為替情報

9日の為替市場ではドルが対ユーロで下落、3週間ぶり安値を付けた。米金融当局から、年内の利上げを支持しながらも世界市場のボラティリティに留意する発言が相次いだ。

ドル指数は週間で6月以来の大幅低下。年初からの上昇率は5.4%に低下した。アトランタ連銀のロックハート総裁は当局が年内に利上げに踏み切ると予想しながらも、米経済に対する自信がやや低下してきたと述べた。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は利上げを実施するとあらかじめ約束はしないが、自身はなお年内利上げ派だと述べた。前日に公表された9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で、ドル高によるインフレと輸出の抑制について当局が協議したことが明らかになった。

ダドリー総裁は9月FOMC会合の時点ではさらなる情報が欲しかったと語った。シカゴ連銀のエバンス総裁は遅めの利上げへの支持をあらためて表明、海外の弱い経済が米成長への重しになる可能性があり、「私が想定するよりも長く」インフレへの下向き圧力になる恐れがあると述べた。

中国の景気減速で世界市場に動揺が広がったことを踏まえ、FOMCは9月の会合で事実上のゼロ金利政策を維持した。イエレンFRB議長はただ、年内の利上げを当局者は予想しているとこれまでに発言している。FOMC議事録では、ドルが新興市場通貨に対して「大きく上昇」し、資源輸出国や主な貿易相手国の通貨に対しても上げたと記述された。

ユーロドルは買戻しの流れが続いており、1.13台後半まで回復している。ユーロ自体にポジティブな材料は見当たらないが、原油の買い戻しが続いており、資源国通貨の反転と伴にユーロもショートカバーが強まっている模様。一方ドル円は120.30近辺での振幅に終始。

9日の米国株は上昇。S&P500種株価指数は週間ベースで今年最大の値上がり。今月に入り特に好調だったエネルギー株と素材株は、この日は下落した。アップルが上昇し、テクノロジー株の上げをけん引した。アルコアは大幅安。商品関連株が売り圧力を受けた。

9日の米国債相場は小幅上昇。ノーベル経済学賞受賞者のジョゼフ・スティグリッツ氏は米国経済を支援するため連邦準備制度が年内は政策金利を据え置くべきだとの見解を明らかにした。アナリストらは利上げが緩やかなペースになるとみており、米国債利回りの見通しを引き下げている。

9日のニューヨーク金先物相場は上昇。6週間ぶりの高値となった。前日公表の米連邦準備制度理事会(FRB)議事録を受けて、利上げが来年以降に先送りされるとの観測が広がった。

9日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続伸し、週間ベースでは8月以来で最大の9%上昇。需要拡大に生産減少が重なり、世界的な供給超過が解消に向かうとの期待が高まるなか、オプション取引には弱気センチメントの後退が示された。シリアの内戦にロシアが軍事介入したことも、原油の買いを促した。


ドル円予想


昨日のドル円は、日銀決定会合で追加緩和がなかったことから、円買いが優勢、120.30円前後から119円台へ、NY市場で一時119.74へ下落した。日足では小陰線で2日続落。オシレーター系も売りサイン点灯、引き続き三角型の下値攻防ほ予想される。戻り売りスタンス維持。

為替情報

7日の為替市場ではユーロが主要通貨の大半に対して下落。8月のドイツ鉱工業生産指数が予想外に低下したため、新興市場の需要低下がドイツにも影響しているとの見方が強まった。

欧州中央銀行(ECB)が量的緩和プログラムを拡大する可能性が意識され、ユーロは主要通貨16通貨のうち14通貨に対して下げた。

日本銀行が追加緩和に踏み切らなかったため、円が買われてる。ドル円は一時119.74へ、ユーロ円は一時134.60へ下落した。

ユーロドルは1.12台前半に値を落とす動き。米週間石油在庫統計をきっかけに原油が戻り売りに押され、ユーロドルも強含む場面も見られたが、上値は重い。ECBの1兆1000億ユーロ規模の資産購入計画を背景に、ユーロは2014年5月に付けた高値1.3993ドルから下落。今年に入ってからは1.05-1.15ドルのレンジ内にほぼとどまっている。

