《2019.02.06 加筆修正》

今回の記事内容は、セットリスト・演出を含めたネタバレ等一切気にしない完全なレポートです。

☆以下は私が参戦した横浜アリーナ4日間(カウントダウンを除く)のうち、抜粋して追加公演2日目・29日のレポートとなります☆

Perfume 7th Tour 2018「FUTURE POP」。
横浜アリーナの追加公演で千秋楽が終わり、ひとまずツアーフィニッシュ。

私が参戦したのは横浜アリーナ5公演のすべて。
地元ライブ全通という夢を成し遂げ、カウントダウンライブの余韻に浸りながらこの記事を書いている。

今回のツアーは3人がMCで言っていた通り、かなりストイックでこれまでのPerfumeのライブとは一味違うものだった。
というか、今年の3月にNHKホールで開催された『「Perfume×TECHNOLOGY」presents “Reframe”』。の影響をもろに食らっている。
このライブがPerfumeとチームにもたらした影響は相当大きかったようだ。

ステージもシンプルに、メインステージとそこから少し伸びて出島がある構造。

セットも、これまでのライブみたいな大掛かりな物は取り付けられておらず、シンプルにバックスクリーンといくつもの移動式ハーフスクリーン(アミッドスクリーン・網戸)、加えてリフターがかなり複雑に常時稼働。これだけのシンプルで無機質なセットにはかなり驚き、これもまたReframeを容易に彷彿とさせるものだった。

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開演時刻を過ぎて影アナが入る。しかしアナウンスされている間も鳴り止まない拍手。いつもは影アナが話している間、観客は静かに聞くがこの日の空気は既に異様だった。

横浜アリーナ追加公演2日目。9月21日にスタートしたツアーのセットリストは、ひとまずこの日で最後となる。カウントダウンライブではやらない曲も増えるだろうし、『FUTURE POPの世界』を純粋に楽しめるのはこれがラストチャンスだった。

やはりこの『ラスト』というのは横浜アリーナ全通のオタクからしても感慨深いもので、このセットリストで既に3回Perfumeを見、思い入れも大きくなっていただけに、このセットリストを爆発的に盛り上げてやろうと思って会場へ踏み込んだ。気付けばこのセットリストが大好きになっていた。

座席はセンター10列のかしゆかサイド。これ以上ない舞台が整った。

暗転し、バックスクリーンと並列アミッドスクリーンの二層にそれぞれ映像が投影。STORYの上からPerfumeが降ってくる演出のビッグ&平面バージョンを、メインステージ全体を使ってやっている。3Dに見えるわけだ。

ボォォントゥボォォントゥボォォントゥボォォントゥ(耳コピ)

2004から年を数えて行き、リリースアルバム、ライブの記録が流れていく。

セイセイセイセイセイセイ

2011で一気に静かになる(多分世間の話題も含んでいる)。

ヘーイヘーイヘーイヘーイヘーイヘーイ

2013年から重低音が激しくなる。そして投影されるPerfumeの動きも激しいものになっていく。走ったり、何かを探したり。

ドープリドープリドープリドープリ

年数を重ねる毎にライブの数がどんどん増えていくのが最高にエモい。特に2016のライブの数は桁が違っていた。

2018。3人がステージ後方に登壇。

『Future』


前へ〝Perfume立ち〟で現れ、シルエットが投影される。まじでカッコイイ。

Start-Upでステージが動き始める。メインステージは上昇出来るほか、バサッと三分割してそれぞれが独立して動ける機構も備わっている。3人がそれぞれの高さにつき、曲が終わると砂嵐のような音に無数の単語をポッ、ポッと乗せながら少しずつFuture Popの振りに着いていく。

Future Pop。これは正面から見ると3人が浮いているように見える演出で、一応プロジェクションマッピングなんだと思う。追加公演2日目ともなると多くの観客の手が上がっていた。ツアーを通して確実に成長を遂げた曲だ。

私はもうイントロから涙が止まらなかった。
これが最後、これに全てを掛ける。そう思うと自然と目から汗が出てくる。こんなに泣いたPerfumeのライブは多分初めて。

エレクトロ・ワールドのイントロが入る。アルバムに収録されているバージョンだ。アミッドスクリーンいっぱいに〝エレクトロ・ワールドの世界〟が投影される。歌に入ると同時にアミッドスクリーンが横に捌けられていき、ギラギラの銀色の衣装に身を包んだ3人が顕になる。あ〜ちゃんの煽りも初っ端から絶好調。MVの世界をバックスクリーンに映し、我々を一気に〝Perfume WORLD〟へ誘う。


9曲目までの内、8曲がアルバムFuture Popからの曲(以下アルバム曲)で構成されているが、残りの1曲が12年も前の曲、エレクトロ・ワールドなのだ。3人がこの位置にエレクトロ・ワールドを置いて、他のアルバム曲と変わらない演出を用意して、アルバム曲と同等に扱ってくれたことにもう涙が止まらない。

