【コズミック天ぷらユニバース】

 

◎コメディー台本

◎基本時間:10~15分

☆約束☆

・配信でご使用する際は許可を取る必要はありません。ご自由にご使用ください。

・番組名や説明欄にタイトルを書いて頂けたら助かります。

・演じられた後、コメントなどに演じた場所?(URLなど)教えて頂けたら嬉しいです。(覗きに行きたいので…)

・話口調を男性寄り、女性寄りに変更していただいても大丈夫です。アドリブとかも入れていただいて構いませんが、他の演者様が困るような事や結末を変えるなどはお控えください。

・みんなで楽しく声劇をしましょう!!

 

橋本:大将の天ぷらを食べに来た常連客。天ぷらを食べるのは月1の楽しみ。兼ね役あります。

 

大将:天ぷら屋の大将。THE・職人。途中、兼ね役あります。 

 

客:天ぷら屋に来たお客様。途中、兼ね役あります。 

 

 

【役表】

橋本:

大将:

客:

 

 

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橋本:(扉、引き戸、自動扉、なんでもいいです。扉を開ける音をセルフでお願いします。)


大将:いらっしゃいませ。
 

橋本:予約した橋本です。
 

大将:お待ちしておりました。橋本様。
 

橋本:今日は何かいいネタありますか?
 

大将:今日はエビ、ナス、カボチャ、シソ、あとは梅ささみがありますね。
 

橋本:じゃあ、それでお願いします。
 

大将:他に追加で注文がありましたら、いつでも受けますので、遠慮なく言ってくださいね。
 

橋本:わかりました。その時はお願いします。
 

大将:かしこまりました。
 

橋本:いや〜、大将の天ぷらは本当に美味しいから、また、来ちゃいましたよ。
 

大将:ははは、ありがとうございます。これからも精進させていただきます。
 

橋本:大将は謙虚だなぁ。(笑いながらお茶を飲む)
 

客:(瞬間移動、もしくはワープみたいな感じの音をセルフでお願いします。)すみません、予約した・・・
 

橋本:(お茶吹き出す)待って!?いま、どこから来た!?
 

客:え?あ、他にお客さんおられたんですね。
 

大将:いらっしゃいませ。
 

客:予約したトオイホシドコカイナです。
 

橋本:どこの方!?
 

客:え?太陽系から少し外れた星の・・・
 

橋本:まさかの宇宙人!?遠路はるばるエクストラハードモードすぎません!?
 

大将:お待ちしておりました。トオイホシドコカイナ様。
 

客:いや〜、大将の天ぷらは本当に美味しいから、また、来ちゃいましたよ。
 

橋本:太陽系を超えて来ちゃうくらい美味いのはわかるけどもっ!?
 

大将:ははは、ありがとうございます。これからも精進させていただきます。
 

橋本:いかなる客が来ても、なお謙虚な大将の姿勢がすごい!!
 

客:今日は何かいいネタありますか?
 

大将:今日はヒゲガベチョリンヌ、アレデツタワランナ、ソコラヘンノクサ、ハジッコノミミ、あとはコマゴマコゴトシュトメがありますね。
 

橋本:大将の発音が急に宇宙人になった!?
 

客:じゃあ、それでお願いします。
 

大将:他に追加で注文がありましたら、いつでも受けますので、遠慮なく言ってくださいね。
 

橋本:さっきまで、月一の贅沢、老舗の天ぷら屋だったのに、一気にユニバースコズミック天ぷら屋になっちゃった・・・。
 

大将:では、橋本様から、こちら、エビになります。愛知県の三河湾で採れた天然物です。甘みが強く、弾力がある身を軽めの衣で仕上げました。
 

橋本:(我に返るように)はっ!!そうだ。私は天ぷらを食べに来たんだ。たとえ、隣りで宇宙人が耳っぽいとこからお茶を飲んでいたとしても、気にせず楽しむんだ。じゃないと、せっかくの贅沢天ぷらデーが台無しになってしまう!!では、いただきます!!ぱくりんちょ。(食べる)
 

0:以下、味の感想による回想
 

橋本:はっ!!こ、ここは!?
 