7日の米国株は上昇。S&P500種株価指数は8月の売り浴びせ以来の高水準に達した。バイオテクノロジー株が反発したほか、エネルギー株が2013年12月以来で最長の連続高となった。

7日の米国債相場は株高を背景に下落。10年債入札(発行額210億ドル)で投資信託などから約4年ぶりの強い応札があったことから、下げ渋る展開となった。

7日のニューヨーク貴金属市場で金先物は小幅続伸。ジンバブエ政府が鉱山会社に電力使用の縮小を求めたことから、プラチナの供給不安が台頭、プラチナ先物はほぼ2週間ぶりの高値をつけた。

7日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は反落。米国での原油在庫と生産がいずれも増加したことを受けて、1カ月ぶり高値から下げた。米エネルギー情報局(EIA)統計によると在庫は2週連続で増加し、米石油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫は6週間ぶりに増えた。




ユーロドル予想



昨日のユーロドルは、ドル安傾向の中で1.11ドル台前半から一時1.1278ドルへ上昇した。日足では実体陽線で反発、62日線にサポートされた格好。抱き線型の引け足となり、上値の攻防が期待される局面だ。引き続き押し目買いスタンスだ。


ドル円予想


昨日のドル円は、120円台半ばから120前半へ小幅下落した。本日日銀決定会合が予定されており、追加緩和期待が根強いことから、積極的に円を買う動きが出にくかったとみられる。日足では小陰線、依然として三角型の上下攻防が続く見通しだ。オシレーター系は買われすぎゾーンに入り、ADX低下し、再び下値試すが予想される。
為替情報

6日の為替市場ではドルが下落。ドル指数は8月の市場混乱以来で最長の4日連続低下となった。米経済が年内の利上げに耐え得るとの金融当局の自信が揺らいでいるかどうか、今週の当局者の発言に注目が集まっている。

ドルは対ユーロ、ポンド、スイス・フランで下落した。今週はサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁やセントルイス連銀のブラード総裁をはじめ、複数の当局者発言が予定されている。前週末に発表された9月の雇用統計は大半のエコノミスト予想よりも弱い内容となり、利上げは2016年に持ち越されるとの見方が強まった。

ユーロドルは一時1.1278まで上昇。ポンドも買い戻しが優勢1.52台を回復。ドル円は120円台半ばから120円台前半に値を落とす動きとなった。

英中銀の利上げ期待も後退しており、このところのポンドは上値の重い展開となっている。明後日に英中銀政策委員会(MPC)が予定されている。カーニー総裁は利上げが近づいていると強気姿勢を堅持しているが、何らかんの変化が出るか注目される。

6日の米国株は下落。バイオテクノロジー株が売られ、ナスダック総合指数は下落した。S&P500種株価指数は下落。年初来最長の連続高を失った。ナスダック・バイオテクノロジー株価指数は下落。一方、エネルギー株や素材株は上昇。売りを浴びていた同セクターが選好された。

6日の米国債は上昇、ゴールドマンは来年もしばらく利上げないと予想。米ゴールドマン・サックス・グループは米利上げが2016年入り後もしばらくは開始されない公算があり、場合によってはさらにずれ込む可能性もあると指摘している。

6日のニューヨーク金先物相場は過去6週間で最長の3営業日続伸。約1週間ぶりの高値となった。世界的に経済成長が停滞しつつある兆しを背景に、米利上げが先送りされるとの観測が強まった。

6日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は大幅続伸し、1カ月ぶり高値。原油生産の減少で世界的な供給超過が解消に向かうとの期待が広がった。ドルの下落で投資としての商品の買いが活発になったことも、原油相場を押し上げた。
為替情報

25日の為替市場ではドルが上昇。週間ベースでは2カ月で最大の上げとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が、引き続き年内利上げの軌道にあるとの認識を示したことが手掛かり。

