「きっと次こそは」
「PGT-Aで原因が分かれば、きっと道が開ける」

そんな想いを胸に臨んだ、2025年5月と6月の採卵とPGT-A(着床前診断)。

でも、返ってきた結果は、すべて“異数性”でした。

未来へ進むための検査が、
まるで「現実の厳しさ」を突きつけるようなものになるとは思いもしませんでした。


⭐️採卵を続けるなんて、思ってもいなかった

5月。
これまでの治療の節目として、初めてPGT-A検査を視野に入れた採卵に挑戦しました。

採卵のたびに毎日続く注射とホルモン剤、通院スケジュールに追われる日々。
体力的にも精神的にもギリギリで、正直「採卵を続ける」なんて最初は考えられませんでした。

でも、先生から言われた言葉がありました。

「今のうちに貯卵しておくのも方法のひとつです」

確かに、年齢的にも、体が動くうちにできるだけのことはしておきたい。
そう思い直して、6月も続けて採卵することを決めました。


⭐️5月の結果|見た目は良好、でも中身は…

5月の採卵で得られた胚盤胞は3BBが2つ。

見た目の評価は悪くない。
先生からも「まずまずですよ」と言われ、6月には移植できるかもしれない!と希望を持っていました。

しかし、PGT-Aの結果が出たのは採卵から約4週後。
そこで返ってきた言葉は、想像以上に重かった。

「2つとも、異数性でした」

異数性=染色体に異常がある。
移植しても着床しにくく、仮に妊娠しても流産につながる可能性が高い状態。

「見た目が良くても、中身に異常があるなんて……」
期待していた分、絶望感が一気に押し寄せてきました。


⭐️6月の結果|6つ取れても、育ったのはたったひとつ

6月の採卵では、6個の卵子が採れました。
これだけあれば、今度こそ……と、ほんの少し希望を持ちました。

でも、胚盤胞になったのは、たった1つだけ(3BB)。

「もうこれしかない……」
その1つにすべてを託し、PGT-A検査に出しました。

そして数週間後、返ってきたのは、またしても

「異数性でした」


⭐️採卵1回=100万円|心がついていけない

PGT-A検査を含めた採卵は、1回で約100万円。

時間も、体力も、そしてお金も削られる。
それなのに、返ってくるのは「またダメでした」という現実。

もう頑張れない。
結果を見た瞬間、涙があふれて止まりませんでした。

努力しても報われない、という感覚。
前に進んでいるつもりが、どんどん遠ざかっていく未来。

「どうして私だけ?」
「何を頑張れば、光が見えるの?」

そんな気持ちが心の中をぐるぐる巡っていました。


⭐️それでも、まだ“前”を向こうとしている自分がいる

今、私は再び採卵周期に入っています。

「これで最後にしよう」
「もうやめてもいいんじゃないか」

何度も思ったけれど、それでも、
もう一度、信じてみたい自分がいる。

次がダメだったとしても、きっと私は後悔しない。
この時間を、命に向き合った自分の証として残しておきたい。



⭐️最後に|数字に打ちのめされながら、それでも続けたい

胚のグレード、PGT-Aの結果、採卵数
治療が進むほどに、“数字”に心が振り回されてしまう日々。

でも本当は、
私たちは「命」を信じて、一歩一歩前に進んでいる。

努力が報われないときでも、
報われる日を信じて、今日も踏み出している。

それだけでも、十分すごいことだと、今の私は言いたい。