そのままIf you wannaへ。Perfumeのフューチャーベース第1号。MVと同じ緑と赤の映像に加えて振り付けの影も映し出される。重低音が心臓に刺さる。

更に響く四つ打ち。アルバム曲超来輪がここで登場。メインステージ全体が明らかになり、今回のステージセットが極めてシンプルで無機質であることに改めて気付く。3人の歌っている姿(事前収録)が正面と横から映し出されたり、振り付けの動きに合わせて背景が動くなど、初期のedgeを彷彿とさせる演出。実に〝Perfumeっぽい〟振り付けで、実際にライブで見て印象が一番変わった曲だ。フロッピーディスクの時の手をピラピラピラピラーとするのが印象に残っている。大好きになった。

Three Walksで再びハーフスクリーンが動き出し、ステージ上に逆Wの字のように配置される。FUSIONがReframeの影演出を大幅にバージョンアップさせて披露された。アミッドスクリーン6面を使い、曲中にも稼働。更に3人の影にそれぞれ三原色の色が付いて、docomo FUTURE EXPERIMENT VOL.1を彷彿とさせる展開もアツかった。


等間隔にハーフスクリーン3面を残し、そのスクリーンの後ろでTiny Babyを披露。身体全身を伸び伸びと使った振り付けが印象的だった。2番では3人の顔前にそれぞれスマホが用意され、その映像がSNOWのような加工をされてそのままスクリーンに映し出す。3人の歌い方の癖がよく分かる、とても素晴らしい演出。かわいい。みんなでやる振り付け🙌は浸透させていきたいところ。

Let Me Knowでは波形が曲に合わせて動く極めてシンプルな演出。振り付けを目立たせたいのだろうという感じ。非常にあっさりとしていた。

8曲を終え、この日初のMCへ。
アルバムFuture Popがオリコンで1位を獲得したこと、iTunesチャートでも1位を獲得したこと、さらにiTunesのエレクトロニック部門世界20カ国で1位を獲得したことを報告。

給水後、この日はゆかちゃんが1人喋りをスタート。3月にMC無しの1時間ノンストップのショー、Reframeで『こういう魅せ方が出来るのか』と感じ、その経験からこのライブの前半8曲にも採用したと語った。
『横浜!』の煽りから、神(中田ヤスタカ)ときゃりーが28日に見に来ていたことや、仮装大賞のおもちゃ、そしてこの日のチーム分けのきっかけ『オメガパフューム』の話題へ。あ〜ちゃん曰く『また年末の変な記事かと思ったら』とのこと()

『Future Popの中からこの曲もお届けします』で宝石の雨へ。ツアー序盤ではセトリから外れていたらしいが、ミラーボールを使って会場全体に光の雨を降らせる演出は、途中から追加したとは思えない、強く印象に残る仕上がりだった。

曲が終わり、雨の音が会場に響く。3人にスポットライトがあたる。

 薄い 羽のように
 軽くしなやかに
 ふわり 香り残し
 飛んで消えるように

リリースから10年、Reframeで初めて振り付けが付いたButterflyがこのツアーでも採用となった。
アルバムFuture Popには衣装替え曲が入っていないため、久しぶりにMusic by 中田ヤスタカが出るかと思ったが、Butterflyは適任だったのだろう。

8bit風の文字で歌詞がスクリーンにひたすら映し出される。しなやかで大人びた振り付けを10年越しに付けられるとは、この曲自身も想像していなかっただろう。2番のサビの途中でリフターからスっと消え、今までの着替え曲としての役割も果たす。映像は流れ続け、これまでのライブの日にちと場所を遡りながら示されていく。
2015.09.23で一度止まったのが気になる。これは2015年のダンスコンテストの日なのだが、セットリストを見ても、何故この日でカウントを止めたのかは謎。
その後新たに日付を遡り、止まったのは2011.11.02。

ライブも後半戦の幕開け。
バリバリの深赤の衣装に身を包んで再びステージに上がった3人。そしてスパイスの振りについた。ワンマンではJPNツアー以来となる披露だ。
今までのPerfumeのライブでは、後半最初の曲はそのアルバムの目玉曲を持ってくることが普通。例えばLEVEL3はParty Maker、ぐるんぐるんはDISPLAYなど。そんな後半出だしになぜスパイスという曲を配置したのか。久しぶりの披露にこんな良い位置を与えてもらった曲は少ない。そこに至るまでの経緯を知りたいなと思った。めちゃめちゃ良かった。

演出は本当にシンプルで、スクリーンへの映像投影は一切無し。ただ純粋に〝Perfumeを魅せる〟曲だった。Perfume FES!! 2017のオープニング演出の直立光はここで使われた。衣装がまたスパイスに合いすぎて素晴らしい。

そのままTOKYO GIRLへと入る。ステージが上昇し、バックスクリーンには東京の夜景が映し出される。MVとリンクした光の矢が会場から無数に突き刺され、目まぐるしく動き回る。ほぼ完全なMV再現にブンブンと沸くオーディエンス。光が会場中央へ集められ、余韻を残す。


TOKYO GIRLが終わると、またも久しぶりなイントロが聴こえてきた。ここで披露された575は、2010年の初東京ドームが最初で最後のフルサイズ披露だった曲。そんな曲が本当の本当に奇跡の復活を遂げたのである。こんなレアなことなかなか無い。