エビ(客):橋本さん、ようこそ。エビ宮城(えびぐうじょう)へ。
 

橋本:エビ宮城(えびぐうじょう)!?
 

エビ(客):ここの城主(じょうしゅ)をしております。エビです。本日は心ゆくまで、エビで染めて差し上げましょう。
 

橋本:ぐはっ!!この甘み、弾力のプリプリ感、それを邪魔しない衣!!さ、最高だ!!最高の玉手箱やーーーー!!!!
 

0:回想終了
 

大将:橋本さん、おかえりなさい。
 

橋本:はっ!!わ、私は一体!?
 

大将:また、トリップされてましたよ。
 

橋本:また、やってしまったか・・・。でも、それほど、美味しかったです。さすが、大将!!
 

客:わかります。大将の天ぷらは日本一、いや、宇宙一ですもんね。大将の技術、早く味わいたいなぁ。
 

橋本:宇宙人からも太鼓判(たいこばん)を押されるなんて。さすが、大将。
 

大将:おまたせしました。ヒゲガベチョリンヌです。
 

客:わあ、きたきたぁ!!
 

橋本:なんだ、あの紫色の毛むくじゃらみたいなの・・・。
 

大将:スィックハイドロゴマイバ星(せい)の溶岩地帯で採れた天然物です。香りが強く、泥濘(でいねい)とした身を衣で重めに仕上げました。
 

橋本:ベチョベチョしてるって事だけはわかる・・・。
 

客:それじゃあ、いただきます。(感激しながら)・・・うん、美味しい。大将、とても・・・とても、美味しいです。
 

大将:ありがとうございます。
 

橋本:凄く喜んでいるのがわかる・・・。そんなに美味いのか、あの紫色の毛むくじゃらのやつ。見た目アウトなんだが・・・
 

0:大将がヒゲガベチョリンヌの天ぷらを橋本の皿に置く。
 

橋本:え?大将、私は頼んで・・・
 

大将:あちらのお客様からです。
 

客:(黙ってイイネな感じで親指を立てる)どうぞ。
 

橋本:いや、バーみたいなノリで来られても!?
 

大将:抹茶塩でどうぞ。
 

橋本:しかも、天ぷら通が使うようなマニアック調味料で勧められた・・・。
 

客:とても、美味しいですよ?宇宙を感じます。
 

橋本:でしょうね!?宇宙原産なんですもん!!
 

大将:ささ、グイッと。
 

橋本:そんな酒みたいな感じで・・・では、いただきます。ぱっくんちょ。(食べる)
 

0:以下味の感想による回想
 

父(橋本):すまねぇ、これで家にある米もぉ、これで最後だ。
 

子(客):おっとお、お腹空いたよぉ、ひもじいよぉ。
 

父(橋本):すまねぇ、すまねぇ。(すすり泣く)
 

キュウリ(大将):お腹が空いたらキュウリざます!!お腹が空いたらキュウリざます!!
 

父(橋本):な、なんだっぺ!?
 

子(客):おっとお、怖いよぉ。怖いよぉ。
 

キュウリ(大将):お腹が空いたら・・・(自分の何かに気づく)あ、あああ、わし、ズッキーニやないかい!!どうしてくれるんじゃ、こらぁ!!
 

父(橋本):ひ、ひいいいいいい!!
 

子(客):お、おっとおーーーー!!
 

キュウリ(大将):二毛作(にもうさく)も全部キュウリにしちゃらんかい!!今日から主食はキュウリでいくんじゃい!!
 

0:回想終了
 

橋本:(意識を取り戻す)はっ!!私はいったい・・・
 

大将:大丈夫ですか?
 

客:どうですか?お味の方は?
 

