ドラえもん作者の言葉 | 中村物語(AKB研究生情報ブログ)

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■藤子F氏インタビュー(ドラえもん作者) 昭和57年

(まんがを読んだらバカになる。まんがは悪だと非難される時代が続きました)

 それでもぼくらはまんがを描かずにはいられなかったのです。描き続けて良かったと思います。
 しかし……。嵐は去り春が来ました。盛夏を迎え、その後ずーっと盛夏が続いています。
 漫画家は描きたい放題。読者は読み放題。まんがを目の敵とするお母さんもいないではないが、 それはまんがの内容よりも、子供たちの勉強時間を蚕食する存在への敵視です。 今時まんが批判などしても、時代錯誤のオジンオバンが何言うかと冷笑されるのがオチでしょう。
 昔を思えば百八十度の大転換です。しかし…。 親や先生の目を盗んでまんがを読んだ、罪悪感を伴ったあの喜びは、今の読者には無縁の感覚なのでしょうね。 地下組織の同志みたいな、作者と読者の堅い連帯感も、もうありませんね。
 今の読者は、ありあまる程のまんがに囲まれ、斜め読みしながらゲップを洩らしてる。 昔のまんがは質量ともに貧しかった。それだけに探しあてた好きなまんがへの思い入れは深く激しかったのです。
 偏見にこり固まった批判勢力も、一方にあっていいんじゃないですかね。 そんな圧力に屈して筆を折るようなら、それは本物の漫画家じゃない。 子供が叱られたぐらいで離れるなら、それは本当のまんがではないのです


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完全に同意。娯楽ってそういうものだと思う。


『娯楽が芸術になったとき、新たな娯楽に取って代わられる』