおさまるかな、と思いきや、よけい激しくなり、
あっちこっち行ったり来たりしながら鳴いていましたが、
やまねこはまた寝入ってしまいました。
たまは何度かベッドの脇まで来て、上に登ってきたりもして、
その都度やまねこは目を覚ましては、すぐ寝入ってしまいます。
朝までたまの夜鳴きは続きました。


それから数日かけて、たまはゆっくりうちに慣れていきました。
最初は隅っこに小さくなっていることが多かったのが、だんだん活動的になり、
やまねこの隣で丸くなることもありました。
水もなかなか飲んでくれなかったのですが、
向田さんからの「ちゅーるとかあげてみて」というアドバイスもあり、
少しずつ克服してくれました。

夜鳴きはかなりの期間続きましたが、少しずつ少しずつおさまっていきました。
数日後には、血液検査の結果が届きました。

ショックだったのは、猫エイズが陽性だったことです。
「発症さえしなければ健康な猫と変わらないですが、ストレスで発症しやすくなるので、
大切に育ててあげれば生涯を全うできることも多いです」と追記がありました。

検索して調べてみると、接触したくらいではほかの猫にはうつらないが、
けんかなどで血液を通して感染する、とのことでした。
「なんてこった。君までそんな病気だなんて」
気分が落ち込んでしまいました。
「メイさんみたいな旅猫になるのは無理だね。それにほかのにゃんこもお迎えできないね」
それも運命なのだろう、と思いました。
たとえお迎えする前に知っていたとしても、それで迎えるのをやめることはなかったでしょう。
そしてこの子自身はじぶんの病気を意識することもなく、
ただ懸命に命を全うするのでしょう。
少しでも少しでも、長生きしてもらえるように。
よりいっそういとおしく感じられました。

「残された者同士かもしれないけど、ずっと一緒だよ」
ささやかですが、新しい家族ができたのです。
「うん、11月22日は、記念日『いいにゃんにゃんの日』だ」





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次回のLIVEはひさびさ、1月以来のの祖師ヶ谷大蔵です。

2025.7.09(Wed.)at 祖師ヶ谷大蔵エクレルシ
「夕凪に揺れる音の糸」
OPEN18:30/START19:00/CHARGE\3,000+1D
☆やまねこの出演は3組め、20:10の予定です
 配信視聴はこちらから(投げ銭制)→
 https://www.ecllive.com/live-schedule

平日のLIVEも久しぶりですが、仕事帰りにでもぜひお立ち寄りください。


次回、最終話です。



・登場人物
<ゆかさん>
やまねこの奥さん。2020年9月、卵巣がんにより永眠。
2018年4月初めに腫瘍が見つかり、月末にはトルソー症候群による脳梗塞を発症。
手足や会話に障害が出ながら、摘出手術を経て、
2018年9月には全6回の抗がん剤治療も完遂。
諸事情により、ふだんは実家で母と暮らしながら、歩行のリハビリを中心に、
手足のしびれや難聴、高次脳機能障害など、脳梗塞の後遺症や抗がん剤の副作用と闘いつつ、
週末はやまねことうちで過ごす、という生活をしていましたが、
2019年11月12日、ついに新居でやまねことの生活がスタートしたのもつかの間、
12月11日にはがんの再発を宣告されてしまいます。
腹膜炎を併発から腹水がたまり、
2020年8月31にはKM-CART施術のためK病院に転院したのですが、
翌日早朝に吐血し、昼前に心停止、やがて死亡が確認されました。
<やまねこ>
ゆかさんの夫。
落ち着きがなく要領が悪く、おまけにコミュ障。
いまいち頼りないだんなさまですが、
たまにライブハウスでピアノを弾いて歌をうたっていたりします。
<メイさん>
17年前にへその緒つきで捨てられていたところをやまねこと出会い、
それからずっといっしょに暮していた、寄り目のみけねこ。
2018年12月29日、突然猫てんかんの発作を起こし
翌2019年1月9日早朝、病との闘いの末、永眠。
<たま>
多摩川の河っぺりにいる、白黒模様の野良猫。
いつもきょとんとした表情の、ツンデレの猫。
やまねこが家に迎えることを計画中。


