宮口幸治先生の『ケーキの切れない非行少年たち』シリーズ2です。大切なソウルメイトが推薦してくれて、読ませて頂きました。
※以下、内容にふれますので、ご注意ください。
支援すべき相手は身近にいる
今、あなたの身近にも支援を求めている相手がきっとおられるはずです。大切な家族や恋人、親しい友人であったり、職場の同僚やバイトの仲間であったり。必ずしも助けてほしいと言わないかもしれませんし、逆にあなたをイラつかせているかもしれません。そんな時、”ひょっとして頑張れなくて困っているサインではないか”と考えてみることで、相手の向き合い方が変わるかもしれません。そのような彼らに、あなたのできる何かがきっとあるはずです。誰かに支えてもらった体験が、次の誰かの支えにつながっていくのです。
この1冊の中で、私が最も共感し、心が動いた部分です。私も正直、誰かに助けて欲しい、話を聞いてほしい、ということが時々あります。ただ私の場合、ジャーナリングや散歩、読書したりすることで気分をリフレッシュし、また歩き出すことができております。ありがたいことです。
つらいことがあった時に私を支えてくれた人、勇気づける言葉をおっしゃってくれた人。その人たちのことを時々思い出します。あの時、私を救ってもらった御恩。これをいつか、誰かにお送りする時が来る。時々であっても佳いので、思い出したいことです。
対人関係の基本
少年院で勤務していた頃、いい指導をしていて少年から人気がある法務教官はこういっていました。「まずは、子どもたちに好かれないといけない。自分も学校でそうだったけど、嫌いな先生にどれだけ正しいことを言われても聞きたくない。いやだと思う。」さらに彼はこう続けました。「好かれるというのは、決して甘やかすとか機嫌を取るということではない。子供に笑顔で挨拶する。名前を覚えている。最後まで話を聞く。子供のやったことをちゃんと覚えている。そんな、人と人との基本的な関係なのだ」
これは子供に限らず、対人関係の基本だと思いました。確かにその法務教官は少年たちだけでなく、職場の皆からも好かれていました。この法務教官は、少年たちを大切に思う気持ちにもあふれていました。やはり子供たちは、そうした愛情を持っている人をしっかりと見抜くのです。
このページを読んだ時、私も背筋が正される思いでした。私としては、自分の歯科臨床において精一杯手を尽くしていたつもりであっても、私の元から去っていく患者さんが少なからずおります。そのことに執着するつもりはありません。ただ ”何か、私自身に至らぬことがあったのではないか” そのようなささやかな反省の心を持ちたいものだと思っております。そして、自分ではできていると思っているつもりの "対人関係の基本" これをもう一度見直し、徹底していきたいと、考えています。
動機づけ面接法
心理学者ウィリアムミラーら 『動機づけ面接法』という本によれば
動機には・・・
①準備…優先順位の決定やプロセスの見直し
②意思…変わりたいという気持ち
③能力…変われる。という自信(能力)
という3つの要素が要るのです。
この部分も印象的でした。これも知っておくべき大切なことでしょう。意識せずとも、すんなりと出来る人たちは "頑張れる人”であり、自分自身で道を切り拓くことが出来る人です。
宮口先生は、”この3要素の中で、特に変わりたいという『意思』のところが重要かと思われます。ただ、これらの要素があれば必ず人は頑張れるというわけではなく、「変わりたいけれど変わりたくない」といった感情のアンビバレンス(両価性)を抱えつつ、支援者の力も借りながら少しずつ変化して行くのが実際のところです。このプロセスは、アルコール依存症の患者などにも効果的とされています”(p110)と述べられています。
私のこれまでの人生を振り返ってみても、達成できたことには不思議とこの3要素が揃っていたように感じます。”変わることが出来た”という自信は、必ず次の挑戦につながっていくでしょうし、そのような循環を続けながら残りの人生を楽しんでいきたいです。
他にもお伝えしたいことはあります。それはまたの機会にしたいと思います。
あなたに幸運が訪れますように。
西原 靖之
