第９話
・１ミクロンの嘘もないわ。そうね、今頃、カリマタ海峡を航海中かしら・・。
・私はどれほどこの日を待っていたのか、みんなも分かってるでしょう？
願った奇跡が、結婚間近になって向こうからネギ背負ってやってくるなんて・・・運命感じちゃう！
今夜、たった一人の人に巡り会えなかったら、心おきなく東十条さんと結婚できる。たった一人の人に巡り会ったらその人と結婚する。
いずれにしろ、これが独身最後の合コンなのよー・・。
・ごめんね、桜子。ほら、どうしてもメンバー足りなかったから、無理やり呼びつけちゃったりして・・。これ合コンの席だって知ってたら、桜子絶対来なかったよね。ホント、ごめんね。
さすが、私の弟子！
・やっぱりこいつを合コンに連れていったのが、間違ってた。
こんな、７年も失恋引きずってたあの欧介か・・。次から次へと・・。
ただのスッチーたらしじゃないか！
・こんな事、お父さんにやらせるんですか？
この際、手段は選んでいられません。
なんのために、こんなことを。
もちろん、東十条さんと結婚するためです。（略）
本当にそうしたいわ、あー、父親も洋服みたいにTPOに合わせて、取り替えられたらいいのに・・。
手を挙げたことは謝ります。でも、そこまで取り繕うこと、ないじゃないですか？このままで最高のお父さんじゃないですか？すみません、お嬢さんぶっちゃって・・。
もういい、明日は一人で何とかする！
・彼はいささか、気が弱くて、だらしのない男です。
一度ついた嘘を突き通せないような、不器用で鈍くさいヤツです。
でも、僕が出会った人間の中で、もっとも純粋な男です。
あんないいヤツは、見たことありません。
・今度はちょっと、長い旅になりそうです。
１年、いや２年くらいですか・・
桜子、司くん。結婚式に出席できなくて、すまない。
桜子、死ぬまでお前は俺の娘だ。
海の上から、お前の幸せを祈ってるぞ。
ふつつかな娘ですが、どうかよろしくお願いいたします。
ボンボ・オヤージ
・あのボンボンは、ただのボンクラだな。
なんであんなのがいいのかな？ま、桜子に言っといてくれ。
もうこっちから、ノコノコ会いに来たりしねーから、心配すんなって。
・桜子、何だよ。あー、俺やっぱりなんかしくじったか。
どうした？
心配するな、父ちゃんはもう２度と、ノコノコお前の前に顔出したりしねーから。父ちゃんのことなんか忘れて、あの大金持ちと結婚して幸せになれ。
桜子、よかったなあ。望みかなってよ。父ちゃん嬉しいよ。
お父様は、海おっこってしんじまったとでもいっとけ、な。
もう会えないかもしれないんだから、そんな顔するな。
辛かったら、いつだって戻ってこい。
あー、そんなことねーか。お前は強い子だからな。
元気でな、じゃあな。
・とうちゃん、ごめん。
嘘つかせて、ごめん。
・これでよかったのよ かえってスッキリした
もう後戻りできない、今さら引き返せない
これで、帰る家も本当になくなっちゃったし・・
これでよかったのよ
私、全然後悔なんかしてない
だって、あの家がイヤだから あんな貧乏な生活がイヤだから ここまで一人でやってきたんだもん
あたし、上手くやったじゃない
一番欲しかった夢がもうすぐ叶うんじゃない
だから全然平気
お金より心が大事ってみんなは言うけど
私、そんなの信じない
たったひとつの大切なものなんて 私には分からない
今の私には東十条さんとの結婚以外、大切なものなんて何もないの
この結婚しかないの
だからもう、後ろは振り返らない 絶対に
私は上手くやったのよ
・きっと、あなたのつらいこと 全部忘れられる日が来るから
必ず来るから・・・
・子どもの頃からずっと思ってた
いつか王子様が迎えに来て 貧乏な私を助けてくれるって
それは・・・・それは、あなたじゃないわ
・わかってます
・１０秒だけ・・このままで・・・
・大変失礼いたしました
もうだいじょうぶ
ありがとうございました
：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：：
- やまとなでしこ 5 / TVドラマ
- ￥3,551
- 楽天