栃木という田舎では、助け合うことが当たり前だった。
しかし、今は干渉されると解釈するためそぐわない。
福祉の研修で、老女が困っているのを助けるにはという内容だ。
一人息子とは仲が良く家庭は二人きりだ。
一人息子は働いているので、そこに福祉の手が必要という事だ。
結論は皆様の考えていた通りのグループ討議の結果である。
隣の家に上がったことがない。
今はそれが普通だ。
以前は考えられないことである。
遊びに行った。
たまにはお茶も飲んで過ごした。
こうして経験は今の人にはない。それでよいというのだから、それが良いのだろう。
栃木では急速に家族葬が増えている。
都会の、東京のように。
見事に定着した。葬式は面倒だから、お互いに簡単に。
そういう家庭が多い。二十年前に決めたように、一軒で一人出て手伝うというのはまぼろした。
それより前は一軒で二人出て料理も作った。
大変な行事という訳ではなく、葬式は近所で出すものだったから。
今はこの暑さの中で呼ぶ方も気を遣う。呼ばれる方も気を遣う。
だったら家族葬で。密葬で、という事だ。
暑い夏、暑い地球と。コロナ禍とそれに関してのもろもろの細菌が、
栃木に大きな変貌を呼んでいる。
新しい秩序に情はいらないだろう。