(なお、病院関係者のかたがたほかの名前は、すべて仮名です)


2020年11月15日、たまの保護に失敗。
協力してくださっている保護猫の会の向田さんと、一週間後の再チャレンジを約束しました。

やまねこは、たまを保護したらこれをして、あれをして…と考えていたto doリストがキャンセルされてしまい、
一気にモチベーションが低下してしまったので、なにかしなくては、
そうだ、ピアノを弾いてみよう、と思いました。
3月にコロナ禍で予定されていたLIVEが中止になって以来、
ゆかさんの状態もあって、まったくピアノに触っていなかったのです。
弾いてみると、それはそれはひどいものでした。
が、一日ごとに感覚が戻ってくるのも、それはそれでうれしいものです。
コロナが過ぎたら、また歌をうたおう。
ゆかさんに聴いてもらうことは叶わないけれど。

そんなふうにして一週間が過ぎ、
次回のたま保護計画決行予定の11月22日、日曜日の前日、
21日にはちらりとたまの様子を見に行ってみました。
15日のことはなかったように、たまは寄ってきてなでさせてくれました。
よかった。警戒心をひきずってはいないようだ。
向田さんに連絡すると、
「ここ数日、夜に捕獲器を仕掛けてみたけどだめだったんですよ」と返信がありました。
ひとりで活動してくれていたのです。感謝の言葉もありませんでした。


そして22日の朝がやってきます。
今度こそ、と前夜から念入りにシミュレーションして、
8:20くらいに車でたまのいる河っぺりに着くと、
向田さんはすでに来ていて、たまもすぐに道路に出てきました。
「こんど車に乗ったら、そこで手でふんわり抑えます(できたらキャリーに入れます)ので、
外から車のドアを閉めていただけますか?」と向田さんにお願いすると、
「わたしもそれがいいと思います」と賛成してくれました。

が、ばっちり打ち合わせが済んだときに限って、
先週のように車に入ってくれません。
すぐ手前まで来ておやつに興味を示してはいるのですが、食べるところまで行きません。
向田さんも首をひねって、「やっぱりいつもと違うの感じ取ってるのかな」と言いました。
やまねこもいいかげん業を煮やしてしまいました。
「このあいだ少し抱き上げてみたんですが、大丈夫でしたから、
さっと車の中に運んでいくので、ドア閉めていただいていただくのでどうですか?」
「暴れませんかね」
「このあいだは(短時間ですが)おとなしくしてました。ほかにも抱き上げてる人もいましたし」
「それじゃやってみましょう」

さっそくやまねこはたまをひょい、と抱き上げて車の中へ。
たまは暴れることもなく、すんなり成功しました。
うしろでドアが閉まる音がしました。
意外とたまはまだ落ち着いています。
そのままネットをかぶせ、キャリーに押し込みました。
それほどの抵抗もなく、あっさりたま保護は成功しました。
「最初からこうすればよかった…」じっさい5分もかかっていません。

たまはにゃーにゃー鳴きながら、キャリーに体をぶつけてはいましたが、
パニックというほどではなさそうです。
車から降りると向田さんから心配そうに「ネットはかぶせられました?キャリーには?」と訊かれましたが、
「全部うまくいきました!」と報告します。

向田さんは通りかかったご近所のかたに経緯を説明したりしつつ、
やまねこに今後の注意点を教えてくれました。
「とにかくしばらくのあいだは、ずっと鳴きます。とにかく鳴きます。
刺激せずに置いてあげることが大切です。がまん強く見てあげてください」
お礼を言って、「よかったら聴いてみてください」とやまねこのCDを1枚渡し、
河っぺりをあとにしました。
(向田さんとはこの後もたまの現況を報告したり、交流が続きます)
そのまままっすぐ動物病院へ向かいます。





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昨日6月21日、白楽NapでのLIVEも無事終了いたしました。
聴いてくださったみなさん、配信を見てくださったみなさん、
本当にありがとうございました。
1週間ほどアーカイブ配信が見られるはずですので、
興味のあるかたはぜひご覧になってみてください →
https://www.youtube.com/@hakurakunap

次回のLIVEは、久しぶりの祖師ヶ谷大蔵です。
2025.7.09(Wed.)at 祖師ヶ谷大蔵エクレルシ
「夕凪に揺れる音の糸」
OPEN18:30/START19:00/CHARGE\3,000+1D
☆やまねこの出演は3組め、20:10の予定です
 配信視聴はこちらから(投げ銭制)→
 https://www.ecllive.com/live-schedule

お会いできますように!
 




