ゆるい生活。

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大切なことはほとんど映画から学んだ

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★★★★☆ 4/5






作品賞受賞で話題の「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

邦題がなんとも意味不明なので、原題が気になったが普通に直訳しただけのものでした。





歴代作品賞といえば名だたる大人気映画が並び、とりあえず受賞作品見れば間違いないってイメージだったけど今回は異色な様子です。

見る人によってはこの妙な演出を面白く感じるか、ただの奇をてらった難解な駄作に思えるかはっきり分かれるでしょう。




ちなみに、私は前者です。






過去の栄光にとらわれて自分の存在を見失う主人公と、それをとりまく現実なのか幻覚なのかもわからないような映像

ほぼワンカット風(実際には扉の開閉等でカットを入れてると思いますが…)でまるで舞台のような超現実的な演出なのにも関わらず、その演出にのめり込んでいる頭の隙をついてくるような映画的な表現、この二つが合わさって奇妙なのに何故か不思議なくらいリアリティがあります

演出で言えば映像だけではなく、BGMや効果音が強烈なドラムミュージックだということも印象的でした。




そしてこの不思議な映像の中で光るマイケル・キートンの演技。

素敵です。




同じように舞台のような映画で言えば「ドッグヴィル」等の奇妙な作品が過去にもありましたし、「全編ワンカットで撮ってやったぜ!」みたいな映画もたぶんあった気がしますが、こうもしっくりきたことがなかったので、バードマンは見ていてとても惹かれました。



それでもやはり過去の作品賞と比べてみると異質なのは間違いないです。


だから作品賞だからと安心して気を抜いてきた人たちが「なんだこの訳の分からん映画は」となるんでしょう。

納得です。というか何列か後ろの夫婦がそんなことを言ってました。(笑)
















もちろん、演出だけでなくストーリーにも魅力があります。






劇中で、主人公のリーガン(マイケル・キートン)は悩みつづけます。


「バードマン」として大スターとなった自分とおじさんとなり他のスーパーヒーローの影で隠れるようになってしまった今の自分を比べ、常に自分自身に悩んでいるのです。


そんな彼の姿はどこか鑑賞している人たち自身にも語りかけているようにも感じます。


彼の自分の存在価値や評価への狂気とも言える執着は、サム(娘)の台詞で「意外と現実的なものなのかもしれない」と思えました。

今やSNSで常に誰もが存在を証明でき、そこに自分の価値を見出してしまうようなこともあります。無視されることを恐がり、人からの評価や反応でしか自分の価値を感じ取れない。理想の自分を作りだし、その理想と現実の間で苦しむことになる…。

SNS中毒に陥るとおそらくこんな状態かもしれません。「バードマン」として理想の自分を完全に作り上げてしまったリーガンも、現代のSNSで感じるようなものの何倍もの苦しみがあったのかもしれません。


その他でもこのSNSやインターネットの妙な点をついてくるような台詞やシーンがちらほらと。




それだけではなく、彼の中のバードマンが画面いっぱいに映し出されこのような台詞を言う場面でもはっとさせられました。


『みんな派手なアクションと血を求めているんだ!長ったらしい台詞ばかりの映画なんて評価されやしない!』


今のハリウッドや世の中を風刺するような脚本です。
関係ないですが、このワンシーンの観客に訴えかけるような演出は「ファイトクラブ」を思い出しました。




ストーリーとしても先が読めず面白いと感じましたし、個人的な解釈かもしれませんがこういう細かなところも良かったです。














たぶんこの映画を見た人の中には、観賞後すぐにインターネットを開いた人がいると思います。

どう考えてもわかりにくいです。



でも、その行為とても恐ろしくないですか?



