映画『えんとつ町のプペル』を作っています。


こうして他ジャンルに踏み込むと、「素人のクセに」「素人が手を出すな」といった批判をいただくのですが、素人(にわか)が手を出すことを否定したら、「どうやってプロが生まれるんだよ!」という話で、

僕は、

漫才を始めた時も、
絵本を描き始めた時も、
ビジネス書を書き始めた時も、
ウェブサービスをスタートさせた時も、
いつも「素人」でした。

プロは突然発生するものでは決してなく、「素人」を通って、「にわか」を通って、試行錯誤や成功や挫折を繰り返して、グラデーションでプロになっていきます。

なので、僕は映画素人ですが、そのこと自体は“挑戦しない理由”にならないと考えています。

映画はチームで作っているので、場合によっては、その道何十年の職人さんに指示を出して、動いてもらわなければなりません。
皆、親切な方ばかりですが、「初心者のお前に何が分かるんだよ」と腹の底で思われていて当然だと思っています。

僕自身、たとえばテレビの現場に大学生がやってきて、「カメラは、こう撮ってください!」「MCさんは、ここで少し間を空けてください!」と指示し始めたら、同じことを思ってしまうかもしれません。
…いや、確実に思いますね。

ただ、そこを突破しないと何も始まらず、年功序列の順番待ちになってしまうので、
必死に勉強して、
相手が出してきた課題を半日で解決して、
圧倒的な覚悟を提示して、
コミュニケーションをキチンととって、
想いを伝えて伝えて、
信用を勝ち取るしかありません。

先日、映画のキャラクター&美術設定の会議終わりで、皆さんを誘って呑みに行きました。

映画素人は僕だけで、僕以外は芸歴十年以上のスタッフさんばかり。
「ちょっと皆で呑みに行きましょうよ」と言える持ち前の図太さと、そんな時でも酔い潰れて眠れる図太さに救われながら、必死で食らいついていってます。

少しでも“もがくこと”を辞めてしまうと、いとも簡単に溺れ死んでしまう環境は大変だけれど心地よくて、生きていることを実感できます。
今日も明日も崖っぷちで、後がありません、

きっと今の僕みたいに、もがくことを辞めてしまうと秒殺で世の中から消されてしまう作り手サンは、たくさんいて、
こうして「僕も同じですよ」とお伝えすることで、励まし合っていけたらいいなぁと思っています。

頑張ります。
あなたも頑張って。


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