・登場人物
<ゆかさん>
やまねこの奥さん。2020年9月、卵巣がんにより永眠。
2018年4月初めに腫瘍が見つかり、月末にはトルソー症候群による脳梗塞を発症。
手足や会話に障害が出ながら、摘出手術を経て、
2018年9月には全6回の抗がん剤治療も完遂。
諸事情により、ふだんは実家で母と暮らしながら、歩行のリハビリを中心に、
手足のしびれや難聴、高次脳機能障害など、脳梗塞の後遺症や抗がん剤の副作用と闘いつつ、
週末はやまねことうちで過ごす、という生活をしていましたが、
2019年11月12日、ついに新居でやまねことの生活がスタートしたのもつかの間、
12月11日にはがんの再発を宣告されてしまいます。
腹膜炎を併発から腹水がたまり、
2020年8月31にはKM-CART施術のためK病院に転院したのですが、
翌日早朝に吐血し、昼前に心停止、やがて死亡が確認されました。
<やまねこ>
ゆかさんの夫。
落ち着きがなく要領が悪く、おまけにコミュ障。
いまいち頼りないだんなさまですが、
たまにライブハウスでピアノを弾いて歌をうたっていたりします。
<メイさん>
17年前にへその緒つきで捨てられていたところをやまねこと出会い、
それからずっといっしょに暮していた、寄り目のみけねこ。
2018年12月29日、突然猫てんかんの発作を起こし
翌2019年1月9日早朝、病との闘いの末、永眠。
<たま>
多摩川の河っぺりにいる、白黒模様の野良猫。
いつもきょとんとした表情の、ツンデレの猫。
やまねこが家に迎えることを計画中。


(なお、病院関係者のかたがたほかの名前は、すべて仮名です)


2020年11月15日、日曜日。
とうとうたま保護計画、決行の日が来ました。
ねこ用のケージもしっかり組み立て完了し、
うちにお迎えする準備は万端です。

7時に目覚ましをかけたのですが、気が昂ったのか6時半くらいには目が覚めてしまいました。
協力してくださる保護猫の会の向田さんとの待ち合わせは、8時半です。
8時25分くらいに、車でたまのいる河っぺり着くと、向田さんはすでに自転車で到着してきました。
「ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしく」と挨拶をかわします。

たまはいつもの某事務所の駐車場にいましたが、すぐにぱたぱたと走ってきて、
なんと、あっという間に車に飛び乗ってしまいました。
向田さんとの打ち合わせで、朝ご飯を抜いてもらったのが効いたのでしょうか。

予想外にすんなり物事が進んでしまい、かえってとまどってしまいました。
こういう場合、どうするべきだろう?
車のドアをぱたんと閉めてしまえば、たま保護はあっという間に完了する。
けれども、ドアを閉める音でパニックを起こしてしまったら?
特に車の中では警戒心が強くなり、外を通る車や自転車の音にも敏感に反応するたまなら、
じゅうぶん起こりうる話です。
パニックを起こして、威嚇してきたら?抵抗してきたら?
そうなったら車の中とはいえ、おとなしくキャリーに入ってもらうのは至難の業です。
ドアをゆっくり閉めてみるか?それもそれで、たまが逃げようとしてはさんでしまうかも。
数秒思案しているうちに、たまは車を出てしまいました。

向田さんがネットを渡してくれて、小声とジェスチャーで「かぶせて」と伝えてくれます。
たまはそのままベンチに登り、やまねこは隣に座ってネットをかぶせようとしましたが、
単純な作業なのですがなぜかうまくいきません。
たまは何度もネットの入り口をくぐり抜け、
数回失敗したところで、走って駐車場に逃げ込んでしまいました。

