外ヶ浜潮風の呼ぶむつの花降らしてたもれ末の松山

まつろわぬ神の邦より来ましたと塩竃様に柏手を打つ

陸奥の外の浜なる呼子鳥鳴くなる声はうたふやすかた
藤原定家






ぬばたまの黒髪に散る水しぶき乾きし朝のシャツ着る寂しさ


ぬばたまの黒髪に染む白髪のまだらとなるもなぜて愛しむ


ぬばたまの闇に浮かびし素面に眼鏡姿は吾だけのもの