映画『Go for Broke! ハワイ日系二世の記憶』について | Go for Broke ~ハワイ日系二世の記憶~

Go for Broke ~ハワイ日系二世の記憶~

ハワイの日系二世たちが第二次大戦で大活躍をし、多大な犠牲を払ったことは、日本では殆ど知られていません。彼らは、移民後の日系社会を知る唯一の世代でもあるのです。これは、彼らの功労を広く伝え、二世の記憶を残す貴重なドキュメンタリー映画の制作・上映日記です。

どうしてハワイはこんなに心地いいんだろう。
どうしてハワイはボクたち日本人を受け入れてくれるんだろう。

この映画『Go for Broke! ハワイ日系二世の記憶』は、その要因を築き上げてくれた日系二世の物語です。
http://www.youtube.com/watch?v=yBOksRjXdms予告篇

■「もう一つの日本史」的な作品です

映画『Go for Broke! ハワイ日系二世の記憶』は、ハワイ生まれの34名の日系二世退役軍人のインタビューを中心に纏められています。

二世と言えば第二次大戦時の話に終始しがちです。本作でも確かに戦争のシーンは出てきます。しかし、本作は単なる戦争映画ではありません。
二世の話は・・・

「親はどこから来て何をしていたのか(官約移民と写真花嫁)」
「自らのサトウキビ労働の様子」
「当時どんな家に住んでいたのか」
「家の中ではどんな言葉を使っていたのか」
「二世たちに流行った遊びはどのようなものだったのか」
「日系社会にあった沖縄人への差別はどうだったのか」
「HAPA(ハーフ等の意)への差別はあったのか」
そして
「真珠湾攻撃の時の様子、民間人の被害や日系人への暴力等はどうだったのか」
「戦争時の一番の記憶は何なのか」
「戦争後の活躍はどんなものなのか」
「現在、何を思っているのか」
など、多岐にわたります。
1920~30年代の、まだプランテーション時代を幼少期として過ごしてきた二世の記憶をすべて証言した貴重な作品です。
ハワイに残る「もう一つの日本史」的な作品と言っても良いでしょう。

証言のその希少性が、2012年のハワイの映画賞など2つの映画コンペティションでの高い評価に繋がりました。ホノルル・フィルム・アヲードでは〈ベスト・オブ・ハワイ〉を受賞し、マウイ映画祭では正式ノミネートされ、プレミア上映されました。
http://honolulufilmawards.com/2012-winners Honolulu Film Awards
http://www.mauifilmfestival.com/tixSYS/2012/xslguide/eventnote?EventNumber=1966& Maui Film Festival


■日本全体が二世の功労の恩恵を受けています

もともとの制作のきっかけは、ボクの友人の遺作展をマウイで開催する際に協力してくれた「日系社会へのお礼を返す」ことでした。お世話になったマウイの日系社会が運営しているカンシャ・プリスクール(感謝保育園)を、日本からサポートする事が出来たらどれだけ素敵かと。
このカンシャ・プリスクールは、「現在の日系人の社会的地位を築き上げてくれた二世への感謝や、日系人としての意識を伝える」ことを目的に、マウイの退役軍人会を中心に、日系社会が非営利で運営している保育園です。
http://www.youtube.com/watch?v=zoDul45tZaA Kansha Preschool

加えて本作の音楽には、日本のハワイアン音楽を代表するミュージシャンが参加しています。彼らも「ハワイでは本当に二世に世話になった」と、二世へのお礼のために無償で楽曲を提供してくれています。

そして何よりも、出演する二世達が「貧乏だったけど、不自由の無い人生を送って来られた。親や地域に対し礼を尽くすためにも、自身が軍に志願するのは自然だった」と、日系人部隊への志願の理由を語っております。二世は明治時代の日本の美しい道徳教育を受けています。

多くの日本人がハワイを訪れます。そしてハワイは私たち日本人を歓迎してくれます。
もちろん、ワイキキ周辺でしたらビジネスとしてそれもあるでしょう。しかし、離島の小さな町を訪れた時でも、日本人だと判ると歓迎してくれます。
それは、日系人がハワイの社会に果たして来た役割に負うところが少なくありません。その日系人の立場が日米開戦で厳しい状況に置かれたのを好転させ飛躍的に向上させたのが、二世の大戦時の功績と犠牲です。

また、二世の功績と犠牲は、日本にも恩恵をもたらしてくれました。
二世達は、1924年からアメリカで施行されていた「排日移民法」を撤廃させました。これにより日本人がハワイやアメリカに移住出来るようになり、日本の企業が支障無くアメリカ市場に参入することが出来るようになりました。日本の企業がアメリカで成功し、世界的ブランドになったことによって、戦後の日本の繁栄があるのは、間違いの無い事実でしょう。その要因を、二世達が築いてくれたのです。

さらに日系人、特に二世達は、ハワイの政治や経済、そして文化にまで大きく貢献しています。
日系人は、ハワイの社会で日本人に対する信頼や親近感を醸成してくれました。それがあるから、現在、日本人である私たちを受け入れてくれるハワイがあります。


■知ることの大切さ

彼ら二世の功績と犠牲、それによって日本が受けている恩恵、そして彼ら二世に身に付いた日本の精神などを、あらためて日本人に伝えたいと考えていす。それを知りキチンとハワイに向き合うことで、相互信頼を築いて行けるのではないかと信じています。


『Go for Broke! ハワイ日系二世の記憶』
キャスト:ハワイの日系二世 34名
監督・脚本・撮影・編集:松元裕之 プロデューサー:中野理恵
音楽:サンディー、山内”アラニ”雄喜、バッキー白片ジュニア&ドロシー・マキ
ナレーション:ロバート・ハリス
制作・配給:特定非営利活動法人NAC-J(98分英語・日本語)


Japanese immigrants to Hawaii, which began in 1885. Overseas immigration of Japan began from Hawaii. Issei rooted in the land of Hawaii at the end of the hardship.
And great hardship had also listens to the second generation who were born in Hawaii. It is a sacrifice and achievements of the World War 2.
This film is not only the war story. Nisei have seen old japanese society. Nisei testifies the state of the Japanese society of before more than 80 years in my film.
-Origin of the Issei.
-State of sugarcane labor of Nisei.
-They lived in what style house.
-What language in the home.
-What they thought the male domination of women.
-Play game that was popular only Nisei.
-Discrimination against to Okinawan emigrant.
-Discrimination against Hapa family. -What they saw in the Pearl Harbor attack.
-After the Pearl Harbor attack, the terrible act against women.-Testimony of many of the war experience.
-Post-war activities.
-Thought to fellow soldier to remember even now.

This is a valuable movie left behind all the memory of the Nisei.

This is the "Japanese history of another remaining in Hawai'i"

Cast: 34 Niseis of Hawaii
Producer, Director, Screenplay, Cinematography Edit: Hiroyuki "Matsugen" Matsumoto
Music: Sandii, Yamauchi "Alani" Yuki, Bucky Shirakata Jr.
Narration: Robert Harris
Production and Distribution: NPO NAC-J (98 minutes English and Japanese)