駐車場には入れないので、向田さんが来て「ごはんで呼んでみましょう」と言い、
この日のために用意してくれた高級なかつおのおやつをちぎって投げてあげると、
果たして食べながら寄ってきました。
「道路の反対側まで誘導しましょう」
たまは駐車場を出て、道路の半分くらいまで渡ったところで、
3台くらいの自転車が通り、再び駐車場に逃げ込んでしまいました。
向田さん「この子、前に自転車にはねられたことあってね、すごく怖がるの。
捕獲器持ってきてみましょうか」と言って、
いったん自宅に(それほど離れていないそうです)取りに帰ってくれました。

やまねこはひとりで残されましたが、手をこまねいているわけにもいきません。
「またたびで呼んでみたらどうだろう?」と思いつき、
さっそくまたたび粉末を手に乗せて呼んでみると、寄ってきました。やった!
少しずつなめてもらいながら、道路の反対側まで誘導することに成功。
今度こそネットを、と思ったのですが、
半分までは成功しました。
ですがネットがそばにあった植え込みに引っかかってしまい、
けっきょくまた逃げられてしまいました。

向田さんが戻ってきたときも、たまは駐車場にいました。
捕獲器を設置して、おやつをセットしましたが、向田さんは、
「捕獲器いちど使ってるから、覚えてるかもしれないですね。入ってくれないかも」
と言います。
現にたまは捕獲器の前まで出てきて、おやつをしばらく見つめていましたが、
踵を返して駐車場に引っ込んでしまいました。
そしてこんどは駐車場の奥まで引っ込んで、寝そべってしまいました。

向田さん「あったかいとこがいいみたいだね」
そのうち寝てしまいました。
「今日は失敗ですかね」
向田さんは「わたしたちだって失敗ばっかりですよ。でもそのうち必ず保護できます」
と励ましてくれました。

10時過ぎ、この日はここまで、ということにして、
また来週の日曜日、22日の8:30と約束して河っぺりをあとにしました。
なにごとも、一度ではうまくいきません。
最初に車のドアを閉じていたら、とは考えないようにしました。
パニックを起こしたねこの怖さは、メイさんの保護のときに経験済みでしたから。





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次回のLIVE、来週末になりました。

2025.6.21(Sat.)at白楽Nap
「Raindrops」
OPEN14:50/START15:00/CHARGE:\1.600+1D
☆やまねこの出演は5組め、17:00の予定です
 配信視聴はこちらから(無料)→
 https://www.youtube.com/@hakurakunap

梅雨にちなんで雨の歌を中心に歌います。
ぜひ遊びにきてくださいね。

 

 


・登場人物
<ゆかさん>
やまねこの奥さん。2020年9月、卵巣がんにより永眠。
2018年4月初めに腫瘍が見つかり、月末にはトルソー症候群による脳梗塞を発症。
手足や会話に障害が出ながら、摘出手術を経て、
2018年9月には全6回の抗がん剤治療も完遂。
諸事情により、ふだんは実家で母と暮らしながら、歩行のリハビリを中心に、
手足のしびれや難聴、高次脳機能障害など、脳梗塞の後遺症や抗がん剤の副作用と闘いつつ、
週末はやまねことうちで過ごす、という生活をしていましたが、
2019年11月12日、ついに新居でやまねことの生活がスタートしたのもつかの間、
12月11日にはがんの再発を宣告されてしまいます。
腹膜炎を併発から腹水がたまり、
2020年8月31にはKM-CART施術のためK病院に転院したのですが、
翌日早朝に吐血し、昼前に心停止、やがて死亡が確認されました。
<やまねこ>
ゆかさんの夫。
落ち着きがなく要領が悪く、おまけにコミュ障。
いまいち頼りないだんなさまですが、
たまにライブハウスでピアノを弾いて歌をうたっていたりします。
<メイさん>
17年前にへその緒つきで捨てられていたところをやまねこと出会い、
それからずっといっしょに暮していた、寄り目のみけねこ。
2018年12月29日、突然猫てんかんの発作を起こし
翌2019年1月9日早朝、病との闘いの末、永眠。
<たま>
多摩川の河っぺりにいる、白黒模様の野良猫。
いつもきょとんとした表情の、ツンデレの猫。
やまねこが家に迎えることを計画中。

(なお、病院関係者のかたがたほかの名前は、すべて仮名です)


