ラジオのようなテレビ・中島みゆき
3月21日午後8時~9時まで、NHKテレビで「NHK MUSIK SPECIAL『中島みゆき オールタイム・リクエスト』」という番組が放送された。
テレビ番組ではあるが、なぜかラジオ風。視聴者からのリクエストを読む中島みゆきは静止画で、リクエスト曲はコンサート映像、ミュージックビデオ、紅白出演映像。全7曲が紹介された。
番組は中島みゆきがリクエスト曲を寄せた人たちのメッセージを読み、それにコメントし映像で曲をかける、という形で進行していった。(中島みゆきは静止画のみ)
番組の中では、昔懐かしオールナイトニッポン(ニッポン放送)のオリジナルテーマが流れたりで、テレビ番組だけど深夜ラジオのような雰囲気を作り出していた。
1.「地上の星」 2000年7月19日リリース マキシシングル コンサート映像
2000年7月19日「地上の星/ヘッドライト・テールライト」のマキシシングルとしてリリースされている。
NHKテレビのドキュメント番組「プロジェクトX~挑戦者たち」(2000年3月28日~2005年12月19日)のオープニングテーマとして「地上の星」 、「ヘッドライト・テールライト」がエンディングテーマに起用された。
リクエストの映像はコンサートのものだったが、2002年の紅白に初出場した映像も残っているはずだが、この時は極寒の黒四発電所地下道からの生中継だったが、みゆき様が2番の歌詞を間違えた。
流石、天下のNHK様。
みゆきが歌詞を間違えた瞬間、テレビに流れていたテロップを消した、というエピソードも紹介。そんなこともあり、紅白の映像は使用されなかったのだろう。
紅白初出場後、「地上の星」のシングルCDを求める人が急増し、品切れ状態が続いた。同様に、2000年11月リリースのベストアルバム「短篇集」、2002年4月リリースのベストアルバム「Singles 2000」も品切れの状態が続いたらしい。
2.「時代」 1975年12月21日リリース シングル コンサート映像
「アザミ嬢のララバイ」でデビューした中島みゆきの2作目のシングル「時代」は、1975年10月の「第10回ポプコン」(ヤマハ主催)、同年11月の「第6回世界歌謡祭」(ヤマハ主催)で、いずれもグランプリを受賞している。
中島みゆきにとって、出世作と言えるだろう。
「世界歌謡祭」の結果発表後の歌唱では、それまでオーケストラの伴奏で歌っていたのをアコースティックギターの弾き語りで歌ったような気がする。
3.「糸」 1992年10月7日リリース アルバム コンサート映像
1998年2月4日に「命の別名/糸」の35作目のシングルとしてリリースされたが、「糸」に関しては1992年のアルバム「EAST ASIA」が初収録である。
みゆきファンには「隠れた名曲」として知られていたが、TBSテレビドラマ「聖者の行進」(1998年1月~同年3月)で「糸」(第5話まで) と「命の別名」 (6話以降) が主題歌として起用されたことで、多くの人が名曲「糸」を知ることになった。
アルバム収録数年後に、テレビCMに起用され、多くの人が知ることになった「ファイト !」と似たような経緯が「糸」にもある。
2020年末に「糸」に着想を得た、林民夫脚本の映画「糸」 (監督:瀬々敬久、主演:菅田将暉、小松奈菜)が公開され時、どんな物語になったのか興味があり、映画館に足を運んだ。
私の周りはオバチャンばかりで、私のようなみゆきファンなのか、それとも菅田将暉ファンなのかよく分かりませんでした。
主演の二人は、それまで何本かの映画で共演していたが、映画「糸」公開の約1年後に二人が結婚を発表したとき、「糸」ってありなんだな、と妙に納得した。
元々は1992年4月、天理教4代目真柱(現在)の結婚の際、それを祝うたに作られた楽曲で、披露宴の席で花婿の父親が歌ったと言われている。
4.「誕生」 1992年3月4日 シングルリリース コンサート映像
