1番良いものが1番売れるわけではない | 中村物語(AKB研究生情報ブログ)

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議論がつくされ結論の出てる話だけど、『1番良いものが売れる』というのは幻想です。

例えば芸能なんて、何が良いか客観的に判断することが不可能な世界だから、その傾向は顕著。

twitterにも書いたけど、ネット上で面白い文章を見つけたので、紹介します。

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(ネットベンチャ-企業のプレゼン大会審査員をして思ったことは)
「リアルタイム検索で今Googleより速いです、ということがどうして差別化につながると思うのか」
これに尽きると思う。

たとえばすごいエンジンを作りましたと。
自動車用に1000馬力のエンジン作りましたと。

で、それを使ってどんな車をつくるのかというと、これは間違いなくスーパーカー。
ポルシェとかマクラーレンとか、5000万円から億単位の値札がつく最高機種。
世界の大富豪と好事家が何台か所有し、それで終わり。
けど、実際に売れる車はカローラ。

Googleはカローラ。
カローラより速いエンジンを作りました、なんて言ってもなんの驚きもない。
当然、カローラのすごさは速さじゃない。
リーズナブルさだ。

新技術をつくるなら、それで体験そのものを変えないと意味がない。

検索エンジンの中身そのものがどれだけ優れていても、商売にしていくのはそう簡単ではない。

これはUEIのOBであり、分散コンピューティングの専門家である太田一樹が大学の先輩と設立したPFI(プリファード・インフラストラクチャ)がまさにそうだった。

彼らはGoogleより少なくとも10倍程度には高速な検索エンジンを持っていた。
しかし、Googleと同様のWeb検索をするためのインフラもないし、仮にそれを作ったとしても、Googleが十分実用的な速度で答えを返してくる以上、Yet AnotherなWeb検索エンジンの必要性そのものを作り出すのはかなり難しいことが分かっていた。

それはそもそもGoogleそのものが、日本においてはYahooにダブルスコアで負けているという単純な事実が奇しくも証明してしまっている。

Webの業界にいるとみんな「世界はフラットだ」という意識があるので、Googleがあらゆる国で米国並みに普及していると思いがちだが、実際には各国でかなり苦戦している。

Web検索エンジンを新たに作り直して「Googleに(本当の意味で)勝つ」ためには、速いエンジンを作ったり、速いクローラーを作ったりすることはそれほど重要ではない。

重要なのは、検索体験そのものを変えてしまうことだ。

ただし、検索体験をどう変えて行くか、ということ当のGoogleはもちろん、YahooにしろAltaVistaにしろ、既存の検索エンジン企業が徹底的に研究し尽くしている。

しかもソフトウェアの世界の場合、数は力、だから、連中が本気になってる分野に横からベンチャーが飛び込んで行っても勝算はきわめて薄い。

もしやるにしても、特許でがんじがらめにして、Googleが真似したらすぐに訴える、くらいの覚悟が必要だ。AppleにしろGoogleにしろ、IT企業は「あ、これは良さそう」と思ったらノータイムでコピーするからだ。

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コメントにあった要約を引用すると、『スゲーもん作ったけど、本質そこじゃないよw』


ネットベンチャーに限らず、似たような話は古今東西あらゆる分野で繰り返されてきました。

当たり前の話なんだけど、意外にわかってない人が多い気がします。