こんばんは!宮子京です!
今回の記事では、児童精神科医の佐々木正美先生の著書、『子どもの心の育て方』についてご紹介いたします!まずは、この本に興味を持ったいきさつを述べさせていただきます。
小学校から始まる学校生活に慣れてくるにつれて、
「この子、面白い!」
「あの子、カッコいい!」
といった自分なりの他者への人物評価の意見に基づいて、私たちは、ある瞬間「自分」という存在に気が付きます。「自分とは?」という命題は、哲学の領域に踏み込んでしまうので、ここでは記述を割愛しますが、「自分」の位置がはっきりすると、人づきあいも少しだけ楽になる気がします。
「誰と、どのように付き合うか?」という友人関係という形の人間関係に始まり、「私は、どう生きるか?」というような、どんな方向に自分は進路を見出していくかという生きる姿勢そのものの選択に至るまで、私たちが生きていくということには、「常に何かを選び続ける必要が有る」という宿命があります。
私は、そういった成長の過程で得る数々の変化に際して、自分の心の動きに戸惑ってしまうことがよく有りました。
「なぜ、私は周りと皆と同じように、同じくらいのことが出来ないのか?」
という、非常に些末なことにまでしくしく悩んでいたりもしました。大人に成長した自分からすれば、大した悩みではありませんが、当時は一大事でした。
単一な視点、「なぜ、私は周りと皆と同じように、同じくらいのことが出来ないのか?」
ではなく、
複線的な思考、「これはニガテだな。逆に、何であれば得意かな?」
が持てたら、きっともう少し気軽に生活できただろうなー、と今更ながら思います。
短所ばかり見ていたって、長所が伸びるわけでは無いし、何より疲れちゃいますよ(笑)
「出来ることを、出来るようにやればいーじゃん!」と声かけしてくれる人が必要だった、と今なら断言できます。私たちが進める道は一本しかないわけでは無いので。
”苦手なものは、「苦手ですが、少しだけ挑戦してみます。」「私には、わかりません。」などと正直に言って、自分よりも得意な人に任せてしまえばいーじゃん!”
の一言で片付くことに、いかに早く気が付けるかが大切です。
もう一つ、私は語彙力の乏しさゆえに自分の内面に湧き出た複雑な感情を言葉として紡ぎだすことが出来ず、自分の感情の状態もうまく表現できませんでした。とてももどかしかったです。
「今の気持ちは…、悲しいけど、ちょっぴり悔しい!」
「楽しいというよりかは、嬉しい!」などの微妙な感情ですね。
今、必死に語彙力を鍛えていますが、大人になった今でも微妙な感情を言葉で表現するのが難しいので、子どもの頃に出来なかったのも仕方ないと思います。そこに、成長の過程で得る数々の変化に際して、自分の心の動きに対する戸惑いが乗っかったので、もう大変でした!
当時の友人や仲間とのコミュニケーションの中で、
「だいたい、自分ってこういう感じの人なんだ。」
という等身大の自分の姿がだんだん見えてくる経験をもとに、理想の自己像は持ちつつも、今在る自分の姿を大雑把にでもつかみ損ねていたので、「自分」という人格のカドを取って丸みを持たせていくことが出来る「知恵」も必要だったとも思います。
しかし、知恵は、知識に知識を掛け合わせたようなものなので、若くして知恵にあふれていたらまさしく天才です!残念ながら、当時の私は、その域には全く達しておりませんでした(笑)
以上を踏まえて、幼少期に児童精神科の医師とつながることが出来たら良かったかな、と思う理由は3つ。
1、いち早く支援に結び付くことが出来ることで、本人を含めて家族の安心感も増すのではないか?
2、感情を言語化することへの困難を含めて、成長過程で直面する悩みに一緒に向き合ってもらえるのではないか?
3、今在るありのままの自分を受け止めてくれる人が、第三者的に居る安心感が有るのではないか?
人に信頼を寄せるということは、ある意味では「心の距離感を測れること」が、前提条件として必要になると思うのですが、当時の私にはそれも難しかったです。心の距離が近寄りすぎるか、遠すぎるかのどちらかでした。結論的には、この話は「もしも」という仮定ばかりの話になってしまいましたが、もちろん、発達障害に生まれて良かったこともいくつかあります!
通常の人の場合ではありえないような失敗をするので、笑い話のネタには事欠きません。
私の場合は、生きていることそのものが、笑いのネタ作りの時間です(笑)
以上終了!
このような私を受け止める家族が大変だったのは間違いありません。自分が家族によってどのように育ててもらってきたかを思いだしながら、読んでみて「なるほど!」と思う部分も有れば、「そうかぁ、こういう本に私の家族も巡り合えていたらもう少し気分的に楽だったのかな?」と、いろいろと思うところはあります。ですから、発達障害をお持ちのお子さんを育てていらっしゃる方にはぜひとも読んでいただきたいです。発達障害のあるお子さんと親御さんのお互いの思いの間の溝に橋をかけてくれる一冊だと思います。
それでは、また次回!