高野山のふもと、南海電車の秘境駅、「紀伊神谷駅」に行って来た。

YouTubeで見て、「行きたい」と思っていた駅だ。駅から山を登ったところに、昔の廃校を活用した「カフェ」もあるらしい。何度もGoogleマップと食べログで「行かない旅」をして来た。

大阪の難波駅から南海電車を乗り継いでここまで。目的はいつもの通り、インスタグラムを撮るためだ。


途中の橋本駅には、高野山を目指す方々だろうか、インバウンドのお客さんがたくさんいた。どこから来たのか、聞いてみたら、ドイツ、とのこと。ドイツからこんな所まで来てくれるなんて、ありがたいことだ。大阪万博、とか京都、とかじゃなく和歌山の山奥、に来て駅のホームで障害者のオッサンと会話している。どんな気分だろう?

橋本駅を出ると南海電車はとても急なパーミルの坂を車輪をキィィィィーーーン!と響かせながら車窓のすぐ外まで迫る森の木々の間を縫いながら進んで行く。「南海電車」というと、「浜寺公園あたりの「海」を想起してしまうが、何のことはない、これはまさに電車の「ジャングルクルーズ」だ。熱帯雨林ではないけれど。長い道のりを旅していると、「紀伊〜」という駅が多いことに気づく。そうだ、ここは日本で最大の半島、「紀伊半島」のど真ん中なんだ。そうこうしているうちに「紀伊神谷駅」に到着。駅には私と、スチルカメラマンとモデルと思われる女性の3人だけが降り立った。駅名標と電車を合わせて撮りたかった(上のインスタグラム冒頭)ので、一応、「あの辺り、立っても大丈夫ですか?(撮影のジャマになりませんか?)と尋ねると、カメラマンさんは「ええ、今日の私は「撮り鉄」じゃないんで。」とのこと。普段は鉄道の写真を撮りに来られているのだろうか。


ちょうどすぐ、


観光列車の「天空」がやって来た。先ほどのドイツ人の女性たちが乗っているかも?

撮影後、駅のホームの端の階段(当然「手すり」なんてなし)を降りて改札口へ向かうと、山深い秘境駅と呼ばれるような駅なのに、「自動改札機」が完備。PiTaPaが普通に使えた。改札口を出て振り向くと、

さすがの面構えだった。

地図も掲示してくれているが、事前調査で地図はアタマに入っている。車道から山の中の道に入って縦に険しい道を登って稲荷神社の前をかすめて


営業している「コーヒーしらふじ」さんに続く道があるはずで、今日はその道の入口くらいは見つけて帰って、また秋にでも来る時の下見にしよう、と思っていた。しかし、

思ったよりも車道の傾斜も険しく、片麻痺で杖を突きながら登る私にはキツかった。一歩ごとに左右の脚に全体重が載る。前方に先ほどのカメラマンさんたちの声が聴こえていたが、ほどなく聴こえなくなった。山の中に歩行困難の障害者が一人。「ここって、クマとかイノシシとかスズメバチとかいないよな?」などと頭をよぎる。真っ直ぐ猪突猛進して来るイノシシなら避けられるかもしれないが、他のはヤバい。だいたいの下見は終えられたので、早々と退散、することにした。もう立ってるだけでも、下りに降り出すだけでも痛い脚を無理矢理に動かして駅へ戻る。一見綺麗なトイレはあったが、障害者には使えない。自動改札機をPiTaPaで入ってホームのベンチに座る。すると、遠くから「ヒグラシ」の切ない鳴き声が聴こえて来た。

障害者になって、「廃線」や「秘境駅」に惹かれるようになった。

昔活躍していたのに途中で「廃止」された「廃線」、「まさかこんな所で?」という所でひっそりと活躍を続ける「秘境駅」。なんだか自分と通じるものがあるのかもしれない。


「廃校」を使った「しらふじ」さん、

Coffeeしらふじ

和歌山県伊都郡高野町細川471 旧高野町立白藤小学校

https://tabelog.com/wakayama/A3001/A300103/30012106/


また紅葉の季節あたりに訪れてみたいと思います。