劇団四季『ノートルダムの鐘』観劇 | ふうこの★アートでセルフセラピー★

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アート(芸術)は心のセラピスト。
私はカラー、パステルアート、歌や演劇などを通して癒されてきました。

こちらのブログでは、セルフセラピーとして描いたオリジナルアートやぬり絵、そして様々なアートにおけるヒーリング効果についてを私の視点から発信しています。

ディズニー映画の中で私の中で1、2を争うくらい大好きな『ノートルダムの鐘』。


去年劇団四季の初演はチケットがすぐに完売してしまい、涙を飲みましたが、

この度横浜で観て来ました!


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こんなにアンサンブルが主役の舞台、久しぶりに観ました。


コロスが一瞬の内に主要キャストに変わる演出は、まるで古代の演劇のよう。


この舞台はアンサンブルで全てが決まる。もしこの演目を私が演じるとしたら、間違いなくエスメラルダよりアンサンブルがやりたいと思いました!


転換もなにもかもをアンサンブルが担っているのでめちゃくちゃ大変ですが、

同じ舞台で一瞬の内に場面転換するのは私の超好みの演出。


やっぱり舞台はこうでなくちゃ!😆

セットや小道具が全てリアルなのは映画で充分。

舞台はある程度抽象であるからこそ、想像の余地があり面白いと思うんです。




さて、今回、ストーリーはディズニー版とユゴー版をバランス良く取り入りています。

観劇前にユゴー版のあらすじを知っておいて良かった✨


ディズニー版のように最後幸せな気持ちには到底なれないけれど、ユゴー(原作者)へのリスペクトがあるからこそのラスト。



民衆ははじめ、醜いカジモドを蔑み虐待をするのだけれど、最後はその民衆たちがカジモドと同じになり、そして観客に訴えかける。


「身分も見た目の差別もない世の中であれ。平等であれ。

戦いではなく、愛の溢れる世界であれ」


このラストのメッセージには涙が止まらなかった!




それにしても今回はキャストがみんな良かった。四季は当たり外れが大きいのだけれど、今回は見応えありました💕


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宮田エスメラルダは歌も芝居も良い!濱田めぐみを思い出す女優さんです。

「このエスメラルダなら、たしかにみんな夢中になる」

という説得力がありました。


彼女はこれから保坂知寿さんや濱田めぐみさんのように、劇団四季の看板女優になっていくんじゃないかな?



田中カジモドは難しい役をよく演じていました。歌も超うまい!


ですが私としては、育ての親フロローとエスメラルダの間でもっと葛藤が欲しかったなあ。


カジモドはなんだかんだで、フロローのことは恐れながらも、父として愛していたと思うのです。


でもその絶対的な存在が、エスメラルダと出逢うことにより実は虚像だったということに気づく。


そしてひとりの人間としてフロロー(親)から自立する。


その描写がもっと欲しかったですし、そのためには、やはりフロローとエスメラルダの間に揺れるカジモドの感情がもっと明確に欲しかった。


カジモドの感情がもっと伝わってきたら、最後もっと号泣できたなあと思います。



佐久間フィーバス、かっこいいね。ただ、ディズニー版ほどフィーバスの見せ場がなかったから、影は薄い。


・・・とは言えディズニー版より役の過去はしっかり語られているのだから、もう少し芝居に深みがあったら良かったな。



野中フロロー、歌超うまいし、前半の演技もとても良かった。

でも、多分ご本人がとても良い人なんだと思う。

その分エスメラルダをきっかけに狂っていく芝居が薄かった。


最初から最後まで良い人オーラがありすぎて、フロローの心の闇がいまいち伝わらなかったのが悔やまれます・・・。


カジモドに説法をするシーンはカジモドを息子としてきちんと愛しているのが伝わってきました。

だからこそ私としては、カジモドの存在が「息子」から「利用できる駒」に変わった時の対比がもっと欲しかったです。


野中フロローは、カジモドへの愛を捨てきれていないように感じました。

もちろんその芝居でも役の解釈としては良いと思うのですが、ちょっと芝居が中途半端に感じてしまいましたね。




今回の主役はカジモドじゃなくフロロー

フロローの過去が明確に語られています。


そして、この物語はキリスト教に対する挑戦のストーリーだと思いました。


まじめなクリスチャンであったフロローが、エスメラルダに恋することによって壊れていく。


教えにより禁止されている異性への性欲が爆発することにより、愛は支配欲となり、正義は悪になる。



まじめに神の教えを信じていたからこそ、フロローはエスメラルダを処刑した。


自分をその女性としての魅力で惑わせるエスメラルダは、まさにフロローにとっては魔女だったわけです。




そして実際歴史上で行われた魔女狩りの原因の一つもこれだと私は思っています。


魔女狩りが起きたのは、男性は女性には本能的に敵わないのを知っていて、その恐怖から行われていたものなんですよね。




女性とは自制心(理性)を保てなくなる存在。

そして女性は自分を産んだという、一生かかっても超えられない存在でもあります。



だからこそ魔力がある、惑わせると、女性を悪者にすることで自分の威厳を保たざるを得なかった。




魔女狩りの背景には、自分の男性性に自信が持てなかった男性たちの恐怖心からの暴走があったのだと思います。



・・・そんなことを、舞台版フロローは私たちに訴えてきました。



さて、今回といい映画『グレーテストショーマン』といい、一番のメッセージは世界平和なんですよね。


どちらも奇形の方が出てくる。

どちらもその個性により蔑まれ、世間から爪弾きにされる。



でもそれを本当の意味で個性としてみんなが認め合えたら、平和がやってくるということを訴えているのだと思います。



つい10年前くらいまでは、同性愛だって認められていなかったけれど、今は理解が進んできています。

大切なことは理解することなのかなと。



そんなわけで、『ノートルダムの鐘』とても良かったです😊

初心者向けでは決してない作品だけれど、一見の価値はあります!


機会があればぜひ観てみてくださいね。







初の個展やります!

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ヒーリングアート展【ハーモニー】

~ふうこミニ個展~

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《会期》  201852日(水)~630日(土)

《場所》  オリエンタルカフェ バニアンツリー

               神奈川県横浜市戸塚区戸塚町16-1 トツカーナモール1F 

               JR戸塚駅・地下鉄戸塚駅から徒歩2分)

《時間》 11:3021:00(ラストオーダー20:00

《定休日》 月曜日

《料金》 飲食代のみでご覧いただけます