橋本:なんか、こう・・・理不尽の荒波が押し寄せて来る、キュウリ、いや、ズッキ

ーニ、いや、もっと違う何かみたいな味でした。
 

客:その風味がいいんですよね。
 

橋本:わぁ、外宇宙との文化の違いをひしひしと感じる・・・。
 

大将:こちら、ナス、そして、カボチャになります。ナスは京都の賀茂なす、カボチャは北海道の栗マロンかぼちゃを使用しています。ナスはトロっとした食感、カボチャは甘みが強いものを厳選し、塩だけで召し上がれるものにしました。
 

橋本:おお・・・輝いてる・・・天ぷらが輝いてる・・・!!いただきますっ!!むしゃんちょ。(食べる)
 

0:以下、味の感想による回想
 

カボチャ(客):俺に溺れちゃいなよ?
 

橋本:カ、カボチャの声、あ、甘ぁい・・・。
 

ナス(大将):今夜は、俺らに身を委(ゆだ)ねちゃいなよ。
 

橋本:な、ナスさん・・・。こ、これは、と、とろけてしまう・・・。
 

0:回想終了
 

橋本:はっ!!私はまた・・・
 

大将:トリップされていましたね。
 

橋本:大将の天ぷら美味しいんですもん。
 

大将:ははは、ありがとうございます。では、こちらも、アレデツタワランナ、ソコラヘンノクサです。アレデツタワランナはケチャップで。ソコラヘンノクサはチョコソースでお召し上がりください。
 

橋本:ねぇ、天ぷら屋にあるまじき調味料出てきたんだけど。
 

客:(食べてから感激する)うん!!これこれ!!やっぱり、これを食べに地球に来た甲斐がありました!!
 

橋本:そんなに美味いんだ、アレ・・・。
 

大将:(橋本の前に出す)アレデツタワランナ、ソコラヘンノクサです。
 

橋本:いや、大将?私、頼んでは・・・
 

大将:あちらのお客様からです。
 

客:良ければ。
 

橋本:いや、すごく遠慮したい!!でも、グルメな自分が食ってみろという意志を出してくる!!
 

大将:橋本さん・・・。
 

客:橋本さん、僕を信じて。
 

橋本:くっ!!まず、この、モニョモニョ動くケチャップがかかった黄緑のやつから!!(食べる)
 

0:以下味の感想による回想
 

アレデツタワランナ(客):(色っぽく)ノチャパ、チャゴンソ・・・。
 

橋本:何言ってるかわかんないけど、すっごい酸っぱい匂いがする。
 

0:回想終了
 

橋本:はっ!!
 

大将:(ノリノリで)橋本さん、次、いきますよ。
 

橋本:大将、なんか生き生きしてません?くっ!!この明らか箱にしか見えないコズミックカラーのやつを・・・ぱっくんちょ(食べる)
 

0:以下味の感想による回想
 

ソコラヘンノクサ(大将):(色っぽく)ペチョンケ・・・トメチャランカイナ。
 

橋本:何言ってるかわかんないけど、なんだろう、このヤギと2日放置したサバみたいな匂い・・・。
 

ソコラヘンノクサ(大将):トリマチョコデイチャイナ?ダマテクエ?
 

橋本:それらを覆うチョコの香り・・・カカオだぁ。
 

0:回想終了
 

橋本:はっ!!私はいったい!?
 

大将:橋本さん、大丈夫ですか?
 

橋本:また、トリップしていましたか。
 

客:いいですね〜。脳波から、だいぶ宇宙が近くなってきてるのを感じますよ〜。
 

橋本:それ、ダメじゃないですか?
 

大将:(橋本の前に置く)こちら、仕上げのハジッコノミミとコマゴマコゴトシュトメです。
 

橋本:大将!?シソと梅ささみは!?
 

大将:そんな事はお気になさらず。
 

橋本:注文をそんな事扱いしないで!?
 

客:さあ、どうぞ。ここのハジッコノミミとコマゴマコゴトシュトメは絶品ですよ。
 

橋本:くっ・・・明らかヤバそうなのに食への探究心が止まらない!!これが、これが大将の天ぷらの力なのか!!ぱっくんちょ。(食べる)
 

0:以下、味の感想の回想
 

橋本:うわーん、お腹すいたよー。
 

天ぷらマン(客):(〇〇パンマンみたいな感じで)ぼく、天ぷらマン!!
 

