おはようございます!
西尾で読書会。の宮子京(みやこ けい)です!
新型コロナウィルスに関して、全国的な緊急事態宣言が発令され、私たちの日常生活の中に語りつくせぬ不穏さが漂っております。
今回の新型コロナウィルスの非常事態に関して、地球規模での一刻も早い収束を祈ります。
また、医療の最前線で奮闘されている医療従事者の方々の多大なご尽力に深く感謝するとともに、私も自分のできる範囲での健康管理をより一層努めようと思います。
それでは、今回の記事でご紹介する一冊のお話に移ります。
今回ご紹介する一冊は、
関正樹・高岡健『発達障害をめぐる世界の話をしよう-よくある99の質問と9つのコラム』
批評社、2020年
です。この本の著者である関正樹氏と高岡健氏は、ともに児童精神科の医師です。
私は、新聞の書籍広告欄にこの本の広告を見つけて購入しました。
すでに先日に一通り読んだのですが、今日は再び手元に置きながらこの記事を書き綴っております。
一読した感想としては、非常に「痒いところに手が届く」素晴らしい一冊でした。
◎総論
◎乳幼児期
◎学童期
◎思春期・青年期
◎成人期
◎補論
という章立てで一冊の本がまとまっているところが非常に良かったです。
私達のような発達障害のある人の人生の数直線の一部分、一か所を切り取って解説していただいている本は確かに多いです。
しかし、連続性を持った数直線的な記述がなされている本として、非常に新鮮でした。
もちろん、私が知らないだけで、他にもこの本と同じような構成の本があるのかもしれません。
友人関係、恋愛、就職などのように、人生の分岐点となる大きな選択を前にしたとき、発達障害の人が何を思い、どのようにサポートすると良いかということは、まだまだ手探りな部分が多いものです。
「こういった本が、自分が若かったころに有ったらよかったんだけどなー」
と強く思えるほど、充実した内容の一冊です。
そういった点を踏まえて総合的に判断しても、
この本は私にとっての「名著 in 2020」に加えたいと思えるほど良かった一冊でした。
今、大人として生きる私にとって、
「なぜあの頃の私は困っていたのか」という部分を振り返ってみたい!
と思うときがたまにあります。
ある時期の困りごとをどのようにして乗り越えたのか?
ある時期の困りごとは、今の自分にとってはどのような意味を持つのか?
発達障害とともに生きてきた道をたまに振り返ってみたいのです。
単一の著者による発達障害の本も非常に優れた内容のものが多いのですが、私としてはこの本が好きになりました。
発達障害の世界は、とても興味深い世界です。
私達発達障害の当事者が、どのようなことに困り、どのように考え暮らしているかということにも深く切り込んだ内容となっております。
発達障害を生きてきた感想としては、
「まぁ、いろいろあったけど全体的には面白く生きてきたなぁ」
そういった満足感が有ります。
今、ちょうど発達障害の診断を受けたばかりのお子さんは、私よりも20年以上長く生きていくことになります。
もし可能であれば、ぜひともご家族でこの本を読み合っていただきたいと思います。
発達の悩みは、家族と共有しておくことで、いざというときの初期対応が的確に取れることが多いと思います。
私の思うことを思ったように書いているだけですが、この場をお借りして一言。
関正樹氏と高岡健氏の両氏へ。
素晴らしい本を書いてくださってありがとうございます。
私は、これからも、発達障害を持っている読書会主宰者として最高に(かつ最幸に)ユニークさを発揮していくつもりなので、今回の記事で紹介させていただきました。
読者の皆様、今後ともよろしくお願いいたします。
それでは、また次回!