幼稚園に通う二人の女の子が
川で遊んでいる時に
段ボールが流れてきたのに気づきました。
岸にあげて中を見ると
小さな仔犬が入っていました。
二人がその仔犬を箱から出してあげると
その仔犬は同じところをクルクルと
回ってばかりいました。
同じところを回る理由は
この仔犬の目が見えないからでした。
二人の女の子は
「へんな犬だね」
と言いながら、一人の家に犬を連れて帰るのですが
お母さんに
「団地だから飼えない」
と言われてしまいます。
お母さんに戻してくるように言われた二人は
仕方がないので川に仔犬を戻しに来たのですが
おいて立ち去ろうとした時に仔犬が
「クンクン・・・・」
と悲しげに鳴くのを聞いて、どうしても
捨てることができませんでした。
二人は大人に内緒で
仔犬を団地の駐輪場で飼うことにしました。
その後、何日か頑張って世話をするのですが
幼稚園児の二人では限界があります。
繋いでいた紐が首に絡まって
苦しそうにしている仔犬を見た二人は
このままでは仔犬が死んでしまうと思って
管理人のおじさんに相談します。
おじさんはなんとかしてあげたくて
団地の人達に集まってもらうと
「この仔犬は目が見えないので、捨てたらすぐに
死んでしまう
子供達と一緒に責任をもって飼うので
団地の隅に小屋を建てて、飼わせて欲しいと
訴えました。
しかし集まった人達は
「規則は規則だから」
と言ってなかなか認めようとしてくれません。
管理人のおじさんも無理だと思って諦めかけた時に
女の子が立ち上がって
「どうして、助けちゃいけないの
盲導犬は目の見えない人を助けてくれるでしょ・・・
それなのに、どうして目の見えない犬を
助けちゃいけないの・・・」
と泣きながら叫びました。
この質問に答えられる人は誰もいませんでした。
そして、今まで反対していた一人が
「わかりました」
と言うと、集まった人から賛成の拍手が
パラパラと起き始めて
やがて大きな拍手になりました。
*************************
我が家であった話です。
娘が小学4年生の時
犬を上に放り投げました。
猫と違い上手く立てません。
犬が骨折し、手術をすることになり
手術代が10万円かかりました。
その時、ほかの犬を買うという思いが
一瞬、頭をよぎりました。
手術が終わり
娘の喜ぶ顔が今でも忘れられません。
その犬が老犬になり
娘は、老犬のオシメ替えていました。
子供に「生き物を大切にしなさい」と
話すことがあります。
でも、年間30万匹以上の犬が、猫が
処分されいている現状を考えると
悲しくなります。
「どうして目の見えない犬を
助けちゃいけないの」と叫んだように
動物を大切にする気持ちを忘れてはなりません!