橋本:あ、天ぷらマン!!お腹すいたよー!!助けてよー!!
 

天ぷらマン(客):キミはまた、そうやって、ボクの顔を貪(むさぼ)るんだね。
 

橋本:え・・・?
 

天ぷらマン(客):キミがボクの頭を食べたいのはわかる。でも、ボクは天ぷらなんだ。1人前なんだよ。それともなにかい?衣(ころも)だけ持っていくつもりかい?
 

橋本:あ、いや、その・・・
 

天ぷらマン(客):衣だけあげてもいいよ?でもね、そしたら、次、ボクの顔を食べる人は暖めただけの具を食べることになるんだ。どうするんだい?そうなるとボクは天ぷらマンじゃなくて、暖めたエビマンになるんだよ。どうだい?それでも、食べるかい?
 

橋本:(少し泣きながら)て、天ぷらマン・・・わ、私はそんなつもりじゃ・・・。
 

黄色ブドウ球菌マン(大将):なーにぬーねのー!!天ぷらマン!!今日こそ、お前を

黄色(おうしょく)ブドウ球菌(きゅうきん)に感染させてやるぞ!!
 

天ぷらマン(客):あ、キミは黄色(おうしょく)ブドウ球菌(きゅうきん)マン!!また、みんなをゲリまみれのゲロまみれにするつもりだな!!許さないぞ!!
 

黄色ブドウ球菌マン(大将):なーにぬーねのー!!無駄だ、俺が存在するだけで半径5キロのやつ全員、食中毒を起こし、文字通り、ゲリまみれのゲロまみれになるのだあ!!
 

橋本:て、天ぷらマン・・・。
 

天ぷらマン(客):橋本・・・。これはどうにもならない。ボクにも無理なものはあるんだ。すまないけど、キミはいまから、ゲリまみれのゲロまみれになってしまう。
 

橋本:(絶望しながら)て、天ぷらマン・・・。
 

天ぷらマン(客):でもね、キミも悪いんだよ?こんな戦地に、そんな装備で来るのが悪いんだ。ボクはなんっにも悪くない。そうだろう?橋本?
 

0:回想終了
 

橋本:はっ!!
 

大将:橋本さん、大丈夫ですか?
 

客:どうでした?素晴らしかったでしょう?
 

大将:厳選素材を使っていますので、味の保証はいたします。いかがでしたか?
 

橋本:いままで食べたことない味でした。まるで、この世の全ての旨味を集めたような、そんな味・・・
 

客:おお!!
 

橋本:そして、口の中をありとあらゆる水分、そう、優しさの中に厳しさも加わって、最高のマリアージュが口いっぱいに広がる。最高の天ぷらです。
 

大将:橋本さん。
 

橋本:こんな食材、初めてです。宇宙の食材でも、天ぷらにする事で奇跡が生まれる。これが天ぷらの可能性。
 

客:橋本さん、我々を、宇宙を受け入れて下さり、ありがとうございます。
 

橋本:トオイホシドコカイナさん・・・。
 

大将:橋本さん、今日、あなたに天ぷらを提供できて良かった。あなたなら、多少の食文化は違えど、彼らを受け入れてくれる。そう信じていました。天ぷら好きのあなたなら、そう信じて良かった。橋本さん、私からもお礼をさせて下さい。ありがとうございます。
 

橋本:大将・・・。
 

大将:橋本さん、次は何を揚げましょうか?旬のものから宇宙の変わり種、なんでもありますよ。
 

橋本:大将・・・とりあえず、トイレ借りてもいいですか?
 

 

 

 

 

fin

 

 

 

演じて頂きありがとうございました。

今後も煮成焼也(ニルナリヤクナリ)の台本をよろしくお願いします。

 

※お疲れさまでした。大事なことなので二回書かせていただきます。本当にお疲れさまでした。

 

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