朝方発表された4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産(GDP)確定値は改定値から上方修正された。これに反応し、ドルは上げ幅を拡大した。イエレン議長は24日の講演で、金融当局者の中で年内利上げ賛成派のグループに自らを置く姿勢を明確に示した。議長の発言を受け、世界的な成長減速や市場のボラティリティの高まりといった中でも、米経済には利上げを乗り切るだけの力強さがあるとの見方が再び強まった。

セントルイス連銀のブラード総裁も25日、利上げへ「行動開始が望ましい」と述べ、イエレン議長と同様の認識を示した。ただし、10月の次回FOMC会合までに当局者が利上げを決定できるだけの十分なデータがそろうかは不明だとも語った。

先物市場の動向からまとめたデータによると、連邦公開市場委員会(FOMC)が12月の会合までに利上げを実施する確率は43%。この確率は、利上げ後に実効FF金利が平均0.375%になるとの仮定に基づく。

米GDP発表を受けてドル円は一時121円台まで上昇、その後120円台半ばへ反落。ユーロドルは一時1.11台前半まで下落したものの、1.1200付近まで戻している。

25日の米国株式相場は、S&P500種株価指数が前日比ほぼ変わらずで終了。ナイキに率いられて買い先行で始まったが、バイオテクノロジー株の下落に抑えられた。同株価指数は週間ベースで2週連続の下落。ナスダック・バイオテクノロジー指数は週間ベースで4年ぶりの大幅安となり、弱気相場入りした。一方、銀行株は約2週間ぶりの大幅上昇。債券利回りの上昇に伴って値上がりした。

25日の米国債は下落。イエレン連邦準備制度理事会(FRB)議長は年内利上げの可能性を示した。この日は朝方に4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産 (GDP)確定値が発表された。GDPは改定値から上方修正され、今月の消費者マインド指数も予想ほどは落ち込まなかった。統計発表後も国債は軟調に推移した。

25日のニューヨーク金先物相場は反落。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が当局は年内利上げへの軌道にあるとの認識を示したことが影響した。4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産(GDP)確定値が改定値から上方修正されたことも材料視された。

5日のニューヨーク原油市場でウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は続伸し、週間ベースでプラス。米国での生産減少を受けて、世界的な供給超過に解消の兆候が表れたとの期待が広がった。米国内総生産(GDP)確定値が改定値から上方修正されたことも、原油市場に買いを呼び込んだ。




20150925audusd


昨日の豪ドルは、原油などコモディティ価格安を背景に一時0.6937へと9月7日の年初来安値に迫ったが、その後は米株価やコモディティ価格と共に反発し、0.70ドル台前半を回復した。日足では下影カラカサ線、反転示唆、本日押し目買い展開。



ユーロドル予想

昨日のユーロドルは、欧米タイムに一時1.1295ドルへ上昇した。ECB高官のタカ派的な発言もユーロ押上げ要因となっており、プレートECB理事は長すぎる緩和策はリスクを伴うと述べ、バシリアウスカス・リトアニア中銀総裁は、追加緩和の議論は12月まで待つべきだとし、ヤズベツ・スロベニア中銀総裁も現時点で追加措置検討は時期尚早と述べた。ただ、NY引けには、イエレン議長が年内利上げを改めて示唆したことから、東京市場本日現在ユーロドルは昨日の上昇幅が消え、再び1.12ドル割れの展開となった。日足では上影小陽線、支持線とされる1.1086にサポートされ、2日続伸となった格好。引き続き買戻し展開が続くとみる。



ドル円予想


昨日のドル円は、一時119.21円の安値をつけたが、NY市場で買戻しが優勢、120円台を回復した。NY引けにはイエレンFRB議長が年内利上げを予想していると発言、本日東京市場現在、ドル円は120.30円近辺へ小幅に上昇している。

日足では下影小陰線、陽陰が交互展開。三角パターン推移のなか、交差点に近ついている、放れ待ちの展開。本日の予想レンジは119.10~120.64、レンジの上限線付近戻り売りスタンスだ。