ウシガエルはいつもぐりこんだのだろうか?

乾ききっている。

まるで「乾いて候」のように。

石のように重い。除草用の橋でつかんだせいかもしれないが。

エジプトのミイラのようだといってもそん色はない。

でも、いつもぐりこんだのだろうか。

 

魂は乾いていたのだろうか。

こうなるには、かなりの時間が経過していた。

蛙というものは水の中で楽しんだ居るものという印象だ。

それが藁の中にもぐりこんで、ついに発見されたのである。

ウシガエルである。

大きい。そして重い。

 

小花さんが亡くなったという訃報に接した。

小さな花と書いておばなと呼びますとよく言っていた。

彼女は小さな花というよりも、

毒の花の感じもするし黒い花のような感じもするし、要するに小さくはない。

積極的に生きた人生だったろう。

悔いはないはずである。

 

ウシガエルと彼女の共通点を考えた。

考えなくても良いのに考えるのは共通点があるからだろう。

少しばかり身の置き方や生き方を間違えてしまったのだろうか。

もっと幸福になれた気もする。