1992年公開の映画「奇跡の山-さよなら名犬平治」(監督:水島総)の主題歌として書き下ろされた作品。中島みゆきのファン投票で、必ず上位に入る名曲である。
個人的にはサビ部分の、
「Remember けれどもしも 思い出せないなら
わたしいつでもあなたに言う 生れてくれて Welcome」
このフレーズ聴くと、いつも目頭が熱くなる。
人生いろいろですから、私が誕生したとき「Welcome」と言ってくれた人はいたのだろうか。
5.「ファイト!」 1983年3月5日 アルバムリリース コンサート映像
1983年3月にリリースされたオリジナルアルバム「予感」に収録されていたが、テレビCMに起用されたことで、1994年3月5日にシングルリリースされた。多くのアーティストがカバーしている名曲。
ペンネーム「私だって高校へ行きたかった (当時17歳、会社員)」 のハガキから生れた曲と言われている。
エピソード詳細は、私のブログの「ファイト ! 美咲編」で物語風に紹介しているので、良かったら読んでみてください。
中島みゆきは「ファイト!」について、1991年の雑誌のインタビューで「ファイト!」について「番組に来た手紙は番組のものだし、歌になんて一切使っていない」とはっきり否定していた。しかし、2005年3月のラジオ番組の中では曲が「私が向こうに対してお返しする言葉を含めながら、あちらからいただいたお手紙も含めながらっていうのが『ファイト!』って曲ですかね」と前置きし、「手紙そのまんまは書いていない。いくらなんでも、それは失礼ですから。一旦、自分で取り込んで、世界として書いているものです」と若干、違ったニアンスで「ファイト!」について語っている。
「ファイト!」は、中島みゆきが1979年からレギュラー・パーソナリティを務めていた「中島みゆきのオールナイトニッポン」(ニッポン放送)を聞いていた、リスナーたちへのアンサーソングと言えるのかもしれない。
6.「恩知らず」 2012年10月10日 シングルリリース MD映像
43作目のシングルで、日本テレビドラマ「東京全力少女」の主題歌に起用された。ドラマでは、ハタキを持った清掃員姿の中島みゆきが出演していた。
ミュージックビデオは、横浜港の埠頭にある倉庫の屋上で、小林信吾、古川望、富倉安生、島村英二、杉本和世、坪倉唯子らの「みゆきファミリー」のミュージシャンたちと、ライブ形式で撮影された。
シングル発売にさきがけ、同年9月12日から「着うた」が先行配信されている。
7.「麦の唄」 2014年10月29日 シングルリリース 紅白映像
2014年10月29日にシングルリリースされたが、NHK朝の連続小説「マッサン」の主題歌に起用されていたため、シングル発売の1ヵ月前の9月29日が初披露となる。
ドラマ「マッサン」は、ニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝(マッサン)と英国人妻・エリーをモデルにした、玉山鉄二、シャーロット・ケイト・フォックスが主演。
2014年1月に「マッサン」制作統括・櫻井賢チーフ・プロデューサーは「マッサンとエリーへ、そしてあきらめない日本人への応援歌をください!」と依頼され、中島みゆきが初めてNHK朝ドラの主題歌を担当することに。
楽曲依頼があったとき、「『ほんとに朝っぱらから中島でいいんですか!?』と驚きました。感激と恐縮とで冷や汗を流しながらレコーディングしました。できる限りさわやかに仕上げたつもりではありますが、なんでしたら、夜の再放送もございます」と語っている。
ドラマは話題を呼び、主題歌を担当した中島みゆきは、2014年「第65回NHK紅白歌合戦」に、2002年の「第53回」以来12年ぶり2回目の出場。マッサンとエリーの前で、「麦の唄を熱唱した。
中島みゆきには黒四地下道での前科があるだけに、「再犯するのでは」との期待もあったが、何事もなく無事に歌い終えた。