2020年11月3日。祝日。
この日もたまのところに通います。
ただ、今日はいつもの場所に小さな女の子がふたり、おかあさんといっしょにいて、
やまねこが車から降りるとたまはいつもの駐車場の奥から出てきたのですが、
女の子たちが触りたそうなので、なでるのをゆずってあげました。
子供とねこが戯れているのを見るのも、それはそれで微笑ましいです。
親子連れと入れ替わりに、いつもの知ったかぶりおやじが来てしまいました。
やまねこはあまりこの人が得意ではないので、今日はあきらめておいとますることにします。


週末、11月7日も午後からせっせとたまのところに通うのです。
ちょうど例のおやじは帰ったあとで、
たまはすぐに出てきて、あっさり車に乗ってくれました。
キャリーに頭を突っ込むところまでいったので、
すきまから手を入れておくにおやつを置いてみようとしたのですが、
手の動きにびくっとして、車から出てしまいました。
もうひと息、ひと息なんだけどな。
そのうち、ちょっぴりあつかましい茶トラが近づいてきて、
茶トラが苦手なたまは身構えてしまいました。
すこしきつめに茶トラを追い払うと、今日は素直にどこかに行ってしまいましたが、
たまのご機嫌は治らなかったようで、なでさせてはくれましたが、
ためしにおなかに触ってみると、前足でぱしっと叩かれてしまいました。
まだそこまでは信用されてない、か。


翌11月8日は、朝から行ってみました。
いつもと時間が違うと、たまの行動パターンも違っているのか、出てきません。
ひょっとしたら朝ごはん食べたばかりで、おなかいっぱいで休んでいるのか、と思いつつ、
探して歩くと駐車場のいちばん端にいました。
声をかけると出てきて、今日もあっさり車に乗りました。
きのうの反省を踏まえて、あらかじめキャリーの奥におやつを仕込んでおいたのですが、
あまりおなかがすいていないのか、出てきてしまいました。
そのあとベンチでなでたり、おやつをあげたり(今度は食べてくれました)
やがてたまはベンチから降りて毛づくろいを始めたので、
やまねこもベンチから降り、地べたに座りました。
するとたまはとことこ近づいてきて、
なんとやまねこのひざに乗って丸くなったのです。

こんなことは初めてでしたが、
やっぱり運命なんだよ。君はうちの子になるんだ、と思いました。
せっかくなので、そのまま奇跡を楽しみつつ、写真を撮ったりしているうちに、
最後は足の間にずり落ちてしまいました。
元に戻そうとしてお知りに触ったら、いやがって逃げてしまいました。
大きな一歩だよ。前進してる。確実に。
この日もたまが飽きて駐車場に戻るまでいっしょにいました。


11日には村島さんと電話で、15日の打ち合わせをしました。
朝8時半から、いつも村島さんがあげている朝ごはんを抜いておやつで釣ってみよう、
ということに決まりました。


そして前日、14日の土曜日も、やまねこはいつものようにたまのところへ。
この日は知ったかぶりおやじがいて、しかも新聞紙を敷いて居座ってしまっていて、
ようやく彼がいなくなってたまに会えたのは1時間後の16:30過ぎでした。
今日もたまは最初、やまねこの手の中でなごんでくれましたが、
次第にアクティブになってきて、通りすがりの人の足もとにからみに行ったり、
うろうろしながら、最後はいつもいる場所からかなり離れたところまで来てしまって、
空もすっかり暗くなってしまいました。
「たま、帰らなくて大丈夫?」
車の下に入ってしまったりするので、心配になり、
だいたい元いた場所に戻るまで見守ってから帰ってきました。


さあ、Xデーはあした。11月15日。
無事たまを保護することはできるでしょうか。






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次回のLIVEは、ひと月ぶりの横浜・白楽Napです。

2025.6.21(Sat.)at白楽Nap
「Raindrops」
OPEN15:10/START15:30/CHARGE:\1.600+1D
☆やまねこの出演は4組め、17:00からです。
 配信視聴はこちらから(無料)→
 https://www.youtube.com/@hakurakunap

六角橋商店街ドッキリ闇市の日に当たっているので、
進行が少し早めになります。
ぜひ、LIVEと合わせて闇市も楽しみにいらしてください。