主人公リーガンは自分の存在価値を他人からの名声や評価に見出し、そこに執着するあまりに狂っていきました。

彼の人生をかけた舞台は、予期せぬ奇跡と評論家や新聞によって話題となり、結局は本質なんて重要じゃなかったように思えます。


ネットを使えば、この映画が面白いか駄作かなんて数えきれないほどの人がレビューしてる。
他人の評価や意見を鵜呑みにしてまるで自分の感じたことのように思ってしまう。



本当に大事なことなんて自分の中でわかるはずなのにそれが見えなくなる。




映画とは直接関係ないかもしれませんが、内容からなんとなく繋がっているように思ってそんなことも考えました。


















是非、今週は映画館に足を運んで、他人の前評判など気にせずに鑑賞していただきたい。




日本科学未来館では現在常設展の他に「NEXT WORLD」特設ブースと企画展が開催中でした。

最初はNEXT WORLDの特別展が開催しているっていうのを聞いてここに来たんですけど、実際見てみたら最上階でひっそりとやっているぐらいの規模でした。

ちょっとがっかり。


未来のライブ会場を再現したという仮想現実をゴーグルを装着して体験できたり、ちょっと変わった方法で引く近未来おみくじがあったり、それなりに面白かったです。


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これはどうゆうこっちゃ…。







予想以上に展示がさくさく見れたので、企画展のチケットも買いにいきました。



その名も

「踊るアート展と、学ぶ!未来の遊園地」


アウディを使用したプロジェクションマッピングでも話題になったあのチームラボの作品展でした。



一時期CMにもなっていたような気がします。






この企画展が衝撃的で…。


たぶんこれは大人から子供までどんな方が見ても圧倒され純粋に面白いと思える作品展だと思います。
いや、むしろ子供のほうがメインターゲットになってるのかな?平日にも関わらず、子供たちでかなりにぎわってました。





「踊るアートと未来の遊園地」ということで大体二つに分かれていました。

後半は主に小さい子が楽しめるゾーンでしたね。





前半で個人的に好きだったのが

「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして分割された視点」

という作品



しばらく見入ってしまいました。






後半は未来の遊園地ということで参加型の展示がたくさん。

実際に触って遊ぶことのできるデジタル作品は子供たちに本当に受けてました。

特に自分が書いた画が水槽の中で泳ぎ出すというものが大人気。僕も子供たちに混ざって真剣になってマグロの画を書いて水槽の中に入れてきました(笑)






こうやって書いた魚の画を読み込んで…








こんな大きな水槽型スクリーンで自由に泳ぎ回ってくれます。









いやー、面白いなぁー




世界的にもチームラボの事業は評価されているようで、これからもっと露出していく機会が増えていくはずです。

このチームラボの企画展は3月1日まで開催中ということなので、アートやデジタルの世界に少しでも興味がある人は是非時間のある時に足を運んでもらいたいです。場所もお台場なので気軽に行けると思います。

常設展と合わせてじっくり見れば一日過ごせそうです。







自分が知らないだけで、世の中の技術は予想以上に進化していて、

想像がつかないほど大きな宇宙に旅立ったり、遺伝子レベルの問題にまで突っ込めんでいったり、未来の話だから自分には関係ないだろうと思ってたような世界になりつつあるのかもしれないです。

5年くらい前の自分からしたら、今の生活だってなかなかクールな未来なのかもしれない。



いやー、科学って面白いわ。










昔からSF映画が好きで、小学生の頃からいろんな作品を見てきました。

空飛ぶ車や知能を持ったロボットなど「まさかこんなものができるはずないだろう」なんて小さい時は思ってました。


でもそんな「まさか」が今現実になりつつあるみたいです。

それも想像を超えるレベルで。









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お台場にある日本科学未来館ではそんな最先端の世界を見ることができます。





前々からここには行きたいと思ってましたが、NHKの「NEXT WORLD」を見て我慢できず大雨の中行ってきました。


館内には常設展と企画展、そして「NEXT WORLD」の特別ブースがありました。


常設展入ってすぐ、巨大な地球形スクリーンが目に飛び込んできていきなりびっくり。

と、思ってたらすぐそばにこんな展示が。

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本物?と一瞬思ってしまいそうなクオリティのロボットでした。

その名も「オトナロイド」

遠隔操作による会話を可能にした大人形のアンドロイドで、前を通るとちょくちょく目があって怖かったです。

現在常設展ではこのほかに「テレノイド」「コドモロイド」の2種類も展示しており、それぞれが特徴を持っていて面白いです。

ハグができるという人の最小限の機能を持った「テレノイド」

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これも不気味…。




子供型の「コドモロイド」

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こっちはアンケートで作り上げられた仮想の未来ニュースを淡々と話続けてました。



アシモとかの可愛いロボットからだいぶ人間味が増しましたね。



壁掛けの説明にこんなことが書いてありました。


「人間のように動けて、人間のように話せて、人間のように考えることができる。
でも、人間にはなれない。

人間ってなんだ?」




将来的にはその境界が曖昧になるようなことがあるかもしれませんね。

「攻殻機動隊」みたいに人間が機械の身体を使って活動するなんてことがあるかもしれませんし。

倫理的に良くないとか、嫌悪感を抱くのが当たり前だと思いますが、ありえないとは言い切れないと思います。








これ以外にと数え切れない展示があるのですが、その中でもう一つ面白いなと思ったのがコチラ


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「触覚を伝える」ということをテーマにした展示



テレビやラジオで視覚と聴覚を伝えるということには成功していても、触覚を伝えるということには未だ成功していません。

そんな新しい領域に突っ込んだのがこのブースです。


テニスでスマッシュを打ったときの手に伝わる衝撃や、物を触った時の感覚など、あらゆる触覚を伝えようとする技術や考え展示されています。

実用性も高かそうで、なかなか面白かったです。










そして、企画展では何とあのチームラボの作品展示が…!!


続く。