この曲のセトリ入りまでの経緯は不明だが、先程のスパイスと同様にアルバムJPNから引っ張り出して来てるところに痺れる。2曲とも不遇な扱いだったために余計だ。
また私の考えとしては、今回のツアー内容がかなりストイックで、メンバーも30歳を迎えるにあたって、今までの『ガツガツ盛り上がっていく系』から路線を外し、落ち着いた面も魅せようという意図の中で575が適任だったのではないかと思う。

ラップを歌いながらセンターステージへ歩き、交流を楽しむメンバーとファン。

 夢見てた 小さな胸に 光あれ

 これからも 君との未来を つなげたい

 この先も ずっととなりで みてくれる?


続いた曲はSEVENTH HEAVEN。このツアーでSEVENTH HEAVENがセトリに入ったのは横アリ追加公演の3公演だけで、それまではEverydayが入っていた。『7th Tour』に掛けて思い出曲を、ということでセットリスト入りしたこの曲。非常に良い変更だった。


続いてP.T.A.のコーナー。いつものコーレスに加えて、ファンクラブツアー幕張から始まった高給職業調査、年齢調査が入り、はみがきのうた、更には太陽のKomachi_Angelに代わってゲレンデがとけるほど恋したいが追加公演から採用。『ネっ!』で観客一体となって盛り上げる。TOKYO GIRLの振り付け指導は福岡で終了したため追加公演では無かった。

『ここからはもう上がる曲しか用意していません!!』の言葉通り、P.T.A.のコーナー明けはFAKE ITから始動。激しいイントロで脱ぎ捨てた衣装の下には純白の衣装(控えめに言って神)が現れる。横アリ2日目からこの曲のパフォーマンスが出島へ移り、これまでより更に会場を沸き立て、オーディエンスも踊り狂う。


煽りながらメインステージへ移動しそのままFLASHへ続く。すっかりPerfumeの顔となった、新しいPerfumeの代表曲がここで披露された。煽りをいれず、楽曲と踊りだけで会場を揺らすこの曲の強さを再確認、
する暇もなく私はFLASHの快感を全身で受け止めるのに精一杯だった。


『パーティーメーカー!』とかしゆかの最高の曲フリからParty Makerがスタート。クラップで観客一体となり、手をかざし、光を感じ、フロアを揺らす。最強に気持ちいい。最高潮の盛り上がりに達した我々とPerfumeの魂が激しくぶつかり合う。この時間、宇宙一幸せな空間は間違いなく横浜アリーナだった。

『あと2曲です。30歳になってもまだまだいけると思わせたくれた楽曲です。天空!』
ぐるぐると流れるイントロに乗せたあ〜ちゃんの言葉から、天への祈りが捧げられる。天井など突き破って、これからも進み続けていくことを決心したPerfumeの姿を、楽曲にも振り付けにもそのままに映した大切な曲であることに気付かされた。スモークが焚かれ、幻想的な光景が広がり、まさに天空を優雅に飛ぶバックスクリーン映像が印象的だ。

『これからの私たちにとって大切なアルバムになっていきます。』
『世界一かっこいいアルバムが出来たぞ!と思ってリリースしたアルバムでした。』
『物事を続けた先に、必ず幸せな時間が待っています。だから諦めないで。』

3人からのメッセージが心に響く。

『私たちに、未来はきっと明るいよ。そう言ってくれた楽曲です。』

最後の楽曲、無限未来が皮切られた。ステージ上の照明が振り付けと同期される演出に、美しい振り付けが引き立つ。この曲も2月のファンクラブツアー幕張で初めてお披露目されてから、Reframe、テレビ出演と数々の景色を見てきた。今回のツアーはそれの集大成とも言える最高の舞台。大トリに抜擢され、ライブを締めくくった。

Start-UpをBGMにステージの左、右へカーテンコールを行う。
『それでは、Perfumeでした!』
ステージの下へ消えていった後も、拍手はしばらく鳴り止まなかった。

我々は最高のショーを見せてもらった。Perfumeが自分達の新しい歴史をつくったことは間違いなく、今回のツアーが今後のPerfumeにとって重要な通過点となることには間違いないだろう。数年後にはそれがよく分かるはずだ。
こうして今までとは違うライブをおこなっても、Perfumeの3人は変わらない。それは翌日のカウントダウンライブで確信へと変わった。

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Perfume 7th Tour 2018「FUTURE POP」
2018.12.29 @横浜アリーナ セットリスト

《Opening》
01. Start-Up
02. Future Pop
03. エレクトロ・ワールド
04. If you wanna
05. 超来輪
06. FUSION
07. Tiny Baby
08. Let Me Know
《MC》
09. 宝石の雨
10. Butterfly
11. スパイス
12. TOKYO GIRL
13. 575
14. SEVENTH HEAVEN
《P.T.A.のコーナー》
15. FAKE IT
16. FLASH
17. Party Maker
18. 天空
《MC》
19. 無限未来