去年、自分株を取り引きできる『VALU』というサービスが立ち上がり、盛り上がっていたので、流行りに乗っかって「株式会社にしのあきひろ」という会社を立ち上げたところ、「そうじゃねーよ!」と総ツッコミをくらいました。

『VALU』は、こういうことではなかったみたいです↓


とはいえ、せっかく会社を立ち上げてしまったので(代表取締役オレ)、何か面白いことをしようと思って、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』『レターポット』の運営をしてみることにしました。


どちらのサービスも去年末にスタートさせて、今でちょうど1ヶ月。
「株式会社にしのあきひろ」の社員は僕一人で、必要な仕事は外注(呑み友達にお願いする)という必要最低限のスタッフ(友達4~5人)で形で運営していて、
現在、
オンラインサロンの会員は2000人を超え、 
レターポットのユーザーは4万3000人を超えているので、立ち上げ1ヶ月にしては、まずまず上手くいっている方だと思います。
(※スケベ秘書は常に募集中)


オンラインサロンに関しては、以前、シナプスさん(今はDMMさんが買収した)に相談したところ、「西野さんがウチのサービスに見合う人間かどうか審査させていただきます」と言われ、面倒臭そうだったのでシステムごと自分で作ることにしました。
(※登録画面の画像↓)

基本、プラットフォームの利用は“プラットフォーム提供者への支援”だと思っているので、
「使ってやってるぞ感」を出されてしまうと、その瞬間に支援を打ち切るようにしています。
これは所属事務所であろうが、出版社であろうが、です。

「プラットフォーマー」と「プレイヤー」が対等である(交渉できる関係である)ことが、業界を盛り上げる一番の近道だと僕は考えます。


その観点から言うと、他のタレントさん達も税金対策とかで会社を作るのではなくて、ちゃんと自分の芸能活動を前に進める装置として機能する「株式会社自分」を立ち上げて、(吉本タレントみたいに)事務所とはエージェント契約すれば可能性が広がるのになぁーと個人的には思っています。


僕の場合でいうと、「株式会社にしのあきひろ」を立ち上げたことによる最大のメリットは時間が作れるようになったということだと思います。

たとえば、今年の5月は『えんとつ町のプペル 光る絵本展』の開催等で3週間ほどニューヨークにいるのですが、これ、リアルな話、週5~6で現場稼働しないと生活できないというビジネスモデルだと、このスケジュールが組めません。

その他の国での個展や、映画制作や絵本制作も同様、「芸能事務所が仕事をとってきて、タレントを現場に派遣する」という形に全体重を載せてしまうと、これらの活動はできません。

「現場稼働だけで生きていく!」
と決めているタレントさんはそれでいいと思うのですが、
「現場稼働もやりたいし、作品も生みたいな」
と考えられているタレントさんには『まとまった時間』が必要なので、株式会社自分を作った方がいいかもしれません。

感情で独立するのではなくて、理屈で独立すると、エージェントの大切さが見えてきます。

僕の場合でいうと、吉本興業という会社が上手くいった方が、果ては、僕の活動が上手く回るわけですから、最近は、頼まれてもいないのに吉本興業のことを考えています。
かなり具体的に吉本興業の売り上げを伸ばそうと思って、年明けからアレやコレやと動いています。

世界のどこを探しても吉本興業ほどの才能を持った芸能事務所はないので、今あるスペックをキチンと使えば、普通に勝てると思います。

ときどき、芸人さん達が「給料を上げてくれ」と会社に交渉していますが(大切なことだと思います)、それなら会社の売り上げを伸ばした方がてっとり早いというのが僕の考えです。
「吉本興業が取りこぼしているところはどこなんだろう?」と考え、その“取りこぼし部分”を回収できる策を会社に提案して、自分で動いた方が、「給料を上げてくれ」という目的に近づくと思います。

おそらく、「自分は使われている身だ」というブロックを外すところから手をつけていかないと、こういう発想にはなりにくいのかもしれません。
プラットフォームにはプラットフォームの良さがあって、
プレイヤーにはプレイヤーの良さがあるので、
どちらかがどちらかを支配するのではなくて、お互いにプラスが出るように議論し、改善し、共存していけるといいですね。

株式会社自分は結構オススメです。


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